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短編類

レベルもスキルも無い世界に転移した、経験値倍増チートを貰って……っておい

さあ! メタリックなスライムが君を待っている!

 

「詐欺だよなー、やっぱり」


 一年前にこの世界に転移してから判明した事実を思い出して、いつもこの答えに行き着く。

 船の上でなげやりに槍を投げる。粗末な木製の槍は魚野郎の頭を貫通して海に落ちるが槍に結んであるロープで引き上げる。

 サギハンと言ったら分かるかな……魚野郎は人型で身は固いので煮物に使われる。


 転移した最初、ステーテスに名前と所持品しか表示されないことに俺は怪しんだ、ステーテスですら無いよねこれ。


 服を売って質素な服とナイフを買って2、3日死にそうになりながら小動物を殺して肉屋に買い取って貰っていたが、確信した。

 自称神にしてやられた!


 現在、異世界生活してるけどチートは発動している。ステーテスやレベルが無いと知った時は人生終わったと思ったが、物覚えが良いと良く言われる。うん、それだけ。


 異世界人は強い。まぁ、このレベルの無い、魔物がいる世界で生きているのだから当たり前なんだが。で、俺は弱い、現代人のステーテスが見れたら異世界人の4分の1位じゃなかろうか。

 チートが救済にもなっていないレベルの哀しさよ。


 転移者の半数は1週間で魔物に殺される、残りは病気で死ぬ。

 レベルやスキルありきのチートは軒並み効果が無い。

 生き残ってる俺は幸運だろう。子供がかかる病気に耐性の無い俺は何度か死にかけた。


 現在は漁師で食っている。危険だが稼ぎは良い。常に人手不足で自分も半ば連行された口だが、精神にダメージを受ける前の世界よりは単純で生きている感じがする。


 俺の仕事は力を使わない全般(異世界基準)。片腕でサギハン一本釣りして首へし折るベテランと同じことは、一年で鍛えられたとは言え無理なので、絞めて血抜きをしたり、普通の魚を釣ったりしてる。

 大物は助けてもらう。情けないが無理したら死ぬ。


 そこら辺は給料下げられているが、酒に弱い俺は大して金を使わないので困らない。

 女と酒しか楽しみは無い、みたいな職場だからな。



 ん? あっちはテクニシャンだよ。経験値倍増だからな!



ああ、下ネタだよ!

投げ槍言いたかっただけだよ。

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