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ひとりの帰り道  作者: 本田
11/12

逢瀬

 父の退院から三ヶ月。壮乃華は本当に、あの畑で花を育て、あの家で教室を開く準備をしているらしい。

 金曜の夜。俺はいつもどおり仕事を終え、壮人の作った夕食を食べて、十一時過ぎに寝室へ引き上げた。

 あのことがあって以来、海外出張には行っていない。時がたてばまた行くだろうが、今はとりあえず、かなりの必要に迫られない限り、避けることにしている。やっぱり俺は、臆病なのだ。

 寝ようと思った頃に、携帯がなった。発信者は“久峨壮乃華”

「はい」

 3コールで出た。

「有司、明日の夜、空いてる?」

ゴールデンウィーク以来、壮乃華からの電話が多くなった。本田の家での夢の第一歩の相談や、父の様子・・・忙しくてなかなか顔を出せない俺としては、壮乃華が1日おきに本田の家に顔を出してくれているのは、とてもありがたい。この短い間に、いろいろなことが起こった。俺はその変化に、ちゃんとついていけている自分に、一番驚いている。いつもなら、気後れしているところなのに。

「明日の夜?」

 壮乃華は何を言い出すのだろう。

「急すぎた?」

「いや、空いてる」

「じゃあ、一緒にディナーでも」

 本当に?喉まででかかった言葉を飲み込む。初めて壮乃華がデートに誘ってくれたときとまったく同じ台詞。壮乃華は、覚えているだろうか。

「どこで?」

 俺の返事もあのときと同じ。あのときも“本当に?”という言葉を飲み込んで、やっと言えた代わりの返事が、これだった。我ながら、なんてそっけない返事なんだ。

「素敵なフレンチレストラン」

「いいよ」

「待ち合わせの時間と場所は後でメールするわ」

「わかった」

「じゃあ、明日」

 それだけ言って、壮乃華は先に電話を切った。

 本当に明日、壮乃華と会う・・・。病院で会って以来、何度も顔はあわせたけど、いつも壮人や有里や父や母がいて、ふたりきりになることはなかった。そもそも明日の夕食は、ふたりきりなのだろうか?壮人や有里も?

 考えていたら、無意識に壮乃華に電話をかけていた。

「なぁに?」

 ふわりとした壮乃華の声。

「あ、いや、明日って・・・壮人も?」

「私と有司だけのつもりだったんだけど・・・だめ?」

「いや、いい。それでいい」

「うん。じゃあ、おやすみ」

「おやすみ」

 短い会話をして、電話は切れた。

「あ、着る物がない」

 壮乃華と付き合っていた頃はそれなりに気合の入った格好をしていた・・・つもりだった。だが、デート(なのか?)などいったい何年ぶりだろう・・・やはりスーツか?壮乃華はいったいどんな服を着てくるのだろうか・・・フレンチレストランでも、やはり着物だろうか?

 服装のことを考えながら、俺は眠りに落ちた。夢の中に、兄が出てきた。改めてじっくりと見ると、壮人にそっくりだ。大学生のままの兄・・・壮人が兄と同じ歳になり、これからそれを追い越していく・・・どんな感じになるのだろう。

『有司』

 今日の兄は、しゃべる気があるらしい。声まで、壮人に似ている。

「この間はどうして何も言ってくれなかった?」

『知らせたくても、知らせてはいけないこともある』

 ああ、親父のことか。兄は父が倒れると知っていた。だが、それを俺に知らせることはできなかった。理由はわからないが、きっと向こうの世界はそういう決まりなのだろう。

「まあ、事前に知ってたら、ロンドンには行かなかったし、そしたら壮乃華と会うこともなかっただろうから・・・結果的には、よかったよ」

『それは、壮人に感謝しないとな』

「ああ・・・俺には、過ぎた息子だよ」

『おまえよりもずっと優しい』

「知ってる」

 そう、壮人は俺よりもずっと優しい。そして壮乃華は美人で、有里は壮乃華にそっくり。あとは、4人で楽しく夕食を囲むだけだ。家族という形で。

『有司、夢を叶えるまで、もうちょっとじゃないか』

 そう、兄の言うとおり。

「でも・・・もうちょっとが、意外と遠い」

『おまえなら大丈夫。俺より弱いけど、俺がついてる』

「ありがとう。やってみる」

『結果を期待してる』

 兄とこんな会話をして、夜はすぐに終わった。

 死んだ兄と今でも会話ができるというのは、我ながら、すごいことだと思う。一人で勝手な夢を見ているのかもしれないと思っていた頃もあった。だが、今はまったくそうは思わなくなった。話をしていればわかる。兄は兄で、俺は俺なのだ。お互いに意見は別で、兄は強く、俺は弱い。兄のことは、壮乃華にしか言ったことがない。俺のほかにも、こんなことをしている人が、世の中にはいるのだろうか。

夢の中でも兄と話していたせいか、あまり眠った気がしない。朝はやけに早く訪れ、それと同じくらいの速度で家を出る時間も訪れた。

「父さん、大丈夫?」

 壮人には出掛ける時間だけ伝えてある。俺は5着目のスーツにネクタイを合わせる。イマイチだ。大丈夫ではない。

「大丈夫じゃない」

「いったい誰と会うの?こんなに散らかして」

 壮人に言われて足元を見る。ベッドにまで広がったワイシャツやスーツと、何十本ものネクタイ。

「デート」

「デート?」

「ああ」

 俺の言葉に、壮人は床に落ちているネクタイを拾い集め始めた。

「デートなら、ネクタイは締めなくていいんじゃない?びしっとスーツより、スラックスにジャケット、ばりばりのワイシャツもやめて」

 壮人があれこれ引っ張り出して、コーディネートされる。いつの間にか、息子にこんなことをされる歳になっている自分に、また少し気後れする。

「相手はどんな人?」

「んー・・・美人」

「歳は?」

「俺と同じ」

「じゃあ、ちょっと落ち着いて・・・こっち着てみて」

 言われたとおりに着替える。

「よし、行ってらっしゃい」

「これでか?」

「今ある服でこれ以上は思いつかないよ。大丈夫。振られはしないと思うから」

 よく分からない壮人の言葉に送られて、俺は家を出る。どう考えても、約束の時間に間に合わない。車を出して、少しスピードを上げる。この車に壮乃華を乗せるのは久しぶりだ。そういえば、この車は壮乃華が選んだものだ。

 運転中に携帯が鳴る。きっと、壮乃華からだ。時計を見ると、約束の時間から五分が過ぎている。遅いというのだろうか。

「ちょっと待ってろ・・・」

 こんなときばかり、よく信号にひかかっる。

「またか・・・」

 短気なのは俺の最大の欠点だ。

 やっと待ち合わせの駅に着くと、壮乃華はいなかった。俺は車を止めてエンジンを切ろうとしたが、エンジンを切る前に車のドアが開いた。

「車できたのね」

 助手席に乗り込む。

「着物じゃないんだな」

 ブルーのワンピース。手足が長くて、良く似合う。着物姿ばかり見ていたから、急な洋服姿に、少し戸惑う。

「ごめん、出掛けに手間取って」

「事故に遭わなければなんでもいいわ」

 昔とそっくり同じ台詞。俺と違って、壮乃華はいらいらしない。俺が遅刻しても、怒ることはない。俺が焦って事故に遭わないことばかりを心配している。

「道案内して」

「次の信号、右ね」

 壮乃華の案内で辿り着いた場所は、閑静な住宅街の中にある、小さなフレンチレストランだった。駐車場が三台分しかなく、一日三組の予約しか受けない。この場所には何度もきたことがある。内装も、外観も、飽きるほど眺めた。だが、食事をするのは今日が初めてだ。きっと、壮乃華も。

「さ、はいりましょ」

「予約は何時?」

「八時十分」

 時計の針は、ちょうど八時十分。

「中途半端だな」

「有司が十分遅刻すると思ったから」

「どうもありがとう」

 何十回も開け閉めした少し重めの扉。

「どうぞ」

「ありがとう」

 店の中はふんわりとオレンジがかった光。内装は俺が知っている頃とは、がらりと変わっていた。だが、間取りはほとんど同じ。入って奥にカウンターがあり、小さなバーのようになっている。手洗いは真ん中の廊下の突き当たり右。手前の左はキッチン。

「本田様ですね」

「はい」

 三つのテーブルにそれぞれ花が添えられ、ちらちらと炎を揺らす蝋燭がひとつ。テーブルに添えられていた予約カードには“本田”の名が入っていた。

「本日は、本田様だけのご予約なので、当店は貸切となっております」

 案内された席は店の真ん中。料理は決まっているらしく、コースの内容の書かれたカードが添えられている。

「お飲み物はいかがなさいますか?」

「運転するから、アルコールフリーのもので」

「壮乃華は飲んで」

「いいの、ふたりで同じものを頼みたいの」

 壮乃華が選んだのはジンジャエール。シャンパンのようにきれいなボトルに入れられ、グラスに注がれる。金色の泡が次々にはじけてとてもきれいだ。

「本日は何かの記念日でいらっしゃいますか?」

「いえ・・・」

「はい」

 俺と壮乃華の返事が交差する。ウエイターは驚いて俺と壮乃華を交互に見る。

「記念日よ。有司が忘れてるだけで」

 俺が忘れている?付き合っていた頃も、結婚してからも、別れてからも、記念日を覚えているのは俺で、忘れているのは壮乃華だ。俺がいったい、何を忘れているのだろう。今日は8月7日・・・。

「では、当店からおふたりへ、ささやかながらお祝いをご用意させていただきます」

 ウエイターはそう言い置いて下がり、コースの食事が始まった。

「今日は何の日だ?」

 きれいなグリーンの空豆のスープ。

「食べている間に思い出すかもしれないわ」

 さらに色とりどりの華やかな前菜。

「思い出せなかったら?」

 俺は記憶力がいいが、一度忘れたことを、あとから思い出すことはほとんどない。覚えていることしかわからない。

「そしたら、帰りに教えるわ」

「そうか」

 悪戯っぽく笑う壮乃華。いったい何を忘れているのだろう。

「有司」

「え?」

「手が止まってるわ」

「ああ」

 ジンジャエールを口に運ぶ途中で、考え込んでいた。

「考えてばかりじゃ、味がわからないじゃない?」

「だったら考えさせるなよ」

「別に考えさせてなんかないわ。有司が覚えてないだけよ」

「わかった」

 考えるのはひとまず止めだ。久しぶりに壮乃華とふたりで食事をしているのだから、俺はこれを楽しんで、そして、自分の夢を叶えるために、行動しなければ。何かひとつでも進歩しないと、また次に兄に会ったときに、説教を食らうことは目に見えている。

 前菜、スープからメイン、何から何まで華やかで美味しい料理だった。俺が外食をするのは、大概クライアントと仕事の話をしながらだ。純粋に楽しい外食は本当に久しぶりだ。

「本日の記念日に、当店からのプレゼントです」

 とても可愛らしいケーキ。そして、小さな花束。結婚式のブーケのようだ。

「わぁ・・・素敵」

「お写真をお撮りいたしますので、ご主人様、こちらに並んでいただいてもよろしいでしょうか」

「はい」

 壮乃華のそばに行き、写真を撮ってもらう。ふたりで写真を撮るのは、いったい何年ぶりなのだろう。

「お帰りまでにお渡しいたします」

 店で撮った写真を、客が帰るまでに印刷して渡す。時代は便利になった。

「美味しかった」

 コースのデザートに出されたアイスクリームと、記念日のケーキを俺の分まで食べて、壮乃華は幸せそうに笑う。

「思い出せた?」

「いや」

 今日が何の記念日なのか、思い出せないまま、ジンジャエールの最後のひとくちを飲み干した。あと五分で十時。

「そろそろいこっか」

「ああ」

 俺とのデートのとき、壮乃華は財布を出さない。食事に限らず、映画でも、買い物でも。すべての支払いを俺が済ませ、帰り際、ふたりきりの時にその分を返してくれる。これが男に花を持たせる、壮乃華のやり方なのだ。

「ありがとうございました。お写真でございます」

「どうもありがとう。ご馳走様でした」

 外に出ると、昼間灼熱だった空気は冷めて、程よく風が吹いていた。壮乃華は少しの間空を見ていたが、住宅街からはあまり星が見えない。そういえば、きれいな星空と夜景が見える場所を、俺はまだ見つけられていない。

「あけて」

 壮乃華が先に乗る。

 俺も運転席でシートベルトを締めたが、このあとどうするのだろう。有里のときもそうだが、俺のほうから“帰ろう”ということはない。帰る時間を決めるのは、有里であり、壮乃華。壮乃華もきっとそのことはわかっている。

「海」

 しばらく考えていたが、思いついたらしい。

「海?どこの?」

「湘南」

 ここから湘南・・・。

「ちょっと遠いぞ」

「大人だから大丈夫」

 俺はエンジンをかけて、ゆっくりとスピードを上げ始めた。

「答えは?」

「本当に思い出せない?」

 付き合い始めた日、プロポーズした日、結婚記念日、壮乃華の誕生日、壮人と有里の誕生日・・・まさか、離婚した日じゃないだろ・・・。

「考え事しながら運転しないの」

「壮乃華が考えさせたんじゃないか」

「安全運転にして」

「わかったよ」

 それからしばらく、俺も壮乃華も黙っていた。壮乃華は窓を全開にして外を眺めている。海岸線に続くオレンジ色の明かり・・・何を考えているのだろう。

「あのコンビニのとこ曲がって」

「あれ?」

「うん、駐車場だから」

 壮乃華に言われたとおり曲がると、確かにそこはコンビニのとは別の、小さな駐車場だった。浜辺までの階段つき。

「詳しいな」

「たまにくるの」

 誰と?

「ひとりで」

 声に出さなかったのに、壮乃華は答えた。

「別に訊いてない」

「知りたいかと思って」

 俺のことは、何でもよく知っている。

「今日は何の日?」

 乾いた砂浜に座る。壮乃華は少しの間波打ち際を歩いていたが、そのうちにはいていた靴を脱いで、海に足を浸からせた。

「海って最高」

 こうして思うと、壮人が水族館を好きなのは、壮乃華が海を好きなことに似ているかもしれない。

湘南の海は、俺と壮乃華にとって、定番のデートスポットだった。ただふたりで浜辺を散歩して、壮乃華は波打ち際で足を浸からせ、それからふたりで並んで、日が暮れていく、刻々と色を変える空をずっと眺める。ただそれだけで充分だった・・・いつから、ふたりでいる時間は空を眺めるだけでは不足なものになったのだろう。

「今日は、あのお店の記念日」

「さっきの店の?」

 そんなはずはない。あの店が完成したのは、真夏ではなく、春先だ。

「完成した日じゃなくて、あのお店の設計図ができた日」

 記憶は蘇らない。どうして壮乃華は、そんな細かいことを覚えていたのだろう・・・俺は、すっかり忘れて、思い出すこともできないというのに。

「よく覚えてるな」

「楽しみだったから。有司の設計した家に住むの」

 そう、さっきの店は、元は民家だった。俺が設計し、家族4人で住んでいた家。俺たち家族の出発点だった。

「どうしてあの場所を?」

 今日、どうして壮乃華はあの店を選んだのだろう。あの場所に戻ることで、何かを伝えたかったのだろうか。その何かが、俺が思っていることと同じだとしたら・・・。

「さあ?」

 首をかしげ、悪戯っぽく微笑む壮乃華。

「料理が美味しいって、聞いたから?」

 疑問文で俺に返事を返す。それが本当の理由ではないことくらいは、俺でもわかる。

「確かに美味しかった。でも、俺はあの場所で、今日の料理より美味しい食事をしたことがあるよ」

 子供達の誕生日、結婚記念日、クリスマス・・・それはどれも、家族4人で過ごす、楽しくて幸せなひと時だった。その日はいつも、家族4人で飛び切りのご馳走を作って食べた。高級なフランス料理よりも、ずっと幸せな食事。

「私もよ」

「そうか」

 じゃあ、もう一度・・・それを素直にいえたら、7年半もの間、こんな複雑な気持ちで過ごしてない。

「でも、今日の食事も、まあまあよ」

 壮乃華とふたりきりの食事は確かに美味しかった。でも、心の風通しは、少しよすぎて・・・やっぱり、食事をするなら、4人がいい。食事の間、壮人や有里のことが気になって、イマイチしっかり味わえなかった気がするから。

「壮乃華・・・」

「ん?」

 ゆっくりと前を歩く壮乃華の手を掴む。

「何?急に?」

 しっかりしろ、いい加減に、俺がしっかりしないと。

「壮乃華、もう一度、俺と付き合ってくれないか」

 最初に告白したときよりも、プロポーズをしたときよりも、きっと心拍数が上がってる。でも、あのときみたいに若くない・・・声が震えるのは抑えられた。でも、壮乃華は気づいたかな。

「結婚を前提に?」

 本当はそうしたい。でも・・・。

「・・・それは今は・・・わからない」

 もう一度そばにいるのが当たり前の関係になって、じっくり考えたい。もう二度と、失敗はしたくない。

「いいわ。じゃあ、付き合いましょう」

「本当に?」

 俺の言葉に、壮乃華が笑った。

「いま有司が告白したのよ?確かめないで。本当だから」

「ちょっと・・・不安になって・・・」

「いくら私でも、こんな瞬間に嘘はつかないわ」

「ありがとう」

「こちらこそ」

 壮乃華が右手を出す。

「よくわかったな」

 スーツの内ポケットから小さな箱を出して、開けてみせる。高いものじゃない。ただのシルバーのリング。

「有司ならやりそうだと思って」

「どこに?」

 壮乃華の右手をゆっくりと取って、指輪を少し迷わせる。

「サイズがわかってるなら、そこに」

 薬指にゆっくり入れる。昔と指のサイズは変わってないらしい。そんなことにほっとしながら、俺はゆっくりと手を離した。壮乃華は真新しい指輪を月明かりにかざして眺める。

「どう?」

「素敵」

 首をかしげるようにして俺を振り返る。この仕草が、何よりも好きだ。

「ありがとう」

 急に抱きつかれた。心臓の音が、壮乃華に聞こえるのではないかと思い、思えば思うほど、心拍数が上がった。

「次のデートは有司が誘って」

「わかった」

「それと、今度会うときは、電車で来て」

「どうして?」

「あのワイン、いいかげんあけなくちゃ」

 俺はこのときまで、壮乃華がフランスで買ったワインのことなど、すっかり忘れていた。今度はワインの持込ができる店を探さないとな。

「そろそろ、帰ろうか」

 帰りの時間を、壮乃華が決めた。

「ああ」

 俺はそれにしたがって、壮乃華を家まで送り届けた。





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