ほしくずのひかり
1.ほしくずのひかり
色々なことを諦めて、くたびれて、小さな光になったとしても。
小さくなって眼では見えないくらいになっても。
ここにいることを少しでも覚えていて欲しくて
少しでも長く輝き続ける。
私はそんな小さい星屑を見上げて、
自分とは正反対で懸命に光るそれを見て
羨ましくなった。
自分も諦めていなければ見てくれる人がいただろうか。
飲みかけの缶コーヒーを一気に飲み干し、
吸い殻を捨てた頃にはその星は眼では見えなくなってしまっていた。
「さ、残りの仕事も頑張ろう」
諦めたものをまだ後悔している自分に向かって戒めの一言を投げかけ、自分のオフィスへと足を運んだ。
随時更新予定です。