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異界で怪盗  作者: Klein
教会
32/42

討伐隊2

お気に入り件数の増減に一喜一憂してます(笑)


「やられっぱなしも面白くないしな」


腕も治ったしあの魔法使いに一発入れたい

討伐隊の第二陣は夕方に出立して夜に奇襲をかける算段らしい

この夜というのが俺にとっては都合がいい

闇のアーツも使用が可能だし、夜で街の外なので戦術級魔動機のテストをしてみるのもいいかもしれない

教会騎士がどういうものなのかというのも気になるので実際に見てみたい


そうと決まれば準備だ

前回破損した手甲と投げナイフと発煙筒を買いに武器屋に行く


「おう、ケイじゃねぇか。ひどくやられたんだって?もっともお前さんだけじゃなくて騎士団の方がひどいみたいだがな」


店に入るなり声をかけてくる店主


「まぁね、今日は手甲をやられちゃったから新しいの買いに来たよ

 あといつものセットもくれ」


「あいよ、手甲はあっちの棚から好きなの選びな」


そういって投げナイフと発煙筒を取りに裏に引っ込んでいく店主


手甲は左だけ破損したので右は全然使えるのだが、片方だけで売っているようなものはない

なので必然的に両方変える羽目になる

棚を眺めるがやはりいつもと同じようなつくりの手甲を買う事にする

時間がないのでナイフを仕込めるように改造してるヒマはないのだが今回は我慢する


「これくれ」


「こっちも確認してくれ、全部で銀貨3枚だ」


いつもの通り確認していく

投げナイフはともかく発煙筒の不良品は死活問題に直結するので丁寧に調べる


「問題ないね、はい銀貨3枚」


じゃあまたと挨拶をしてから店をでる


(騎士団が出立するのは夕方って話だから昼飯食ったら街を出て見物にちょうどいい場所探しに行くか)


食堂に向かいながら予定を立てていく

























「ちゃんとした地図とコンパスがないってのは不便だよなぁ~」


先日の討伐隊は真正面から盗賊と激突したのだろう

草原だった辺り一面が焼け野原になっている


今時GBSだよなんて愚痴りながら森に入っていく

途中何回か盗賊の偵察が居たが、敵が居るとわかっていたら隠れるのは造作もない

何事もなく前回の洞窟が見える位置までやってきた


「うそだろ?」


そこで見たのは先日までの洞窟ではなくてしっかりとした砦だった

いくら相手が魔法使いであろうとこの世界の魔法使いはそこまで万能ではなかったはずだ


(何が起こっているんだ?)


自分で見た光景がいまいち信じることができなくて何度も瞬きするが、その光景は変わらない

とりあえず情報が欲しい

幸い周囲は森で木の上に上ることで砦の中を見ることができた


砦は崖にある洞窟の穴を囲うようにできており

中身まではしっかりできているようではない

ハリボテの簡単な城壁だけとは言え攻城兵器なんか持ち込めない森の中だとこれを突破するのは至難の業だ

しかもそこを守護するのは高位の魔法使いときている


(これは無理だろ…教会騎士のお手並み拝見って所だな)


しばらく眺めていると件の魔法使いが一人の長い銀髪の少女を連れて洞窟から出てきた

その少女は随分やせ細っているようで、しかも手枷足枷をつけられて目隠しまでされていた

着ている物は豪華であったが扱いは奴隷のようであった


(なんだ?)


いったい何が起こっているのかを見ていたら

魔法使いがその少女に何かを呟いてから目隠しを取った

すると目の前に積まれていた砂の山が輝いて一瞬で麦に変わったのだ


「!?」


(なんだ!?固有魔法か!?ってか、なんだ!?)


その少女はその変化を終わらせると気を失ったのか倒れた

魔法使いはそれを見て再び目隠しをしてから洞窟の中に連れて行った

そんな中周囲の人間は崇めるように膝を付いていた

まるでカルトの宗教である


(そうか、元は教会の人間だったわけだからそれでもおかしくないな)


つまりこの盗賊団の錬度がそれなりに高いのは宗教団体で結束力が高く

装備が充実しているのはあの少女の能力のおかげだろう

この砦についても同じことが言える


(しかし宗教団体が相手だとこれは悲惨なことになりそうだな…)


砦を見終わるとそろそろ日が落ちて夜になりそうだ

俺はもうちょっと離れたところで待機しておこう























「どうしてこんなことに…」


ミーファは焦っていた

賊の拠点にたどり着くまでは順調だった

だが、洞窟だと聞いていたその拠点は既に砦になっており攻略は困難を極めることが容易に想像できた


今回は騎士団の協力と言う形で討伐隊に組み込まれているので指揮権なんてものは持っていない

ミーファは即時撤退を進言したが、面子が保てない騎士団は渋り

そこを盗賊団に発見されてそのまま戦闘に引きずりこまれてしまったのだ


当初の予定であった奇襲は失敗し

その上砦の攻略までしなければいけないのだ

森の中で奇襲をかけるという作戦であったためそもそも討伐隊の人数は多くない

ただひたすらに戦力を浪費するだけで全く進展がない


「マスター…どうするんです?」


「どうすることもできないわね…ザードが出てくるまで待ちましょう」


弟子であるエステルが訊ねてくる

この盗賊を率いている魔法使いの名はザードといい元は教会の神官であった

そしてミーファたちは教会神官であったザードの粛清のために派遣された外法狩りなのである


ことの始まりはザードが帝国で何らかの魔法を用いて金を生成し、それを用いて新興宗教を立ち上げたのだ

その新興宗教が帝国内で経済的にも治安的にも問題になり教会騎士団が派遣され粛清を行った

ただしその際に戦闘に関してはナイトクラスにも満たないザードが協力な魔法を使いミーファたちを一時的にではあるが退け国境を越えて王国まで逃走してきたのだ


ザードを追って教会騎士団は王国に入国し探していたのだが、教会騎士団が発見する前にギルドが発見してしまい

それだけでなく討伐隊まで編成されているという


教会騎士団はザード捜索のために国中に散っており、アデンの街の近くに居たのはミーファとエステルだけだった

本来ならば教会騎士団が集結するのを待つところだが既に被害も出ており、集結を待つような時間はなかったのだ


「でも、このままじゃザードが出てくる前に騎士団が砦を突破できなくて撤退することになりそうですよ?」


エステルの言うことももっともである

教皇から貸与された切り札を使えば砦の城壁くらいならば軽く切り刻めるのだが

その切り札も簡単に使えるようなものではなくその後に実力が見えないザードを相手にするようなことは避けたいのである


「ここら辺が潮時ですか…しょうがないですね、アレを使います

 エステルはサポートお願いしますよ」


そう言って大きめの両手剣を鞘から引き抜く


「行きますよ」


城壁を引き裂くために砦に向けて歩きだす


「!?」


そのときに後方から巨大な魔素の奔流を感じて振り返ると巨大な火の玉が城壁に迫っていた


ドッゴォォォーーーン


火の玉が城壁に直撃すると同時に爆発して城壁を文字通り吹き飛ばしたのだ


「い、いったい何が起こったんですか!?」


エステルが混乱して訊ねてくるがミーファも当然何が起こったのかわかるはずがない

確認しようと火の玉が来た方向を確認すると月を背景に黒ずくめの人影が1つあった


「怪盗.D(ダーク)ただいま参上!」


その人影は堂々とそう宣言し、この場を支配した




書き溜めの分の地の文が迷子になってて…

難しい(><)

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