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異界で怪盗  作者: Klein
始動
19/42

予告状1

ストックあるかと思ってたらなかったぜ、焦った(笑)




「おじゃましま~す」


それから2日間は特にこれと言ったこともなく過ぎていき

ぼそっとつぶやきながら再びウォン貿易に侵入していた

粗方の準備は終え後は保管場所と突き止めるだけなのだ

さすがに噂に関しては時間が経つと嘘も増えるので当てにならないのである


「こんばんは、レイ。調子はどうだい?」


執務室で書類とにらめっこしていたレイに後ろから声をかける

我ながら悪趣味だと思うがこういういたずらはやめられない

仮面の下ではきっとニヤ付いた顔をしているであろうことが容易に想像できる


「ひゃあ!!」


イスから飛び跳ねて驚くレイ

彼女自身も裏稼業で幹部を務めるほどであるから単純な戦闘力はBクラスはあるのだが、固有能力もちの俺には及ばない


「いきなり出てこないでよ!ビックリするでしょう!?」


「まぁまぁ、また来るって言ってたじゃん」


「それにしても毎回登場の仕方が心臓に悪いのよ!」


そんなに怒っているとクールビューティーが台無しである


「ま、冗談はこのくらいにしといてっと…どうだった?なかなか面白かっただろ?」


「くっ…まぁいいわ、そうね、調べ始めてすぐに裏で何か起こるって噂がたち始めたわ」


それは俺の、って言うかリーネちゃんの所業なので先を促す


「で、ヴォルフ商会について調べたんだけど、怪しいほどに確定情報が出てこなかったわ」


「ほーう、それは面白いな」


「噂程度なら本部から増援が来るとか来ないとか…それ関連なのかここからそう遠くないところの倉庫を整理していたわ」


「どの辺だ?地図とかあるか?」


「えっと…」


地図を取り出してから広げ一つの建物を指差す


「ここよ」


ウォン貿易の支部とヴォルフ商会の中間地点から少しヴォルフ商会寄りの場所にある倉庫だった

これならよほどのことがない限り問題に発展するようなこともないだろう

逆に言えばよほどのことが手を出せないということである

それにその倉庫からウォン貿易の支部は目視が可能なのである

要するにその場所から戦術級魔動機で一網打尽にできるのだ


(なるほど、上手いな)


俺は軽く関心しつつその場所を頭に叩き込む


「で?今回の報酬はいくらなのかしら?」


「あ?そんなもんねーよ」


苦笑しながら答える

俺に吹っかければ大金が手に入るとでも思ってるのだろうか


「それに今回はその情報が報酬みたいなもんだ、後は…そうだな、数日後にちょっと得をするんじゃないか?」


「ふぅん…」


「じゃ、続報を待て!ってね」


そういって考え込むレイを尻目に俺はウォン貿易を後にする






























「くっそ、なんだって言うんだ!」


ヴォルフはイラ付いていた

そのガタイのいい身体でイライラした雰囲気を撒き散らしたら周囲の部下達は当然戦々恐々している

ヴォルフはわかりやすい武闘派だった、何よりも正面突破を好む

今回の計画だって本当は気が進まなかったのだが、ヴォルフも幹部に上り詰めるほどの男であるから正面から戦うには相応の準備が必要なことはわかっていた

だからこそ、本部から戦術級魔動機なんてものを借りたりもしたしコソコソと隠れるようにして準備もした


それであるのにだ

やっと件の戦術級魔動機を倉庫に運び入れてひと段落して執務室に戻ったらこんな手紙が机の上においてあったのだ















拝啓、ヴォルフ商会の皆様


明日の日没後、あなた達が本日運び入れた|大きなおもちゃ(戦術級魔動機)とその他多数をいただいていきます


怪盗.D


P.S. 楽しい夜にしましょう!













今回運び込まれたのが戦術級魔動機だってことを知っているのは自分ともう1人だけである

そのくらい厳重に情報管理をしていたのだ

すぐさま側近の裏切りを考えるが、それはありえないと除外する

そもそも裏切るならこんなバカみたいな予告状なんてなしに強奪していくはずである


近頃ウォン貿易の連中が嗅ぎ回っていたようだがそこで決定的な何かがあったわけでもない


極秘事項が何処の誰かもわからないようなヤツにもれていたこともわざわざ宣言してから盗みを働こうなどとこちらを舐めきっていることもヴォルフの神経を逆撫でしている

その夜は部下達は先ほどまで上機嫌だったヴォルフが急に荒れに荒れていてなす術もなく嫌な空気が漂っていたのだった



最後の絞め方がなんか微妙…

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