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異界で怪盗  作者: Klein
始動
16/42

準備4




「ねぇ、最近裏の方で抗争が起きそうとかそういった噂ってある?」


翌朝宿の食堂で給仕をしているリーネちゃんに声をかけてみる


「え?そうなんですか?知らなかったです」


「そっか、ならいいんだ。ちょっと小耳に挟んでね~、どうなのかなって」


「へー、でも色々詳しいケイさんが言うなら注意しといた方がいいですよね?」


「まぁ、まだ噂でホントかどうか確認してる最中だから…それに詳しいんじゃなくてただの噂好きだよ」


やんわりと否定して運ばれてきた朝食に手をつける


「おーい!リーネちゃーん!こっちのも頼むー!」


「はーい!今行きます!じゃあ、行ってきますね」


「おう、がんばれよー」


そう声をかけて後姿を見つめる


リーネちゃん、別に実は裏の人間だとか情報屋だとかそういったことはない(たぶん)大の噂好きなだけである

タダの小耳に挟んだ噂を報告しあう噂友達である(なんだそれ?とか言う質問は受け付けていない)

噂好きが高じて大衆向けの宿の食堂兼酒場で働いていているくらいで、街の噂程度の情報は一応プロのケイがビックリするくらい詳しいのである

苦労して手に入れた情報をリーネちゃんに噂話として聞かされたことは10はくだらない

なのでこの街での情報収集のスタートはリーネちゃんと決めている

灯台下暗しなのは精神的に疲れるから嫌なのである


(ふーん、まだそういった噂はなしっと…まぁ、リーネちゃんおしゃべりだからすぐに噂広がるだろうけどね!)


そうなるとヴォルフ商会の連中はまだ装備を集める段階で兵士を集める段階じゃないのだろう

ゴロツキの兵士など情報なんてものをポロポロとこぼしていくものなのですぐに噂になるものなのだ


(ってか、何処に喧嘩売るんだろう…)


考え始めてすぐに思い至った

この街には古くからのマフィアが4つほど存在している

そのうちの一つは隣国を拠点にしている組織だが、それなりに古くからいるので折り合いはついているのである

しかし、最近国外から出てきた東方系の組織が台頭してきたのだ

そのせいで多少パワーバランスが崩れてきており、その被害に一番合ってるのがヴォルフ商会である


(ふむ、そうなるとウォン貿易か…あそこには借りを作るのも面白いし教えてあげようかな)


爽やかな朝なのに物騒なことを一生懸命考えるケイであった




























東方系


つまりケイと同じ黄色人種である

最初見かけたときは同じような人種がいることに結構感動したものだ


海を越えた東の果てにその国はあるらしい

国交はないのだが、貿易自体はしていて交流はあるらしい

もっとも、彼らを見かけることができるのは港町とこの街くらいだが


そして東方からの貿易を取り仕切っているのがウォン貿易

貿易と言うことで本当に手広くやっている

俺も同じ人種だと言うことで表の商売をしているときは結構よくしてもらっている


商品のうちの1つが漢方であり、麻薬よりも割高だが中毒性が低いと言うことでヴォルフ商会の麻薬と客を取り合うような形になっている

(正直どっちもどっちだが)


ウォン貿易自体には国外&新興組織いうことでとそこまでの武力はない

ここまで成長できたのは東方からの商品に価値があり、手を出そうにも表立って手を出せないと言う背景があった

が、ヴォルフ商会はそんなことを言ってられないほど切羽詰ってるのか

戦術級魔動機をそろえるくらいだからヴォルフのおっさんの暴走なんかじゃなくて、本部からの要請なのだろう


(ま、個人的にウォン貿易をひいきにしたいからこの情報は今夜あたり店長さんに教えてあげようっと)


食事を終え、颯爽と宿を出て行くのだった



やっと女性キャラがでてきた(^^;

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