魔術
一個前の最後にちょこっとだけ追加しました
(編集)
ガッツリ増えました、これで説明不足は解消されたかと…
「さて、そろそろ行動を起こしてもいい頃じゃないかな」
クエストを終えてギルド内の酒場で一服してるときにつぶやいた
異世界に来てから1年、情報収集を中心に冒険者として活動していた
交易の街ということで情報も集まりやすく、裏のことにまでそれなりの職業の連中に引けを取らないくらいには詳しくなっていた
また、冒険者としても順調にCランクになりそれなりに使えるヤツという舐められないけど注目もされないポジションを得ていた
「お?何の話だ?」
基本的にソロで活動しているが、情報収集で一番重要なのは人脈なので怪盗稼業なんてやましいことをするつもりでもそれなりに親しい人間もいる
そのうちの1人であるランドが目ざとくその発言を拾ってきた
「あぁすまん、ちょっとしたい事があってね」
「ほぅ、なんだ?美味い話か?」
俺が情報通と言うことを知っているランドはやけに絡んでくる
しまったな、と思ってももう口に出してしまったのはしょうがない
「そうじゃないよ、ランドにとっては全く美味しくないね」
「なんだよつれねぇな…ま、いいけどよ~」
そういって酒を呷る
深く関わってこないので付き合いが続いてる訳なんだが
さて、この世界や国の説明をしよう!なんていったって漠然とした説明になるのは目に見えてるのでこの街についての説明と技術レベルの話をしよう
まず俺が活動の拠点にしているこの街の名前はルーア
3方を首都と穀倉地帯と国境に囲まれた場所である
穀倉地帯からの作物と他国からの輸入品を首都に届けるためには絶対に通らなければならない道程であり、発展しないわけがない場所である
この地を収めるのも伯爵家と爵位も高く、防衛用の騎士団も多いので表向きは平和である
が、この伯爵できる悪人であり、金至上主義者である
金があれば超えてはいけない一線さえ守ればどんなことでもできるが、その一線を越えてしまったら容赦なく殺しにかかる
なのでマフィアなどの貿易系の裏組織も結構この街に拠点を構えている
交易の街で金が集まるがこの街の産業自体は全くなく
職を求めて貧しい人が大量に訪れるも職に就けず、帰りの路銀も稼げずに街の周囲にスラムが形成されていく
初日に見た貧しい市場はスラムの住人向けだったのだ
要するに表向きは騎士団が守る治安のいい交易の街であるが裏ではスラムが広がり裏組織が暗躍している街である
(まさに俺にぴったりだな、悪人から盗む金ほど美味いものはない)
そして次は技術である
科学は当然のごとく発達していないが魔動機と呼ばれる機械がある
とある天才が50年ほど前に発明したらしいがその中身はほとんどブラックボックスで、その天才亡き今これからの発展はあまり望めないらしい
この魔動機、使用するのは空気中に存在してる(らしい)魔素を使い魔術を発動する機械である
この魔動機の中に搭載された魔石と回路によって魔術を行使する
これによって魔術を行使するのに才能が必要なくなったのだ(今度は魔石の質によって使える魔術の強さが変わってくるのでお金が物を言うようになったが)
また魔動機を動かすのに人の手を使う必要もないので
生活に密着したものも多く開発され、生活自体は風呂が貴族の道楽だと言われるほど過酷じゃない
魔動機がアーツを発動するするには先ほど述べたとおりに魔石が必要である
魔石には採掘された場所や、体内に保持しているモンスターによってそれぞれ属性がある
火山地帯などにある「火」
水辺にある「水」
肥沃な大地にある「地」
強風が常に吹き荒れるような峡谷などにある「風」
遺跡の中のからしか出てこない「闇」
の5つである
そもそも魔術の元になったものは魔法で
この世界の人間は身体に魔素を取り込むことができ昔は魔術ではなく魔法が使われていた
魔法を使う際に魔素を直接体内に取り込んでから使用していたのだがそれではそもそも使うためには使用に耐えうるほどの量の魔素を吸収できることが大前提であり、さらに人が元来持っている魔力を扱えることも必要であり
魔法は才能のある一部のものが独占する技術だった
(この時代は魔術師は杖を使ってたらしい、見たかった)
それを打破したのが魔動機である
次に魔法である、昔はこちらが主流だったが魔動機が普及した今では教会の神官が主に使用している
魔法と魔術の発動プロセスには大した違いはない
魔動機の回路を身体が、魔石を魔力がそれぞれ対応している
ただし一番の違いが魔石と魔力である
魔石は魔素が集まってできた世界の法則の内側にあるモノであるのに対して、魔力は人の中にあり理を塗りつぶし奇跡を起こすモノである
魔法は魔力を魔素に乗せて吐き出すことによって発動し、その現象は理を捻じ曲げることによって魔術よりも強力なものになる
要するに魔術で作った火の玉は水をぶっ掛ければ消えるが、魔法で作った火の玉は作るのに作った魔力が散ってしまうまで燃え続けるのである
で、なぜ神官が魔法を使っているかと言うと
魔術ではできない治癒が魔法ではできるからである
最後に固有魔法
これは魔素を使わずに魔力だけで使用する魔法である
完全に理を無視して現象を起こすので魔法など足元にも及ばない強力無比な効果を発揮する
が、これには欠点があり名前の通り起こせる結果は固有であり応用が利かずさらに魔力が固有の結果に引っ張られさまざまな結果を引き起こす魔法が使用できない
ケイの【自己世界の王】もこれに分類される
この三種類を総称してアーツと呼ばれている
この調子だといつまでたっても怪盗成分が出て来そうにないので、時系列をいじることにします
この空白の1年もちゃんと書いていきたいとは思ってますよ、ちゃんと(^^;