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異界で怪盗  作者: Klein
プロローグ
1/42

異界の門1

初めて文章投稿してみました

色々意見とか感想とか聞かせてくれたら嬉しいです


では、よろしくお願いします

「これは…」


21世紀、この科学の時代に黒いマントに仮面という自分は怪しいです!と声を大にして言っているような格好をした城崎敬(きざきけい)がビルの上から街を眺めていた

視線の先には国立美術館、周りには大量の赤いサイレンの光と警察官後は騒ぎを聞きつけた野次馬達


「ははっ…」


思わず苦笑がもれる

今からこの包囲網を突破しようというのだ、いくら場数を踏んで慣れていても緊張くらいはする

目指すは国立美術館の最深部、普段は一般公開されない秘蔵の一品が保管されている区画の最深部


「さて、時間だ!」


その瞬間街から明かりが消える


「きゃーーー!!!」


「来たぞーーー!!!」


野次馬達の悲鳴や警察官達の怒号が聞こえる

それを尻目に男はビルから飛び降りた

命綱も無しにビルから飛び降りたのだ

そして消えた


普通の人間なら間違いなく地面に着地とともに悲惨な光景を周りに撒き散らすに違いない

ただし城崎敬は普通ではなかった、この科学の時代にたった1人でどんなセキュリティも突破して目当てのものをまるで魔法のように掻っ攫っていってしまう


そう、城崎敬はこう名乗っていた「怪盗」と…



















今回の獲物は国立美術館の最深部にある

その中で一際厳重に保管されている「異界の門」、異界にいける魔法の品だとか言う眉唾物の一品だ

ただこのお宝の保管の仕方は興味を持つなという方が難しい

まずそもそもの存在が隠匿されている、しかもその隠し方が尋常じゃないのだ

一般人は当然政府の高官ですらほとんど知られてない

俺がこの存在を知ったのも首相の家に忍び込んだ時にたまたま報告書を見てしまったからで、しかもその報告書も「異界の門」が存在することとそれの保管場所しか載ってなかったのである

それがどんな形なのかすら情報漏洩を恐れたのかぼかしてあった


「ま、効果は名前の通りだろうし別に効果そのものには興味はないね、そもそも異界とか信じてないし…だけどここまで一生懸命隠されちゃったら一度は拝みたくなるのが人情だよね!」


警察の防衛網を軽々と突破して美術館の中の廊下を一直線に駆ける、外ではまだ停電の騒ぎから立ち直ってないらしい


「随分と楽にここまで来れたな…」















っと、美術館内の電気が点き始めた

非常用発電機を使い始めたらしい、同時に警官に発見されてしまった


「いたぞーーー!!!」


「くっそ、ついてないな…」


一気に駆け抜けてしまおうと足に力を込めようとしたとき


バンッ!


銃声が響く


「ってうわぁ!なんだよ!警告無しに撃ってくんなよ!!!」


「黙れ悪党!今日こそ捕まえて監獄にぶちこんでやる!」


「なんだよ、よりにもよっておっちゃんかよついてねぇ…おい、おっちゃん!こんなところで銃を振り回してっと他の美術品が残念なことになるぜ!!!」


怪盗の永遠のライバルである探偵は居ないが噛ませな警部はいる

が、噛ませのクセに無駄に優秀なおっちゃんだから毎回会うたびに無駄に苦労させられる

確実に倒していかないと俺と同じ能力者なのではないかと疑うほどにカンがいいので逃げ切れないのだ


腰に装備してある大きめの軍用ナイフを引き抜き、そしておっちゃんに向かって駆ける


「今日は負けん!」


バンッ!バンッ!


おっちゃんが銃を俺に向かって撃ってくる

それと同時に俺は集中する、能力を発動するためだ

すると時間が引き延ばされたかのように周りの風景が一気に減速する、そして銃弾の射線が見えてくる


「しっ!」


息を吐くと同時に身体を屈めてナイフを一閃、二発の銃弾の一発を避けて一発をナイフで弾く


「くっ、やはり銃じゃ仕留めきれんか!ならば!」


そういっておっちゃんは銃を捨て警棒を構えそして上段から一気に振り下ろす、それを俺は低い姿勢のまま下段から切り上げることで迎撃する


ガキィィン!!!


ナイフと警棒が衝突し回りに音を響かせる


「警部!援護します!」


(まずいな…邪魔者が増えてきた、でもここでおっちゃん倒しとかないと後で逃げ切れなくなるかもだしちょっと本気だすか…)


おっちゃんと二合、三合と打ち合ってるうちに警官が増えてきた

このレベルの切り合いに付いて来れるものが居ないのが不幸中の幸いでどうにか邪魔はされてないがこれ以上時間をかけると警官が増えすぎて手詰まりになってしまうだろう

そうなる前にこの状態を脱するべく再び集中し始める

再び時間が引き延ばされたようになりおっちゃんの動きが遅くなる、さらに身体強化も発動して自分の身体が軽くなり力が入る


「せやッ!」


気合の一振りで遅くなったおっちゃんの警棒を弾き飛ばすと同時に懐に入ってからアゴに掌底をアッパーの要領で突き上げる


「なっ、がっ!」


驚きの声を上げると同時にアゴを打ち抜かれて失神しその場に崩れ落ちるおっちゃん


「じゃあな!今回も俺の勝ちってことで!」


そういいながら俺は強化された身体能力のままで包囲していた警官隊の頭の上を飛び越える


「警部!くそっ、ヤツを追え!逃がすなーーー!!!」


その声を背中に聞きながら地下への階段がある場所へ向かって駆けていく


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