表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異界強制送還  作者: ヤッスー
18/22

17話:正義の視点③

「さて、事件の話をしよう。」


そう言ってアイゼル侯爵は事件の詳細を語り始めた。


「これまでに起きていた事件は4件。

 1件目はヴェルデの露店街でイアソ子爵が殺害された事件。

 イアソ子爵は顔を強く殴られて首の骨が折れて死んでいたようだ。

 2件目は奴隷商のビルゴという男が店内で殺害された。

 被害者には目立った外傷はなく、死因も不明らしい。

 3件目は2件目の事件の直後に発生している。

 被害者のバーギル男爵は自宅へ戻る馬車の車内で狙撃により殺害されたようだ。

 馬車が屋敷に着き、御者(ぎょしゃ)が車内を確認したところ

 胸部から血を流したバーギル男爵を見つけたようだ。

 馬車の車体にも小さな穴が開いていたことから、

 走行中を狙って馬車の後方から狙撃されたものと見られている。

 4件目の被害者はジェッソ公爵。

 自宅の屋敷の彼の自室で倒れているのを発見されたらしい。

 2件目同様、外傷はなく死因も不明。そのため殺害されたという明確な証拠はない。

 持病などは特になく、貴族を中心に狙った事件が頻発していることから

 同一犯により殺害されたと考えられている。

 以上が事件のあらましだ。」


アイゼル侯爵が事件について話し終えると、トーアが口を開いた。


「ご説明ありがとうございます。

 いくつか質問よろしいでしょうか。」


「私で答えられることなら答えよう。」


「ありがとうございます。

 奴隷商が殺害された2件目の事件。

 被害者に目立った外傷はなかったとのことですが

 なぜこの事件が殺人事件だと分かったのでしょうか。」


「それは遺体の第一発見者が、遺体発見の直前に店から出てくる

 怪しい男を目撃しているからだ。

 男が店を出た直後、店内を確認すると被害者の遺体があったということから

 その男が何らかの方法で殺害したものと考えられている。」


「なるほど。ありがとうございます。

 続いてですが、犯人ついての情報はありますでしょうか。

 犯行の動機や外見的特徴、何でも構いません。」


「恥ずかしながら犯人については私たちもまだ何もつかめていないのだ。

 君たちには犯人を捜すところから協力してほしい。」


「そうですか。犯人については今のところ何もかも不明ということですね。

 最後の質問ですが、そんな中なぜ犯人が異界人だと思われるのですか?」


トーアの質問にアイゼル侯爵は少し顔をしかめた。


「何故?本気かね。

 なんの外傷もなく人を殺したり、

 走行中の馬車を外部から性格に狙撃するなんて芸当異界人以外にはできまい。

 それは異界人の専門家である君たちが一番よく分かっているのではないかね?」


「確かに並の人間にはマネできませんね。」


「そうであろう。

 さて質問はもういいかね。

 私も次の予定が控えているので、この辺で失礼させていただこう。

 犯人の異界人の処遇は君たちに任せる。

 君たちのやり方で対処してくれればそれでいい。

 これ以上、犠牲が出ないよう君たちの活躍を祈っているよ。」


そうしてトーア達は家政婦に連れられ屋敷を出た。

 

「トーア先輩、この後どうするっすか?

 なんの手がかりもないのに犯人を捜すなんて

 ほんとに俺らの仕事なんすか?」


「確かにな。でも犯人が異界人なら俺たちの仕事だろ?」


「でも、異界人が犯人かどうかわからないじゃないですか。」


「そうだな。ただ確率はかなり高いと思う。

 それにアイゼル侯爵は犯人について何かを隠していると思う。」


「何すかそれ?なんか気が乗らないっす。」


「いつまで言ってんだ。やるしかないだろーが。」


「ハイハイ。2人ともそこまで。

 ここで話していてもしょうがないでしょ。

 とにかく現場で軽く聞き込みして犯人についての情報を集めてみましょう。」


「そうだな。まずは1件目の事件が起こったヴェルデの露店街へ行ってみよう。」


「了解っす…。」


少しもめながらも3人はヴェルデの露店街へ向かった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ