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第6話 タンク役

「さて、それでは作戦会議やろうや」

「そうですね」


 俺とアンデッドキングである少女姿のご先祖様、そしてバストアップ以外全部白骨化しちゃってほとんどスケルトンなほのかさんは車座になって座った。

 っていうかよく見るとほのかさん、大昔のスケバンみたいな足首まであるスカート履いているけど、その中も白骨だからなんだろうな。

 くそ、和彦のやろうめ。

 ぜったいにあいつの魂でほのかさんを復活させてみせるぞ。


「その前にご先祖様、その恰好エロすぎですよ」


 さっき俺がぶん殴って壁にたたきつけちゃったせいで、ご先祖様が来ていたロリータファッションの服はびりびりにやぶけちゃって、きめ細やかな肌がけっこう露出している。


「アンデッドなのにお肌綺麗ですね」


 思わずいっちゃう。


「うらやましい……」


 白骨化した自分の腕と見比べながらほのかさんもいう。


「ふふふ、せやな、あたしは不死の王やからな、死にもしないし、老いもしないんや」

「そのエセ関西弁、板についてきましたね」

「なんか気にいったんや。……さて、お前を殺そうとした元パーティのリーダー……和彦といったか、そいつがマゼグロンクリスタルをもってるんやな?」

「でも、もううっぱらちゃったかも……」

「お前のパーティには鑑定スキル持ちいたか?」

「和彦は司教ビショップなんで鑑定スキルもってますよ」


 ご先祖様はにやりと笑って、


「じゃあまだ手放してないはずや」

「え、どうしてですか」

「あれは超レアアイテムだからな、持っているだけで、得られる経験値が二倍になるっていうほとんどチートアイテムなんや」


 あーなるほど。

 それはやばいくらいのレアアイテムだな。

 そんなもん、ダンジョンに潜るような冒険者がいくら高額の値がついたところで手放すわけがない。


「ということは、和彦君たち、またこのダンジョンに来るかな?」


 ほのかさんが俺に尋ねる。


「そう思う。トロールゾンビも倒して、あとはラスボスのご先祖様を倒すだけだもんね。ご先祖様、あのパーティに勝てます?」


 ご先祖様はない胸を張って、


「当り前やろ! 二百年も生きたこのあたしが、あんな若造にまけるわけがない!」

「でもあいつら、解呪のスペシャリストが揃ってますよ、ご先祖様も解呪されて灰になるんじゃ……?」

「心配すんなや。あたしの部下には解呪がきかないトロールゾンビがいる!」

「さっきその話しましたよ」

「……あれ、いないわ、どうしよう」


 いやまじでわかったわ、俺の学校の成績が悪いのはもともとの遺伝子が悪かったんだ。


「タンク役がいないとなるとちょっときびしいやんな?」


 困り顔のご先祖様。ちょっとかわいい。

 そこにほのかちゃんが満面の笑みで、


「大丈夫です! タンク役ならここにいるじゃないですか!」


 と俺の肩をたたいた。

 なるほど、殺されかかった恨みは直接はらしてやろうじゃないか。

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