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まずは周辺に落ちてる落ち葉や木の枝を集め、そこに火属性の魔法で点火、切り取ったモンスター(レッサーパンドラゴン)の肉を生成した鉄の棒で刺し、火に当たらない程度に近づけ地面に持ち手を突き刺し、炙る。
「うん、こんなものかな…」
調味料があればいいけど。
塩だけでも……。
「あ」
ある。
塩、生成。
魔法で塩を作る。
肉に振りかける。
「少しはおいしそうになった」
よしよし。
「ほら、隠れてないでおいでよ」
複数の気配、こっちを見ている。
それに話しかける。
「一緒に食べよう」
「いいのか!?」
「やったー!」
「……いいのかな」
「おいしそう」
男女混ざった子供達。
少し痩せているが、食べられてはいるようだ。
だけどまだ足りなそうだ。
日々の貧困が見て取れる。
「ゆっくり食べなよー」
「これ、うめー!」
「うーん!」
「……いいのかな?でもおいしい」
「……おいしい」
喜んでくれてるようで何より。
僕も食べる。
うん、塩により味気が増して旨味出てるな。
「ねーちゃん、これ!」
「これは?」
麦を柔らかく煮詰めたもの。
雑炊だった。
「とーちゃん達が持ってけって」
「おすそわけ!」
「……です」
「……おいしい」
なるほど。
いらないとは言ったものの、ご飯を持ってきてくれたようだった。
優しいのかお人好しなのか、それとも子供は見捨てておけないのか。
何にしても、子供を見るからに、暖かさは伝わるな。
子供は天使だ。
「「おかわりー!」」
でも遠慮ないな。いいけど。