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居間に通された。


「そこに座ってくれ」


家具とかはなく、地面に座るようだった。

なんか異世界というより、ド田舎に迷い込んだ気分だった。


「何もない所だろ」

「確かに」

「がはっ、正直な小娘だ」


なんか笑われた。

鏡がないから自分のこと確認できないけど、やっぱり僕女の子になったのか。なんか複雑。


「わたしは村長、ガムレスだ」

「僕は……」


そういえば名前、どうしようか。

まさか本名にするには……ゲーム名でいいか。


「エルです」

「エルか。良い名だ」


男性アバターの時の頭文字取っただけだけど。


「褒めても何も出ませんよ?」

「おなごを褒めるに見返りは期待しておらんさ」


なんて紳士な。


「それで、この村には何用だ」

「迷ったので、少しの間ここに居させてほしいのですが」

「ふむ。そうさせてはやりたいが、見ての通り蓄えも少なくてな。村の住民だけでやっとなんだ」


そうだろうな……。


「だが、子供一人くらいならなんとかなるか」

「よそ者ですよ?」

「気にするな。遠慮はいらん」


子供だからって信用できるものなのか?


「そうですか……でしたら」

「なんだ?」

「寝れる場所だけ貸してください」

「飯はいらんのか?」

「はい」

「遠慮はいらんぞ?」

「ご飯は自分で調達しますので」

「見たところ手荷物もなし、どうするつもりだ?」

「この辺の狩場など教えてくだされば、そこで……」

「なるほどな」


周辺、村の奥の方には森がある。

そこにモンスターや動物がいるはず。

なら、そこで狩りしたらば、自給自足ができる。


「ダメだ」


ダメだった。

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