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屍の声  作者: もちづき裕
水の嘔
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第三話

お読みいただきありがとうございます!よろしくお願いします。

 小学校、中学校、高校、大学と、学校と付くものに通っていれば・・

「ねえ、ねえ、あの話聞いた?」

「うん、うん、私も聞いた」

「本当の話なのかな?」

「いや、本当の話らしいよ!」

「「「夜になると、あそこの教室に女の幽霊が出るって!」」」

「「「幽霊を見た人間はかなりの数に登るんだって!」」」

 という話を聞くことが多くなるよね?


「ねえ、霊感ある方?」

「ない方?」

「どっち?どっち?」

 と、尋ねられることも多いし、

「うちのいとこのお姉ちゃんなんだけど、霊感あるタイプなんだよね〜」

 何故か、いとこの霊感能力の自慢話が始まるんだよね?

 私は霊感があるのかないのか?ないのかあるのか?分からないんだけど、

「君には生き霊が憑いている」

 なんて言われたのは初めてよ!


「さつきはあんまり興味がなかったかもしれないけど、玉津先輩って大学の有名すぎるほどの有名人なのよ」

 冷麺を注文した由美ちゃんは並べられたトレーを手に取りながら、

「それにあの人、ああ見えて神社の息子なのよ」

 と、言い出した。


「えええ?神社の息子?」

「そう、そう。玉津神社といって、ここから電車で何駅か行ったところにある有名な神社らしいんだけど、とにかくお祓いの専門、除霊の専門としてテレビにも出たことがあるみたいなんだよ〜」


「実家が除霊の専門家だから!誰彼構わず生き霊とか悪霊とか言い出しちゃうってこと?」

「違う!違う!違う!そうじゃなくて!」

 由美ちゃんは必死になって言い出した。


「実家にはいつだって呪われた呪物が送り込まれてくるから、呪いとか霊障とか、そういったものが先輩はだーーーい嫌いなんだよね!」

「そんな人が赤の他人であり後輩でもある私に対して、生き霊が憑いているなんて言い出したんだけど」

「それが珍しいんだって!」

 由美ちゃんは顔を真っ赤にして興奮しながら言い出した。


「滅多にそんなことを言わない玉津先輩がそんなことを言い出した時には、大概、とんでもないことが起きるんだって!だから除霊!除霊に行った方が良いよ!」

 いや、除霊って言われましても・・

「何処で除霊をすれば良いのよ?」

「それは玉津先輩の神社で!」

「それって何処にあるの?」


 私と由美ちゃんは学食のテーブルに移動をすると、スマートフォンで検索を始めたわけ。

「神社、イケメン宮司、埼玉で検索すると出てくるから!」

「えええ?本当に?」

「もしくは、神社、除霊が凄い、埼玉でも出てくるって聞いたから!」

「えええ?それって本当なの?」

 私と由美ちゃんはスマートフォン片手に検索しまくったわよ。


 だけど、イケメン宮司でヒットされる神社なんか出てこないし、由美ちゃんに至っては、

「何これ!電波が悪いってこと?」

 画面が真っ黒になっちゃって、検索自体が出来ない状態になっている。


 顔を真っ赤にして憤慨する由美ちゃんを見ながら、

「あのゾンビマスクの下がイケメンって本当なの〜?」

 と、疑いの眼差しを向けちゃったよね。

「あくまでも個人の感想ですとか、好みによるとか?」

「違う!違う!違う!」

 由美ちゃんは目をカッと見開きながら言い出した。


「私もチラッとしか見たことがないんだけど!あれは国宝級イケメンだって!」

「だけどね、いくら国宝級イケメンだったとしても、あのゾンビマスクを装着している時点でナシじゃない?」

 由美ちゃんたら、途端に静かになったよね。


 大学にはさまざまな名物学生なるものが存在するとは思うんだけど、ハローウィンパレードが有名な聖上大学だからこそ、名物学生はゾンビマスクを装着しているのね。

 そんな変わり者過ぎる玉津先輩はかなりの有名人だったため、先輩が個人で所有する部室の場所もすぐに教えて貰えることになったんだけど、

「・・・」

 お菓子を片手に扉をノックしたところで、私は激しく後悔することになったのよ。


 さっきまで気味の悪いゾンビマスクを装着していた先輩なんだけど、部室から顔を出した時には頭からすっぽりかぶるタイプのスケキヨマスクを装着していたんだもん。


「ヒィィイイイイイ」

「わーーーっ!やっぱり来ると思ったーー!」

 私と先輩が口を開いたのはほぼ同時で、

「僕のバカ!僕の大バカ!余計なお世話だっていうのは十分承知の上で、僕は何をお節介なんかしているんだ!」

 そんなことを言い出した先輩は、ポカポカと自分の頭を自分で叩き出したのよ。


「先輩の頭がどうかしちゃっているというのを、私は十分に理解しておりますが」

 私はお菓子が入ったビニール袋を掲げながら、

「先輩!どうか私を除霊してください!」

 と、言ったところ、

「無理!無理!無理!無理!」

 と、先輩は神社の息子らしからぬことを言い出した。


「僕はちょっと見たりすることが出来るだけで!除霊とかお祓いとかが出来るわけじゃないから!」

「じゃあ!先輩の住んでいる神社を教えてください!」

 私はスマフォを出しながら言いましたとも。

「イケメン宮司、埼玉で検索しても、全然!出て来ないんです!住所!神社の住所と名前を教えてくださいよ!」

「あああ・・無理だよ・・」


 そこで先輩は雨がザーッと降る窓の外を眺めると、

「雨が降っているから無理だよ」

 と、言い出したのよ。


 スケキヨ野郎!なんてケチな奴なのかしら!

「もしかして紹介料が必要ってことですか!」

 本当の本当に頭に来るわよね!

「お金ですか?お金ですよね?一体いくら払えば教えてくれるんですか?雨が降っていても問題ないんで!傘さして行きますから!何処のなんて神社なのか教えてくださいよ!」


「そうじゃない!そうじゃないんだよ!」

 そこで先輩はスケキヨの頭をバリバリ掻くと、

「君、今外に出て行ったら絶対に死んじゃうって!」

 と、悲壮感たっぷりの様子で言い出したのよね。


さつきとたくみの出会いはこんな調子ですが、心霊なのか?ヒト怖なのか?懲りずに最後までお付き合い頂ければ幸いです!!

もし宜しければ

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