七、田中、魔法を知る
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リタ「田中さんは天候魔法とは相性が良く、火炎魔法とは相性が悪いのかもしれませんね。」
田中(相性ですか?)
こくっと頷くリタ。
リタ「誰でも得意不得意があるように、魔法も同じなのです。ただ、火炎魔法は属性魔法の基礎となる魔法なので、苦手というのは珍しいです。魔法を使う者ならば誰でも使える属性魔法の基礎中の基礎ですから。」
田中(なるほど、基礎中の基礎が使えなかったと、、、)
リタ「練習すれば、できるようになると思います。
私も最初は読心術しか使えませんでしたが、後から治癒魔法を覚えました。
だからイチイチ落ち込まないでください。」
リタは田中に対して、ちょっとめんどくさいと思い始めた。
リタ「まず、魔法で一番大事なことはイメージです。
それも、なるべく具体的にわかっているといいです。
例えば、私の治癒魔法であれば、皮膚の細胞が集まり、組織と組織が繋がるようなイメージです。」
田中(なるほど!でも、おれも火炎魔法を使おうとした時に火の玉をイメージしましたよ!)
リタ「であれば、もう一つの方かもしれないですね。魔法のには三段階に分けられます。私の治癒魔法でいえば、
第一段階が自己の回復。これは覚えたてでもすぐできる比較的簡単な魔法です。」
田中(なるほど!さっきの火炎魔法は第一段階だけしかできなかったと。)
リタ「そうです。そして、第二段階になると自己だけでなく、周囲に魔法の効果を影響させられます。自動回復や、範囲回復がそれに当たります。」
田中(リジェネみたいなことかな?)
話そうとしたのでなく、よくわからなかったのでイメージが近いモノを考えていただけだったのだか、リタには伝わった。
リタ「リジェネという言葉は初めて聞きましたが、どういう物をイメージしたかは伝わりました。そのイメージで間違ってません。先ほどの天候魔法も第二段階に当てはまると思います。
そして、第三段階が他への影響させる魔法です。これは第二段階との差がわからない方も多いのですが、イメージとしては、対象の他者の内側に魔法を使うようなイメージです。
イメージとしては掴みにくいですが、第二段階ど第三段階では、その威力が段違いです。私の知る限りでは、この第三段階が一番難しく、使えれば魔法の制御-コントロール-では上級者と名乗れると思います。
治癒魔法でいえば、第二段階で時間がかかったり、治療困難だった状態でも、第三段階でなら、即座に治癒できます。」
田中(なるほど!第三段階まで覚えられたら、火炎魔法も凄い威力が出そうですね。)
リタ「但し、一つだけ欠点があります。それは、とても疲れるということです。私の場合は日に一度しか使えません。ですので、もし、主さまと戦う際には、その事を忘れないでください。」
田中(そういえば、リタさんは火炎魔法は使えるんですか?
確か基礎中の基礎と言ってましたよね?)
リタ「私には適正が全くなかったため、使えませんでした。他の四大属性魔法である、水、風、土も同様です。これがなければ、兄や姉でく、私だったのに、、、」
リタにとっては、禁句だったらしい。若干怒気がこもりながら、ぶつくさ言っていた。
その後、魔法の修行をすることになった。
なんでも、第一段階が使えるなら、第二段階までならすぐらしい。
リタ「魔法の伝達は糸をイメージをしたら、わかりやすいかもしれません。自身の身体が毛玉の塊で、そこから魔法を使いたい方向に糸を引くイメージをしてください。そこに魔力を込めるんです。魔力を込められたら、火炎魔法をもう一度使ってみてください。」
言われたようにとりあえずやってみる。
田中(糸を引くイメージをしてっと、それから糸に魔力を流して)
すると、目の前にイメージした通りの糸のようなものが引かれた。
リタ「魔力の道は成功してるようですね!
最後に、その道に沿って火炎魔法を使ってみてください。」
田中は火炎魔法を使った。
すると、糸に沿って一本の細い炎が発動した。
リタ「成功ですね。もっと時間がかかると思いましたが、呑み込みが早いですね。」
意外と早かったらしい。誉めらた。
田中(ありがとうございます。リタさんの教え方が上手いからですよ。)
適当にヨイショする田中。
リタ「実戦で使えるような火炎魔法を発動するには、ひたすら練習して、イメージを掴んでもらうしかないです。
私が教えられるのはここまでなので、頑張ってください。」
田中(もう一つ質問させてください。第三段階を使うには、先ほどの糸のイメージだとどんな感じですか?)
リタ「そうですね。イメージとしては針の穴に糸を通す感じです。ただ、これは本当に難しいのですぐにはできないと思いますよ。まずは、第二段階で自由に発動できるようにするのをオススメします。」
田中(そうですね。まずは、第二段階の練習からにします。)
しばらくして、昼から食事を取ってないことに気づく田中。
田中(そういえば、お昼がまだでしたね。)
リタ「そうですね。」
周囲は既に日が落ちはじめていた。
田中(これ、食べても良いと思います?)
田中は、村から渡されてしまった食糧をみながら、尋ねる。
リタ「少しだったら、いいんじゃないですか?その代わり確実に主さまを倒さないとですけど。」
田中(とりあえず、今回だけ食べることにします。)
食糧の入った袋の中を見てみると、最初に食べたあの酸っぱい実が沢山入っていた。
補足
魔法の制御-コントロール-はステータスのDEXの値を上下させます。
第一段階は、一般人以下
第二段階は、一般人レベル
第三段階は、上級者レベル
例 火炎魔法
INT×スキルLv.×DEX×???
例外 身体強化魔法
STR×スキルLv.×DEX×???
???はまだ出て来てない設定部分です。