四賀尚也大地に立つ
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ギャル女神とかいう神を冒瀆した様な存在に異世界に飛ばされた俺は絶賛スカダイビング中ある。
このままの勢いで地面まで落下したら即身仏間違いなし。
人類の希望をいきなり遥か上空に放り出すなんてあのギャル女神と来たら一体何を考えて......
「どう、楽しんでるぅ?」
こんな調子である。
「楽しんでるじゃないですよ。このまま落下したらまた其方に帰る事になるんですが。」
「ごめん、ごめん全く気にして無かった。キャハッ♪」
この駄ギャル女神と来たら......
「アリエス様〜地面が近付いて来てるんですが?」
「困ったね」
「いやいや、困ったねじゃありませんよ。本当に洒落になってないんですって!」
「う〜ん、取り敢えずあーしが送ったスキル使ってみよう。」
「スキルですか?」
「そうねぇ、エアウォークってスキルがある筈なんよね。」
「エアウォークってあのエアウォークですか?」
「そうそう。某有名なプロバスケットボールプレイヤーが使っていたあれだょ」
「分かりました。取り敢えずやってみます。」
「がんば〜」
完全に他人事だよこのギャル女神
どちらにせよこのままではトマト祭よろしく弾ける完熟トマト間違いなしだ。
流石に人類の希望が異世界に来て早々にリタイヤはまずい。
俺は頭の中でエアウォークと念じてみる。
脚の裏に抵抗が出来て空中を蹴る事が出来る様な気がする。
取り敢えず俺は空中を蹴り数歩前に進む。すると足がまるで地面に着いてるかの様にステップが踏めたのだった。
「おお〜っ、まるで空を歩いているようだ。」
落下してる事に変わりは無いが、このまま階段を降りる要領で空中を歩いて降りれば何とか着地出来そうだ。
「アリエス様、何とかなりそうです。」
「良かったじゃん。あーしは天界の日サロ行ってくるから一人で暫く頑張っといて」
「......」
何処までも適当な女神様ですね。
炭化するまで焼ければいいのに。
「何かいったぁ〜?」
げっ、聞こえてた。
「アリエス様はいつもカワィィですねって言ったんですよ。」
「当たり前だょ、もう尚くんたらぁ〜」
どうやらこのギャル女神様はチョロいようだ。
地面が目の前に迫って来たので俺は大きく前に跳躍しそのままの勢いで次の足を出し空気を蹴り何とか無事に着地に成功したのだった。
「一時はトマトを覚悟をしたんだけど何とかなって良かった。着地には成功したんだけどこの荒野は何処だ?」
見渡す一面平原である。
「取り敢えずこのままではどうしょうも無いのでスキルを確認してみるか。」
俺はゲームの知識からステータスと頭の中で念じてみる。すると目の前に液晶の様な物が現れた。
四賀 尚也 十五歳
【LV2.3】
【HP】230
【MP】230
【ST】230
【AJ】230
【スキル】
【魔力球作成】LV23
【ドリブル】LV23
【パス】LV23
【シュート】LV23
【ダンクシュート】LV23
【メテオジャム】LV23
アリエス様はどうやら余程神様が大好きなようだ。まぁ僕も大好きだけど。
周りに何も無いのでスキルを試してみる事にする。
先ずは魔力球作成からだな。
このスキルはどうやら魔力の球を生み出すスキルらしい。
手に力を込めると手の平にはバスケットボールと同じ大きさの魔力の球が作成される。
次にドリブルか。魔力球を地面に叩きつけてみると魔力球は手元に返ってくる。
返って来た際に魔力球が若干大きくなった気がする。
魔力球を暫くドリブルしていると魔力球は徐々に大きくなっていき遂には両手が支えないといけない大きさに成長していった。
「よしっ、この位の大きさなら大丈夫だろう。
周囲に何も無い事を確認してから玉転がしの玉位の大きさに成長した魔力球をシュートと叫びながら放り投げた。
魔力球は10m程飛んでいき地面に接触すると共に大爆発を起こした。
「ドゴーン!」
「おいおい......」
思っていたより威力があった様で、直径10m程のクレーターが地面に出来ていた。
これはドリブルを程々にしとかないとそれこそこの地域の地形を変えかねないので大きさの調整は必要だろうね。
パスは今は相手が居ないから出来ないだろう。
その内試してみよう。
メテオジャムは強そうだが、いまいち使い方が分からないから後回しにしよう。
ダンクシュートに似たような物である事は分かるので後でアリエス様に聞いてみればよいだろう。
一通り試した結果スキルの基本的な使い方はバスケに基づいているようで試しに魔力球を持った状態で三歩進んだら魔力球は消え去った。
ダブルドリブルも適用されるようで同じく魔力球は消滅した。
「さて、これから何処へ行こうかな......ん?」
遥か前方の方に左右に別れて何やら大軍同士が集まっている様に見える。
俺は取り敢えず其方の方に向かうべくゆっくりと歩き出したのだった。
四賀「アリエス様はバスケの神様のファンだったんですか?」
アリエス「時代はMJだからね」
四賀「少し古く無いですか?」
アリエス「気のせいよ」
四賀「ふーん」
アリエス「それよりこの服どう?」
四賀「カワイイとは思いますが......」
アリエス「だよね。」
四賀『バカっぽく見えるのは内緒にしておこう』