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研究者 唐揚げ

「ローラちゃーん! 生ビール2つね!」


「ローラさん! こっちはカルアミルク!」


「はい、ただいま!」


 夜も深まればこのバーにもわらわらと客が集まってくる。


 若い男性や女性2人組、渋い初老の男性など様々だ。


 漸くこの仕事量に慣れた私はもう、慌ただしくオーダーをとり、お酒とつまみを席に運んでいく。


「いや〜随分と慣れたものじゃないか! お姉さんは嬉しいよ〜! あ、ついでにスクリュードライバーを頼むよ!」


「刹那、アンタも見てないで手伝ってくれ!」


「はっははは〜ボクは客だよ? そんな事する訳ないだろう?」


「あれれ〜? 刹那ちゃんって確か、女子力壊滅的ではありませんでしたか〜?」


「ははっ、女子力(物理)!」


「女死力!?」


 そんな私をシルバに腹パンしながら、楽しげに眼鏡越しの理知的な輝きを灯した眼で見る、カウンターに座る1人の女性。


 深緑を映したように儚げなライトグリーンの長髪やをハーフアップにし、身にまとう簡素な衣装は喪服のような黒、更に上から羽織る一切の汚れがない白衣で、端的なまでの美しさで飾りつけている。


「シルバ〜おつまみくれよ〜唐揚げ食べたい〜」


「げほっげほっ! はいはい、ちょっと待ってな」


 常日頃から笑顔で明るく、朗らかなお姉さんだと彼女が自負する通り、いつも機嫌が良く、話しやすい人だ。


「私もお腹すいたぞ! 何か食べさせろ!」


「客が少なくなったら賄い出してやるよ、それよりほら」


「ローラさん! 一緒にビリヤードやろうよ! 2人だとつまんないからさ!」


「いい度胸だ、お前たち。その心意気を汲んで勝負してやるがーー」


 シルバが指差した先、常連の女性たちがそう言っているので私はお酒を全部運んでから、その場に着く。


「悪いな、私はこういうゲームにおいてーー」


 三角形状に並べられた色とりどりの玉を私は手にしたキューで、


「ーー負けた事は1度もない」


 私は1発で全ての球を落とすのだった。


 

 *



「いや〜相変わらずの腕だね〜」


「昔から私は勝負事、運が絡む要素には強くてな。賭事や決闘において、負けたことはない。戦争は………まあ別だがな」


 時計の針が頂点を過ぎ、明日も平日で仕事があるらしいので客達は徐々に消えて、2時を過ぎた頃には3人を除いて誰もいなくなった。


「ボクはこう見えて、かなりのダーツの腕前なんだけど、すぐにローラに抜かされるなんて」


「ローラちゃんは結構強いぜえ。何せ、俺と引き分けるからな」


「シルバとずっとやってたもんだから、ダーツのカウントアップで180を叩き出すのが当たり前だと思ってたから、私も同じくらい鍛えただけだ」


「はっはっはっは〜それはボクじゃあ勝てないって暗に言ってないかい?」


 彼女のダーツが真ん中を射抜いた時点で、今のところ満点だけしか取らないローラに負けることになる。


 結局、ローラが満点の1440を叩き出して所で敗者の証として、相手の女性はカウンターに千円札を置いた。


「はっはっは! いや〜負けた負けた! このボク『研究者』刹那の奢りさ。全く、ローラは今度から『勝利者』とか名乗ったらどうだい?」


「名乗るとしたら『決闘者』辺りじゃないか? ともかくウチのルールで金は支払われた、ローラちゃんは何食べたい?」


 ダーツandビリヤードBAR『オールレンジ』名物の店員との勝負に客が勝てば全部タダ、ただし負けたら千円払わなくてはいけないというルールがある。


「唐揚げ!」


 最も、店長であるシルバの神憑り的な腕前にやるのはよほどの自信家か、ただの馬鹿しかいない。


 最近では私が入った事により、勝負を挑まれる機会は増えたが、それでも負けたことなど1度もない。


「オッケー、んじゃ一緒に酒でも出しちゃうぜ?」


 そうやって今回はセツナの奢りで有り難く遅過ぎる晩飯を頂くことにする。


「はっはっはっは、しっかし、いくら見ても君が異世界人だとは。まさしく世界がひっくり返る出来事だよ」


「そういう刹那ちゃんも未来から来た事に俺は驚きを隠せないけどね〜」


「未来だと?」


「ん? あれ? 言ってなかったかい? ボクはこう見えて未来人だよ。ある運命を変えるために送り込まれてね、変えた後はそのまま見捨てられたのさ」


「なっ!? 助けは来なかったのか!?」


「元々使い捨てる予定ではあったらしくてね。結局、ボクは友哉さんに拾われて、色々助けてもらったというわけさ」


 彼女がなんて事なさげに語ったのは、重たい事実。

 自らの必死になった結果に上が報いないなんて………間違ってる。


「はっはっはっは! 気にすることなんてないさ。もう終わった事だしね。それにディストピア化した未来より、こっちの方が過ごしやすくて助かるよ」


「しかし、それは刹那じゃなくても………」


「ボク以外に時空移動に耐えられる奴がいなくてね。それまで上層部が失敗した数、100京分。成功したのはボクだけ。だからボクは刹那の名前を使ってるのさ」


「来た時は検体Noとか名乗ってたしな。しかも、全裸で。いい目の保養になりました」


「はっはっはっは、あの時はボクも驚いたさ。まさか過去の人があれだけやるなんてね」


 2人が話しているのは初対面での出来事なんだろう。


「むぅ………」


 だが何だか妙に面白くない。


「おやおやぁ? もしかしてローラちゃん、嫉妬しちゃってるぅ? ごめんごめん、さあおいで?」


「誰が行くか! さっさと作れ!」


 ダーツの矢を3本投げればこちらを見ずに片手で全て止められる。


「ふっ、ローラちゃんって投擲向いてないでショ。まっ、ローラちゃんには太陽剣があるし、平気か」


「当たり前だ。あの剣が有れば私は無敵。敵なしという訳だ」


「なら盗まれないように気をつけなよ。奴等は狙ってーーあ」


「………おい、奴等って誰だ?」


 完全に聞き逃すことのできない言葉が飛び出す中、シルバ下手な口笛とともに肉の下味付けのために大蒜醤油を揉み込んでいく。


「まあまあローラちゃん。あんまり怒ると、小皺が増えるよ? 俺はいつも可愛いローラちゃんがいいなぁ」


「い、いつも可愛いなんて………って騙されないぞ! 話を逸らすな!」


「はっはっはっは、ツンデレという奴だね。ボクの研究室でそれを熱く語る男がいたもんだ。ローラもやめておいた方がいいよ。シルバは本来口が固い男だ、今回だってわざとやったに過ぎないんだから」


「言葉の意味は分からんが、揶揄するような関係ではないからな! 私は断じて、そんな気持ちなど抱いていない! ………それとお前らにも秘匿義務があるのは分かった。なら、今は聞かない。必ず後で話してもらうが」


 私はもう黙って座り、目の前で大量の油に飛び込む鶏肉達を眺める。


 見慣れたとはいえ肉が泳ぐほどの油。しかも鍋の底が見えるほど澄んだ油など私達の世界では見た事もない。


 アレだけ澄んだ油を手に入れようと思えばどれだけの金を払えば手に入ると言うのか。


 じゅわぁという耳に届く肉が揚がる音と、揚がり始めた肉より発せられる匂いにより、食欲が刺激されてゴクリと喉が鳴る。


 最早お腹は魔獣のような唸り声を上げていた。


 シルバはそんな私を笑いながら、薄茶色に揚がった肉を一度取り出して、もう一度油に浮かべる。


 先ほどの薄茶色がどんどんと茶色に変化していき、色合いを見極めたシルバは肉を取り出してさらに並べる。


「ほら、お待ちかねの唐揚げちゃん。揚げたてだから気をつけて。そ、れ、と」


 シルバはカウンターの端に置いてあった鉄の樽らしきものに蛇口を捻って黄色い液体を注いで、五分の一ほど泡立てる。


「やっぱ、仕事終わりは生でショ」


 うざったいウインクと共に置かれたガラスの器には反対側が透けて見える透明感のある黄色い液体にきめ細かな泡。


「ああ、頂くぞ!」


 私は真っ先にそれを口に運び、喉を通り過ぎた瞬間、私は飲むことを止められなくなった。


 すっきりとした雑味のないキレと程よい苦みに滑らかな味わい、さっぱりとした喉越しに感動を覚え、身体が飲むことを止めさせてくれない。


「ぷはぁ! もういっぱい!」


「呑むね〜シルバ! ボクにもくれよ!」


「しょうがないなぁ〜刹那ちゃん」


 刹那と私の生ビールを持ってきてもらう間に、私は唐揚げを口に運ぶ。


 外はサクッと中は柔らか、そして程よい弾力が伝わり、口の中に溢れんばかりの肉汁が広がる。


 肉の味だけでなく、噛めば奥より香ばしくもガツンと来る味が肉汁と混ざって食欲を満たす。否、食べているのにさらに食欲をそそられる!


 噛み締め飲み込むと同時に開いている左手が置かれたジョッキに伸び、無意識に近い形でビールを流し込んだ。


「やはり唐揚げとビールの相性は最高だっ!」


「おかわりはいるかな〜?」


「頼む!」


 唐揚げを頬張り、ビールを流し込み、また唐揚げを頬張ってはビールを飲む。

 まさに幸せの永久機関だった。


「さて、ボクはそろそろ帰るよ。進めたい研究もあるしね」


 生ビールと唐揚げを平らげた彼女は立ち上がり、お金を払うと扉に手をかけてこちらを振り返る。


「うん? そうか、お疲れ様だ」


「じゃあね、シルバ、ローラ。明日も来るからよろしく〜」


「うぃ〜また明日な〜」


 シルバの気の抜けた声に彼女は笑って、地上への階段を上がって行くのだった。



 *



「さて、と。それじゃあ続きを始めようじゃないか?」


 夜明けの時間帯、誰もが訪れる事ない廃ビルの中で刹那は雪のような髪を揺らしながら、楽しげに笑っていた。


 目の前には実験体がおり、暴れないように鉄製の椅子にかなり丈夫なワイヤーで縛り上げられていた。


「ーーーーッ!!」


 それは少女だった。まだ小学生を卒業したばかりではないかと思うくらいの可愛らしい少女。


 だが健康的な肌は電気抵抗を確かめるために長時間電流を流され、黒ずみ。

 整った爪先はペンチによって酷く歪んでいる。


「おやおや、いつボクが喋っていいと言ったんだい? 全く、お仕置きが必要かな?」


 笑いながら言う刹那に少女は黙って首を振る。

 その瞳から引き摺り出された眼軸がボロリッと落ちたとしてもだ。


「ふむふむ、やはり異世界人とは言えど体の強度はボクらと変わらないみたいだ。次は、熱による実験でもーー」


「見つけたわ! アイシャ!」


 刹那の背後から少女の必死な声が聞こえて、刹那は僅かに振り返り、再び実験台に熱した金属を垂らそうとする。


「待ちなさい、貴方! 私の妹に何するの!?」


「熱耐性の実験だよ? 見て分からないのかい?」


 理解できないとばかりに小首を傾げる刹那に、大事な家族を傷つけらた姉は激昂、怒りのままに彼女へ向けて魔法を放つ。


「ほう! それが魔法か! 素晴らしい! 錬金術師の妹と魔法使いの姉とは! これで実験にも多様性が生まれる!」


「実験は終了よ、アンタが死ぬ事でね」


 魔法が炸裂。直撃した以上、ただでは済まない。


「はっはっはっは! いやいや驚いた。まさかボクにちょっとした傷を与えるなんて」


 ーー無論、姉のほうがだ


 姉が見たのは刹那の白衣は吹き飛び、漆黒の衣も半分以上が千切れてしまった姿。


「何よ………それ、アンタの体!?」


 だが何より驚いたのは、彼女のその服の下から現れた艶やかな金属。皮膚が吹き飛んだ下から現れたのは鋼鉄だったのだから。


 刹那は言葉を失う彼女に対し、自慢するように笑いながら


「いや何、単なる人間と機械の融合という奴でね。ボクはサイボーグという存在なんだ」


「サイボーグ………? ホムンクルスみたいなものかしら?」


「まあ、その辺りの定義はおいおいするとしよう。それよりもどうだい? 君もボクの実験台になっておくれよ!」


 刹那は服を破り捨て、人受けする笑顔で彼女を誘う。


「薬物投与は1日に10回! 実験時間は日に12時間! 食事も一食与えるし、睡眠時には服もあげよう! 破格の条件だ! 一緒に真理を追及しようじゃないか!」


「………ふざけないで。貴方は人を何だと思ってるの。そんな実験を私の妹にもしたって言うの………?」


「はっはっはっは、非人道的みたいに言わないでおくれよ。ボクの時に比べれば遥かにマシじゃないか! それとも何だい? やりたくないのか?」


「その返答はーーこうよ!」


 瞬時に懐に入り込んだ姉の肘打ちが刹那に迫る。

 そこから始まる石化からの粉砕が彼女の必勝パターンで、


「残念だよ、『死即淵残(モルス・ロギスモス)』」


 彼女の肘が抜け落ちて、初めてその必勝パターンは崩壊した。


「くっ………! 腕よ!」


 だがすぐさま土が盛り上がり、肘から先のかわりに泥の腕が生まれる。その対応力には刹那も目を見張るが、


戦闘予測(バトル・ヴィジョン)ーー起動(オン)


 ーーそれさえも彼女は上を行く。


(まずは敵を撹乱)


 刹那の目に映るのは数秒先の彼女の行動。魔法を放とうとする相手へ向けて、手首に仕込んだ催涙ガスを放つ。


(次に牽制のジャブを右手首でブロック、返す左拳でカウンター)


 予測相手へ自らの行動を割り込ませるのが、この戦闘予測。相手は視界を失い、距離を取るための牽制のジャブを放つが、ブロックされ、カウンターを喰らう。


(そのまま両掌で挟むように相手の両耳へ打撃、三半規管を狂わせてから)


 たたらを踏んだ相手へ、両耳への痛打。怒りの反撃が襲い掛かるが、


(反撃は左肘でブロック、がら空きの胴体へ右拳を捻じ込んで)


 粗さしかない攻撃を受け止め、軟弱な胴体へ一撃。相手は痛みに耐えながら、挙げた左拳を


(殴った右腕で流して、左の肘打ちで相手の脳を揺らす)


 防がれた挙句、視界の隅から迫る肘打ちを真面に受ける。


(動きが止まったら、まずは頬骨を左拳で粉砕。次に右拳であばらを圧し折る)


 脳が揺れ、脚を止めた相手へ左拳による殴打と、右拳による衝撃が体内の骨を砕いて行く。


(次は鳩尾、そして顎)


 畳み掛けるように急所である正中線を狙い、人体を破壊して行く。


(止めはブースターによる腹部による前蹴り)


 彼女の背後から吹き出したブースターの勢いそのままの鋼鉄の前蹴りが相手の腹部に突き刺さり、臓腑を破壊する。


(耳鳴り、顎骨折、肋骨7本、腹部破裂。無効化率、99%)


 演算が終わり、帰ってきた現実ではまさに相手が魔法を放とうと掌を向けていて


「残念だよ」


 手首に仕込んだ催涙ガスを放つ。相手は視界を失い、距離を取るための牽制のジャブを放つが、ブロックされ、カウンターを喰らう。


 たたらを踏んだ相手へ、両耳への痛打。怒りの反撃が襲い掛かるが、粗さしかない攻撃を受け止め、軟弱な胴体へ一撃。


 相手は痛みに耐えながら、挙げた左拳を防がれた挙句、視界の隅から迫る肘打ちを真面に受ける。


 脳が揺れ、脚を止めた相手へ左拳による殴打と、右拳による衝撃が体内の骨を砕いて行き、畳み掛けるように急所である正中線を狙い、人体を破壊して行く。


 そして、最後に彼女の背後から吹き出したブースターの勢いそのままの鋼鉄の前蹴りが相手の腹部に突き刺さり、臓腑を破壊する。


 その間、僅か数分。だがたった数分で救出に来た姉が、やられる様に妹はこの世とは思えないほどの絶望感を味わう。


「はっはっはっは、いや〜美しい姉妹愛だ! 妹が辛いからってまさか姉まで分かち合う為に飛んでくるとは、思ってもいなかったよ」


「ーーこの悪魔! どうしてこんな酷いことが出来るの!? 貴方に心はないの!?」


 姉を踏みつぶしながら、刹那は感心したように笑っていると、口の拘束具を外した妹が感情のままに泣き叫ぶ。


「ないよ」


 それに対して、刹那の返答はあっさりとしたものだった。気絶した姉の首を掴み、妹の隣の椅子に括り付けると、またにっこりと笑う。


「開き直るつもりはないけど、ボクにはそういった痛みを感じる………心というものが消失してるんだよ」


「そんな………はずっ!?」


「フレンドリーに振る舞って見せてるけどさ、これ全部演技なんだよ、あはははっ」


 笑っている。そう、笑っているのだ。

 不気味なほどに、虚無しか感じない声とともに。


「全身が機械化した影響か、仲間達が悲惨な目に遭って行くをただ見てたからか、はたまた時空移動のせいか。今となっては何でもいいんだけどね、ははっ」


 怒るわけでもなく、泣くわけでもなく、ただ彼女には笑うしかない。

 笑う以外の感情の伝達手段が彼女には存在しない。


「ボクの話は以上さ。君達には分かりっこないだろう? ああ、だけどーー」


 刹那は再び、白衣を羽織り、『研究者』として、捕らえた姉妹の前に、道具を並べて行く。


 刹那はその中から、巨大なペンチを持ち出して、


「いつボクが、君に喋る"条件"を与えたのかな?」


 彼女から話す機能を奪い去るのだった。




 *




 思い出すのは下らない問答。


『博士、納得できる答えを下さい』


 フェルマーの定理も

 万有引力の法則も

 私の仲間達が死んでいく理由も

 私の体が機械になった理由も


『そんなもん、自分で見つけ出せ! このガラクタが!』


 自然数が割り切れないのも

 物体が引き寄せ合うのも

 私を売った母親の理由の

 私を弄んだ父親の理由の


『ーー答えは下さらないのですね』


 私を機械に変えた博士の理由の

 私を道具として使う世界の理由の


「ーーボクは今も答えを探し続けている」


 だから私はいや、ボクは探すんだ。

 確かな答えを、世界の基準を。


 真理到達を目指すんだ、全ての問いに答えが見つかる様に。


 不明瞭な未来を消して、明瞭な世界にする為に。


 ボクはーー今日も研究する。

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