表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/7

彼と彼女の日 1

付き合い始めてしばらく経った後の話です。

「お兄ちゃん、一体今日は何処へ行くつもりなの?」

「いや、美弥子との親睦を深めようとな、ちょっと遠くまで」

「遠くって?」

「聞くな。いまは何も聞くんじゃない。こういうのは彼氏にまかせるのが普通のデートする際の不文律なんだ」

少し演技の入っているお兄ちゃん。

かっこつけようとしてつけきれなかったどっかの三流ホストみたい。

「お兄ちゃんってあほ?」

「な、なんだ。あほって、どうして俺があほなんだ!!」

私の毒にすごく落ち込んだお兄ちゃんは少し涙目で私に訴えてくる。正直、うざい。

だって、こんな会話何度やったことだろう。

「二人のデートなのに彼氏にまかせっきりだと、つまんないもん。私だっていっしょに考えて、楽しくデートしたいもん。だから、あほ。馬鹿。間抜け。おたんこなす。頭猿並」

「み、み、み、美弥子さん。いま、すごーく心にズキーンとくるセリフを聞いた気がするんだが・・・?」

「だって、心の中で言っても無駄でしょ。口にださないと。お兄ちゃん、三歩歩けば、すべて忘れる鳥頭だからね。勉強はできるくせに、私が注意したことはいつまでたっても学習しないもん」

「そ、そうかな?いつ、どこで、俺が馬鹿なことやったのかな?」

「昨日・・・私見たんだからね」

思い出すだけでもいらいらしてきた。

「な、な、な、何をみたって言うんだい。ホームズ君」

明らかにうろたえているお兄ちゃん。

少しは罪悪感が残っていたのだろうか。というか、あくまでとぼけるお兄ちゃんが少し憎らしい。男ならはっきり罪を認めろっていうんだ。

「なにそれ、かっこ悪。ま、いいや。・・・・・・私、お兄ちゃんにいつも、私の寝ている間に私のタンスの中覗かないでねって言っているよね・・・」

地声で脅すような口調で言うように心がけないと、お兄ちゃんは自分が悪いことをしたとは思ってくれない。だから、あえて怒っているような話し方をした。

「いや、あ、そ、そうかもしれないな」

「そうだよ。なのに、何で私の下着を見ていたの?昨日。・・・お兄ちゃん何か言いたいことがあるなら今のうちにはいた方がいいよ・・・そうしないと、私なにするかわからないんだけど?」

「ごめんなさい!美弥子様。俺が全面的に悪かったです!つい、つい、美弥子が何はいているか、興味がありまして、ばれなければいいやと出来心でやってしまいました。まことに申し訳ありません!!・・・ってお前起きていたのか!」

お兄ちゃんはがばっと地面に座り、土下座をしながら私を見上げた。

起きて見ていましたとも。タンスでごそごそ物をあさって、私の下着を取り出し、頬ずりしているお兄ちゃんを。

「物音で起きたの」

うそだけど。

私が昼寝するたび下着の位置が変わっていたら、寝たふりぐらいして犯人を確認しようと思うではないか。

というか、こういうやり取りも何度やっただろうか。

思わず、しかめっ面になってしまった。

「今度からはやりません。ほんとーに申し訳ありません」

お兄ちゃんは私がとても怒っている勘違いして、謝罪しながら地面と顔面キスをしていた。

少し快感。

うん、やっぱり男をはべらすのは面白いかも。

というか、こういう風に何もためらわずにやってくれる姿をみて愛を確認している自分は少しおかしいのかな。いや、むしろ悪女なんだろうか。

でも、普通に彼女の下着を寝ている間に見ようとする彼氏がいるだろうか。

これは絶対お兄ちゃんがいけない。私は悪いことをしていないもの。

「・・・今度、やったらお兄ちゃん、一ヶ月私ん家、出入り禁止ね」

「ま、マジですか?美弥子さん。そしたら、俺、おまえの天使の寝顔を一ヶ月も見れないのか?!いやだ、死んじゃう。俺死んじゃいますよ、美弥子様、どうか、それだけは勘弁してください!!」

天使って・・・お兄ちゃん頭やっぱりいかれているんじゃ。

心の中でそう思っていても、私はやっぱり赤面するのをやめられなかった。

「お兄ちゃんが下着覗かなければいいだけでしょ!!」

照れ隠しに怒鳴ったなんて、お兄ちゃんには言えない。言ったら、道路の真ん中で抱きつかれ、撫で回され、しまいには首にちゅーしてキスマークをつけられてしまう。

ほんと、なんでこんな人好きになったのかわからない。

というか、ここまで変態だとは思わなかった。

付き合い始めたころはまだ遠慮があったせいかお兄ちゃんの行動はまともだった。

私に急に抱きついてきたり、ぎゅっと手を握ったり、まあ、普通一般的なことしかしてこなかったのに、ここ最近、行動が過激だ。

いつも、注意、警告、罰則をくわえているのに、お兄ちゃんは懲りない。

そもそも、私に怒鳴られた事実でさえ忘れているようだ。

ホント、なんでこんな人と付き合っているのだろう。将来大丈夫かな?


というか、こんな目にあっていてもいまだにお兄ちゃんのことが好きで、変態なことをされて心のどこかでは少し喜んでいる私自身、どこか変なのかな。



うーん、いよいよ変態色が強くなってきましたね。

まさか、お兄ちゃんがここまで変態になるとは、作者自身予想していませんでした。

まあ、これからも変態になっていきます、お兄ちゃん。彼女もどんどん毒がきつくなっていきます。

そんな二人ですが、生暖かく見守っていただけると、とてもありがたいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ