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第1話 ドMの絵夢はいじめられたい


 僕は、なぜかいじめられっ子から『勇者』と崇められていた。

 と言うのも、友達がいじめられている時、『そいつをいじめるなら僕をいじめろ!』と僕がいじめられっ子の前に立ち塞がるから……だと思う。

 すると、いじめっ子は僕を殴って蹴って、羽交い締めにしてきたんだ。

 ……そしていじめっ子のほとぼりが冷めるとすぐに何処かに行ってしまうんだ。


「ありがとう、絵夢えむ君は僕のヒーローだよ!」


 と感謝の言葉を頂くのだが、僕は助けたくて友達を助けているのではない事を理解して欲しいんだ。


 腕の傷、腹に入ったパンチ、顔にできたあざ、服に付いた上靴の跡。

 僕はこの勲章が欲しくてシャシャリ出ていることをみんな気づいてはくれないのだ。


 そう、僕はドMの絵夢えむ!!

 ただ、僕はみんなからいじめて欲しいだけなのに、誰一人僕のことを理解しようとはしてくれないんだ!


 蹴って欲しい、罵って欲しい、柔らかいお尻で踏んで欲しい、からかって欲しい、無視して欲しい、放置して欲しい、これが女の子の場合はなお最高なのだ!!


 ……でも、僕の理想とする女の子なんてこの高校にはいやしない。


 みんな優しい、口調が柔らかい、お尻は小さい、胸もない!!


 こんなんじゃ、僕の夢は一生叶わないままじゃないか!!


 ……って思った或る日の話だ。






 僕は、転生した。

 それも、飛びっきりの美少女のお風呂の中にだ!!



「聞いているのか豚め!! どこから湧いて出たけがらわしい!」


「えへへ、なんででしょーね!」


「なんででしょーねだと貴様! 私の裸を見てただで帰れると思うなよ!」


「はい! ただで帰さないでください!!!!」





 ……これが、僕・絵夢えむとエスメラルダ様との最初の出会いだった。


 つづく。

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