見ろ、人がゴミのようだー
これやこの ゆくもかえるも わかれては しるもしらぬも あふさかのせき
これは百人一首で一番簡単な言葉で詠われている歌です。言葉は簡単なのに、だからこそか、とても上手に風景を表現している歌です。
現代語訳はこんな感じ。
これがかの有名な、行く人も帰る人も、知る人も知らない人も、出会っては別れるという逢坂の関なのか。
逢坂の関というのは、今で言う表参道とか渋谷のスクランブル交差点とか、とても賑やかな場所でした。
テンポ良く簡単な言葉がぽんぽん出てくることで、賑やかさが上手に表現されています。
これやこの ゆくもかえるも わかれては しるもしらぬも あふさかのせき
この歌を詠んだ蝉丸という人は、坊主めくりで引くとがっかりするハゲです笑
だけど実は坊主、つまりお坊さんではなく、盲目の琵琶法師だったらしいです。
風が吹くと桶屋が儲かるという落語がありますが、目が見えない人が琵琶を弾くというのは、この蝉丸が発祥だったらしいです。ちなみに音楽の神様とも言われています。
だから坊主めくりで蝉丸を引いてもがっかりしないで下さい。蝉丸は日本のスティーヴィー・ワンダーなんです!笑