イケメンの腕まくらは春の夜の夢?
はるのよの ゆめばかりなる たまくらに
かひなくたたん なこそおしけれ
この歌も好きです。
これは相手の歌に返答をした歌になります。まず相手の歌がどんなものかというと、「暖かい腕まくらをしてあげるよ」的な感じだったのだと思います。相手の人はイケメンプレイボーイです。
そしてこの歌の意味がこんな感じ。
春の夜の夢のような腕まくらのお話。
そのお話をしたばかりに、ただ立ち呆けることになるあなたの名声が惜しまれますね。
うーん、痛快!
春の夜の夢とまで相手の腕まくらを持ち上げてから、突き落とす。なかなか強烈ですよね。
大体腕まくらなんてものは、男性の方の理想だと思います。普通の女性はただのまくらで眠りたいでしょう。
きっとイケメンプレイボーイは数々の女性を腕まくらに誘い、まあイケメンだから許すとか妥協されて生きてきたのでしょうね。
現代でも平安でも、ここらへんの恋愛事情は変わらないのだと思います。
はるのよの ゆめばかりなる たまくらに
かひなくたたん なこそおしけれ
ちなみにこの歌を詠んだ女性は、イケメンプレイボーイに友人を泣かされたみたいな話だったと思います。
前回の「わすらるる」といい、友情って昔の方が深かったのでしょうか?