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紅の空に沈む夢  作者: xxx
序章・一章
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序章

「やっぱり、お前の瞳は緋色がいいわね」


 初めて見たものは、眼前を覆いつくす少女の顔だった。

 満足そうに微笑むその瞳は、愛しそうに『自分』の顔を見つめている。

 それは、その小さな手と細い指で、『自分』を作り上げていく存在だった。

 大きな黒い瞳と、とても長い黒い髪。小さな手と可愛らしい指を器用に動かせば、何かがどんどんと広がっていくのが分かる。

 広がっていく外と、『自分』という内側。

 ああ、これが『世界』なのだ。直感的に、そう思った。

 ふと、声が聞こえた。


「……お前の名前は、『コクウ』よ」


 可憐な、まるで鈴のような声。

 まるで熱に浮かれるかのように、声は、『自分』へとそう語りかける。


「『紅空こくう』――きっとお前には、何よりも広い空が似合うわ」

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