それぞれの結末
ヴィット国のはずれにある村に、金や食料を奪いに来た軍人がいた。
そこに立ちはだかった少年がレイ。
しかし、武器が木の棒だったため倒せず。
祖父がレイをかばい死んでしまった。
そして祖父に手渡された剣で立ち向かう。
軍人がレイの姿を見て驚きながら言った。
「な、なんだコイツ。光ってるぞ。」
レイは木の棒で無謀に立ち向かった時とは違っていた。
祖父に貰った剣で立ち向かう勇気になった。
そしてその勇気が具現化し光になりレイを包んだ。
「お前らを倒す。絶対に!」
祖父を殺されたことにより激怒するレイ。
「全員撃て!こんなガキ恐るな!」
バンバンバン
ダダダダダ
6人の軍人が一斉にレイを撃った。
「やったか。」
「!?」
「コイツは………逃げろー!」
軍人達が逃げる。
レイは無傷だった。
ー じいちゃんゴメン。俺が捨てられてた所を拾ってくれて。今まで育ててくれたのに、迷惑ばっかり。しかも今じゃもう謝れもしねぇ。
「うわぁぁぁぁぁあ」
軍人達を追いかける。
光の色は変化しどす黒い。
勇気など全くなく、殺気だけだ。
ー待て!
どこからか声が聞こえた。
ー この声は!!
ー 決して人を殺してはならん。これでいいのじゃ。もうこの村には近づかないじゃろう。
レイから光が消え、正気が戻った。
ー じいちゃんなのか!?
…
……
………
声は途絶えた。
「じいちゃんが俺を助けてくれた?さっき俺は闇に飲み込まれそうだった。」
じいちゃん。
レイ
アギル国のはずれの小さな街。
ここには街を守る少女、ティアリがいた。
この街も襲われたが。
ティアリの街の人々への愛が盾となり。
その巨大な愛が盾に伝わり、街全体を守る盾となった。
ティアリ
ニーク、ロン、ブルーノの少年3人が川で魚を獲り、食べていた時。
すぐ後ろにミサイルが落ちた。
そして焦っている3人の背後に…
「よお、貴様ら何してんだ?何もんだ?」
銃を構えた白い髭が特徴的な軍人が立っていた。
「逃げろぉぉぉ!」
3人のリーダーニークが叫んだ瞬間、3人は走った。
しかし、
ニークはすぐに戻ってきた。
ー 俺があいつらを守らなきゃ。
そう思ったら行動に移してしまった。
「おい、じじい。何が目的だ?」
ニークが聞く。
「敵の排除だな。」
軍人が答えた。
それを逃げずに隠れて見ているロンとブルーノ。
「俺の思った通りだろ?ブルーノ。」
「ロンさんより僕の方がニークさんとの付き合い長いのに全然わかりませんでしたっす。すごいっすねロンさん。」
「今はそんな感心してる場合じゃねえ。」
ー ブルーノなら簡単に騙せるが、俺はそうはいかねえぜ。ニーク。
「敵の排除?じゃあ、俺たちは敵じゃねぇ。狙うのやめてくれよ。」
ニークのこの時少し怯えていた。
殺されるかもしれないならだ。
「…」
ニークをジーっと見つめる軍人。
「なんだよ、おっさん気持ちわりいな。」
「あっ、ごめんな。俺息子いるんだけどな、そいつもこれくらいなのかなとか思っちまって。つい、な。」
笑顔で話す軍人。
ー こいつは敵だ。油断しちゃダメだ。
構えるニーク。
「そう固くなるなよ。俺はお前達を殺さない。そう決めたんだ。おい、そこの2人隠れず出てこいよ。」
「ギクッ!?」
2人が驚きながら出てくる。
「おい!お前ら!!逃げろって言っただろ。」
怒鳴るニーク。
「仲間置いて逃げれるわけねぇだろ。」
「そうっすよ。」
「よし、じゃあお前らは北に向かえ。そっちなら軍人もいない。ちなみに俺の名前は。レン・フェン…じゃなくて。レン・フェリップス。お前らは?」
ー レン・フェンダー!?っていいかけたか?こいつ。レン・フェンダーっていったら。第一次、第二次悪魔降臨を止めた英雄だぞ!?いや、ないか。こんなおっさんがそんな英雄なわけないよな。
「俺はニーク。」
「俺はロン。」
「僕はブルーノっす。」
「ニーク、ロン、ブルーノ、じゃあな。」
ニーク
バットは砂漠で戦争により、家族を失った子供、イブルを助ける。
この男も光に包まれていた。
「ねぇねぇおじちゃん。この光なに?」
「わかんねぇ。わかんねぇけど。何か元気が出るだろ?」
「うん!そうだね!」
バット
ヘイトの師は死んでしまった。
嘆くヘイトを闇のオーラが包む。
「うわぁぁぁぁぁ!!!この世を終わらせる!まずは師匠を殺したやつから」
普段は冷静なヘイトが取り乱す。
「そんなすんな!師匠の言ったことを守れよ!」
ヘイトを止めようとする、もう1人の弟子のジャック。
「師匠の言った事?」
「その才能を世界や仲間のために使え。だろ?」
「なぜそれを!?」
驚くヘイト。
しかし驚くのも無理はなかった。
師匠がヘイトにしか聞こえないように言った言葉だったからだ。
「俺、地獄耳なんだぜ?知らなかっただろ。ハハッ。」
「じゃあ…」
「あぁ、聞いちまったさ。お前が次の後継者だろ?でも、仕方ねぇよ。俺の方が弟子としては長いけど、お前の方が実力上だからな。納得してるぜ?」
「ジャックさん…ありがとうございます。」
涙が溢れて来るヘイト。
「おいおい、お前が敬語使うなんて今日は嵐くるぜ。じゃあ、もう家帰ろうぜ。」
笑っているジャック。
「はい。ありがとうございます。」
「おい、敬語ばっかキモいぞ。今日は世界崩壊だな。ハハッ」
ヘイト