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ペンタハイラント〜5人の救世主〜  作者: 赤麦茶
5人の少年、少女
4/16

バット

ヴィット国とヴァーラ国は、ついに同盟を結び共に世界を統べよう!

と考えているのはヴァーラ国だけだった。

ヴィット国は利用して自国にヴァーラ国を吸収するのが本音。

しかし、それに頭の悪いヴァーラ国の者は気づいているものはごく僅かだった。




一つの丸い机を囲み5人程の人が座っている。

小さな会議室のようだ。


「ヴィット国と同盟を結んではだめだ!あいつらは頭が良すぎる。我々ではあいつらに利用されて捨てられるだけだぞ!皆それでいいのか!」

と1人反対する者がいた。

「でもな、やっぱり今の状況はまずい。全ての国の武力が均衡している。それでは戦争は終わらず無駄な死者が出るだけなんだ。わかるだろ?バット。」

反対の声に答えた男は言った。

逆立った金髪の男はバット。バットが言った。

「わかった。皆の意見はそれでいいんだな。俺は…俺は!…俺はもうヴァーラ国民ではない。皆さらばだ。」

少し泣きながらも強い口調で、言葉を詰まらせながら言った。

「おい!バット待ちなさい!」

慌ててバットを止める者。

「うるせぇ!俺はもうお前らとは違う!止めんな!」

制止の手を振りほどくバット。

そして会議室を出た。その決断をもう止める者はいなかった。


辺りは砂漠。何もない。バットは食料を探していた。

「はぁ、出て来たのがいいが。腹減った。」

バットは悔やんでいた。

ー 俺にもっと力があれば…そしたら国を出ることもなかった。強く強くなりたい。

「え〜ん、え〜ん。」

バットが考えている時、子供の泣き声が聞こえた。

「ん?子供か。」

岩の後ろに子供は居た。

「君、大丈夫か?」

とバットが問うと。

「おじちゃんだれ?」

と子供が。

「うーん、俺はなぁ。まぁ家出中だな。」

「おじちゃんも?僕もだよ。」

「君みたいに小さな子が家出なんてしちゃダメだろ?」

バットは笑顔で子供の頭を撫でる。

「お父さんも、お母さんも、お爺ちゃんも、お婆ちゃんも、お兄ちゃんも皆。死んじゃったんだ。」

ー この戦争のせいでこんな子供まで…守れないなんて。俺に力があれば…

その時、バットの体を強く優しい光が覆った。

「君は俺が守る。絶対に死なせない。」


「おじさんありがとう。僕の名前はイブルだよ。」

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