フェンダー家の過去
「俺はレン・フェンダーだ。」
その名を聞き驚いたような悪魔神。
『フェンダー?フェンダーだと。何だこれは、頭がぁぁ、頭が痛む。』
悪魔神は突然苦しみ出した。
「なんだ、どうしたんだ。」
苦しむ悪魔神を不思議そうに見る。
『そうか、思い出したぞ。貴様らフェンダー家の者に長い間封じ込められていたんだ。そしてその剣の光!くそ!くそ!その剣のせいでワシは手足が斬られていたんだ!貴様はその生き残りか!死ね!殺してやる!』
怒りを爆発させた悪魔神は人差し指を立てその指から小さな丸い光をレンに飛ばした。
「速い!けど、こんなもん効かねえ!」
その光を剣で後ろに弾く。
『貴様本当にフェンダーなのか。」
赤い目から青い血が出てきた。
「あぁそうだ。」
そういった瞬間だった。
轟音がした。
後ろに飛ばした光が小さな街を爆発で消し去った。
ー なにっ!?あっちの方向はさっきの光を弾いた場所!!??
『フェンダーの者は皆未来が見えるんだな。初耳だ。』
少し落ち着いた悪魔神。
「皆?どう言うことだ?」
『ワシを封じ込めた者の言っていた。ワシを倒す未来が見えるとな。貴様のおかげで嫌な過去を思い出したようだ。』
「それはいつの話しなんだ?」
『今から3000年程前だ。』
「そんな頃からフェンダーがいたのか。俺はお前を倒す未来は見えている。そのお前を封印した人の事は知らんが、俺は未来が断片的でしか見えない。貴様がここで爆発を起こすこと、それと俺がお前を倒したところだけだ。」
『断片的かぁ…おもしろい。その未来とやらをワシが変えてやる。」
「待て!戦いの前に一つ聞きたい。貴様はなぜ生まれたんだ。そして本当の目的は。」
『この世界には無数の悪魔が存在する。いや、存在した。それを退治するために人工的にワシは作られた。』
ー 人工!?
「おい、待てよ…人工ってそんなんどうやって作るんだよ。」
『ワシはフェンダー家の者に作られた。」
ー そんな!?
「うそだろ!?」
しかし驚く暇もなく悪魔神は話し続ける。
『ワシは1万人の死刑囚から作られた。だが手におえず封印した。しかしワシは封印を解いた。そして決めた。フェンダー家の全ての者とそれに関わった全ての者を殺すこと。しかし人間全て同じだ。だから人間を消すのがワシの目的だ。』
「お前を作った人間も悪いが、そんな事は俺はさせない!絶対に倒す。」
強く睨みつける。
『ワシもフェンダーと知っては本気でやらなければいけないなぁ。』
「あぁ俺もまだ準備体操だ。」
『冗談はよせよ。カス。』
「『お前を倒す!』」
2人そう言って悪魔神は殴りかかり、レンは斬りかかった。