1 【私の日常】
私は小説が好きだ。
美しい言葉を作り出す作者様に毎日感謝している。
美しい言葉なら結構何でも良い。
アクション、 アドベンチャー、 ミステリー・サスペンス、
コメディ、 ラブロマンス、 ホラー、 SF、 ファンタジー、
神話 などなど。 歴史 とかは苦手だが。
漫画も読む。 ラノベも好き。 文字が好きだ。
だからとは言わないが編集者になった。
作者の言葉を一番に受け止め、良し悪しを判断するからだ。
現在二十一歳。
大学に通いながら卒業後就職が内定している会社で働いて早一年。
熱意が伝わったのか特例で働かせてもらい
今の担当の先生と出会った。
よく逃げられてしまうがこの仕事はやり甲斐があり楽しい。
先生が紡いだ文字を一番に見るのは私である。
これまで本を貪るように大量に読んだ私の知識から
アドバイスしたり逆にベタ褒めしたりと
なんだかんだ楽しくやっている。
大学もポツポツ友達はいて、さして問題も起こさず、
合コンに誘われたりもするが
…行く!行くんだけれども!
きちんとお化粧するし、服にも気をつけるし、
動作にも悪いところはないように頑張ったんだけど!
私は彼氏いない歴=年齢を二十一歳秋にして未だに続けている。
はぁ…。
友達によると近寄り難いのだそうだ。
私は幼い頃から怖がられていたしなと思いながら
スーパーの帰り道を歩いていた。
あと10分もすれば自宅に着くというときに、
秋にも関わらず真っ白な布を器用に服にした子供に出会った。
フードがあったから性別までは分からなかったが、
頭の中にあったのは性別がどうかなんてことじゃなく、
「あの子が危ない!」
それだけだった。
彼か彼女かわからないあの子は横断歩道を歩いていたが
そこにすごいスピードで居眠り運転の車が突っ込んでいっていた。
私は買った荷物を放り出し、
目の前にいた男性を押しのけて子供を全力で押した。
あとは皆の想像した通り。
私は死んだ。