表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハングリー 精神  作者: 狩瀬G2
4/31

昼食2

「そういえばポンタ君、この間転属してきた新しい部長さん覚えてる?」


私がほんのりと生姜が香る肉厚で骨まで柔らかいまるでレトルトの様な鯖の煮付けと、ほんのりとキノコが香る超肉厚で中にはトロトロのチーズが入ったこれまたレトルトの様なハンバーグを美味い美味いと交互につまんでいると、不意にイヤミ係長が話しかけてきた。


「この間って…昨日の事じゃあないですか、覚えてるに決まっているでしょう。新居屋部長…なんでも秘書課から配属された方だとか」


食事以外に興味ないのかと思ったとでも言いたげに一瞬目を丸くしたイヤミ係長だったが、すぐさまいつもの無邪気な笑顔へ戻りまくし立ててきた。


「そうそう!にゃー部長!彼女美人さんだよねぇ〜。ポンタ君と1つ違いだっけ?どうなの?ああいう女性、興味ないの?!」


「上司で、しかも随分歳下の女性にまた変なアダ名をつけましたね…セクハラで訴えられても知りませんよ」


「若くて出世するようなしっかりした女性に管理してもらったら、君も痩せるかもしれないよ〜?」


「私は痩せたがってなどいません!好きなだけ食べたいし汗を流すのもお断りです!」


両脇を締め、胸の前で握り拳をつくる乙女の様なポーズで、脱ポンタ君だよっ!とのたまうイヤミ係長にどうやら私の主張は届いていないようであった。そもそもポンタと呼び始めたのは貴方ではないかっ!


 温厚の中の温厚、キングオブ温厚な私でも流石にむかっ腹が立ったのだが


「僕お腹いっぱいだからポンタ君食べてよ」


と手付かずの半チャーハンを分けてくれたときばかりは、ヒョロヒョロで頼りない係長がアンパンの顔をしたヒーローに見えた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ