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ハングリー 精神  作者: 狩瀬G2
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夢の世界

 空腹を紛らわせる為ちまちまと水を飲みながら片付けを済ませ、今日はもうさっさと寝てしまおうと寝室へ向かう。妻は既にすぅすぅと可愛らしい寝息をたてており、私は妻を起こさないようそっと隣に寝転んだ。


 床についてからどれ程の時間が経過しただろう、うたた寝をした為なのか、それともこの空腹の為なのか中々寝付けない。明日は仕事、早く眠らなくてはと思えば思う程焦りからか頭は覚醒してゆく。仕方なく私は昨日部長から頂いた蜂蜜酒を飲む事にした。


 昨夜はウィスキーグラス1杯で酩酊してしまったため、今日はショットグラスにしよう、内容量138Lの冷蔵庫を開けると、グラス類は昨夜と同様の配置で私を迎えてくれた。酒の方は度数の記載は無かったが、蜂蜜酒にしては相当強い部類に入ると予想し、保管は冷凍庫で行っていたが、取り出してみると予想通り分離も無く凍ってすらいなかった。トクトクと小気味良い音をたてながらショットグラスへ金色の液体を注ぎ入れる。仄かな蜂蜜の香りが一瞬空腹を忘れさせてくれる。


 昨夜の酩酊を反省し、今日は寝室で飲む事にする。下半身を布団に入れ、上体を起こし、グラスの液体をグイッと口に含み、すかさずグラスを枕元の小さなテーブルにタンッと勢い良く置き、上体を布団へ沈めた後、口内の酒を嚥下した。


 あぁ、ショットグラス1杯でも駄目なのか…薄れゆく意識の中でかろうじてそう呟き、昨夜同様私は意識を失った。

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