初めての戦闘(vsスライム)
スライムと戦う事になったのだが、この世界のスライムがどういう存在なのかまだ理解できない。
ド◯クエファンの自分としては初めての戦闘がスライムという事で非常に光栄なのだが、命は1つしかない。
ハッキリ言ってまだ死にたくはない。
スライムに近付くと向こうもこっちに気付いた様で戦闘態勢をとる。
相手はスライム3匹
こっちは子供1人と保護者が4人だ。
「スライムは子供でも簡単に倒せるから、ゼロの初めての相手としては本当に良い戦闘相手になるよ。」
ミーアがそう言って剣を構える。
ミーアの真似をして私も剣を構えてみた。
念の為に言っておくが、前世でも剣なんて使った事はない。
「よしっ! 行ってこい!」
ミーアの合図と共にスライムに向けて思い切り剣を振るう。
ズバッ!
いい感じで攻撃が入った。
次の瞬間、スライムの傷口がキレイに塞がる。
ド◯クエタイプじゃなくて小説タイプのやつか?
ミーアが他の2匹のスライムを蹴飛ばして距離をあける。
「スライムは直接魔法で攻撃をするか武器に魔力を込めなきゃ倒せない、もう一度やってみよう!」
ナニソノ無理ゲー?
『剣に魔力を全力で込める!』
心の中でそう呟きながら、全ての意識を剣に集中する。
剣を持つ手に力を込めて全力でスライムに斬りつける。
突き刺す。
上から下から左右から全力で斬りつける。
しかしスライムにダメージはない。
スライムのゼリー状の身体がプルプル揺れている。
その動きがまるで私をバカにしている様でハッキリ言ってムカつく!
半泣き状態でミーアの顔をジッと見る。
「……えっと、こうやるんだよ。」
ミーアは若干動揺しつつも軽く剣を振るう。
スパッとスライムは半分に切れたと思うとその場で崩れ落ちる。
核は狙わなくても良いみたいだ。
スライムは残り2匹。
ミーアの真似をして今度は軽く剣を振るう。
しかし結果は変わらずスライムにダメージを与えることができない。
剣が悪いのかな?
同じことを思ったらしくミーアが剣を貸してくれる。
ミーアの剣は長くて重い。
見よう見まねで剣を振るう。
スライムは真っ二つに切れるがやはりすぐに元通りに修復される。
すると不意にスライムから体当たりをされてしまう。
小さな子供にどつかれた程度でダメージはない。
涙目でミーアを見る。
「……うん。パーティーはここでしばらく休憩にするから、ゼロは剣の練習兼ねてもうちょっとだけ頑張ってみようか!」
ミーアはそう言って2匹のうち1匹のスライムを剣で倒し、4人は休憩してしまう。
残されたのは私とスライムの1vs1。
4人は休憩しつつも、万が一の事故に備えて常にこちらの様子を見ていてくれている。
倒れぬなら倒せるまで撃ち込むまでよ!
全力で剣を振るった。
結果……倒せませんでした。
2時間位休憩した後、リンが「飽きた……」そう一言呟いてスライムを炎で消し去った。
まあ、頑張ったご褒美としてスライムのFランクの小さい魔石はなぜか3個全て貰えた。
今度スライムを見つけたら次こそリベンジしてやるんだからね!
しかし魔法とか魔力とかって前世の世界には存在しなかったから、もしかしたら転生者は使えないのかな。
……かなり不安になってきたぞ。
「もしかして、私には魔力が無いのかな?」
泣きそうな顔でみんなを見た。
「魔力が無い人なんていないわよ。
魔力は生命力でもあるから全ての生き物に必ず魔力は存在するわ。
けど魔力は個人差が大きいから量や性質はその人によって様々なの。
もしかしたらゼロ君は魔力操作が苦手なのかも?
誰にでも得意不得意は存在するわ。
少しづつ練習してできる様になっていけばいいじゃない。」
フィリアはそう言って優しく慰めてくれた。
「まあ、魔物はスライムだけじゃないしね。
次はもっと簡単なヤツを相手にしてみよう。」
ミーアが励ましてくれる。
「冒険者は戦闘だけが全てじゃないしなっ!」
バンはそう言って笑い飛ばす。
「魔法は覚えるまで3ヶ月以上かかる」
リンが呟く。
彼女なりに元気付けてくれているみたいだ。
「それじゃ、先に進みましょう!」
私はから元気でそう言った。




