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魔石魔法

オレは小さいけれども初めて炎の魔法に成功した。


「ついにやったな!」

ミーアは自分のことの様に喜んでくれる。


「小さいけどな」

バンはからかうように笑う。


「ゼロ君、すごいじゃない!」

フィリアは褒めてくれる。


「リンの方が凄い」

リンが謎のライバル心を抱く。



「多分ですが……」

オレは自分が今まで魔法が使えなかった事と突然魔法が使える様になった憶測を仲間達に説明した。


「なるほど。

つまりゼロが魔法を使うには魔石が必要ってことか」

ミーアはそう言って納得すると仲間全員の魔石を集める。


「これだけあるんだから色々試せるな」

バンはどこか嬉しそうだ。


きっと彼はこういう実験が好きなのだろう。

男のロマンってやつなのかな?


「でも魔法を使ってしまうと魔石はただの石になってしまい価値がなくなります」

魔石は売れるしそれはパーティーの貴重な収入源になる。


それはつまりオレが魔法を使うたびに仲間のお金が減っていくのと同じことを意味する。


「いいかゼロ!

あんたはあたし達の仲間なの。

いざと言うときにゼロが本気の魔法で戦えるということは、あたし達の生存率もそれだけ高くなるの!


あんたが魔法を使えるとあたし達が助かるの!

これはリーダー命令よ!

魔石はあなたが持って必要に応じてどんどん魔法を使いなさい!」

ミーアはそう言ってオレに魔石を押し付けた。


「あ……ありがとうございます!」



「それにしても魔石で魔法を使うって魔道具みたいなヤツだな」

バンはそう言って笑う。


「確かにそんな使い方できるのってゼロ君以外は不可能よね」

フィリアもそう言って首を傾げる。


「でもこれあんまり効率は良くないですね」

そう言ってオレはEランクの魔石を使い水を出す。


水筒の魔道具にEランクの魔石を使用すると10リットル以上の水ができる。

しかし、オレが直接Eランクの魔石で水を出すと2〜4リットル程度の水しか用意できない。


「魔力効率」

リンの瞳がキラリと光った。


さすが魔導師といった所だろうか。


「それに魔法を使うのに常に魔石を握り締めておかなきゃいけないとなると……

戦闘じゃあまり使えないかもね」

ミーアはそう言って渋い顔をする。


確かに……

片手が塞がってしまっては上手く剣を扱えない。

それに魔法を使うにはどうしても利き手で魔石を握る必要がある。

慣れたら左手でもイケるのだろうか?


「それでも無いよりはマシだ!」

バンはそう言う。


「ゼロ君の魔法については使える魔法の種類と魔石のランク、使えるタイミングもなんかもみんなで把握していきましょう」

フィリアの提案にみんながうなずく。


「リン一人で十分」

リンはそう言ってオレにドヤ顔を見せる。


どうやらリンがいればオレの魔法は必要ないみたいだ。

あまり気負わずに試してみよう。



ガーゴイルから取り返した荷物も落下の衝撃をモロに受けたはずなのにどういうわけか無事だった。

もしかしたら魔法のリュックは収納量が増えるだけではなく中身も魔法で守られているのかもしれない。


若干死にかけたけれども魔法も使える様になったので結果としては上々だった。



オレ達は更に徒歩で移動すること2日間で『レヴィタニア』との国境へ無事にたどり着いた。


国境は大きな高さの門があり左右には大柄で強そうなヒューマンが槍を構えて立っている。


ミーアがエリックの手紙を取り出して見せると門番はなんとノーチェックで全員通してくれた。


国境といっても門は全開で空いているし、門番は2人しかいないので悪い人がいたら簡単に突破されてしまう様な気がする。


造りは立派なので有事の時は硬く門を閉ざし見張り台には武装した兵士でも並ぶのだろうか……


そう想像していると今は平和で『神の国』と『レヴィタニア』が友好関係にあるというのが何となくわかる。


国境から首都までは半日の距離しかなく出てくる魔物もゴブリンやオークなど比較的弱いものばかりだった。


風に乗って僅かに潮の香りがしてきた。

オレはこの世界に来て初めての海の存在にドキドキする。

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