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異世界1日目(2)

物凄い勢いで熊に凄まれる。


えっ?

ひょっとして怒ってらっしゃる?


「えっ……」


上手く言葉が出てこない。


「バン止めときな!」

猫耳女剣士が熊の怒りを宥めてくれる。


「こいつ俺らを殺そうとしたんだぜ!」

物凄い殺気を込めて私を睨みつける。


「よく見ろ! まだ小さいガキだ。

こいつには冒険者のルールやマナーなんて一つもわかりやしないのさ」


冒険者?


「いいかガキ。お前は何だ?」


猫耳女性剣士が私にそう言ってきた。


「えっ? 私???」

26歳の大人に向かってガキって……

ちょっと意味がわからないんですけど……


そう思いつつも自分の手足を眺める。


えっ、小さくなってる?


「ちょっと可哀想じゃない!

 いきなり魔物に襲われて混乱しているのよね?」

青色の髪の女性が私の頭を優しく撫でてくれる。



夢?

異世界転生?

異世界転移?

この3つのうちのどれでしょう?


かなり現実逃避したくなってきた。


「ごめんなさい。私にもよくわからないんです。」

酷い頭痛と目眩を感じながらも謝罪を口にする。


不思議そうな顔を見合わせながらファンタジーな4人組はそれぞれ自己紹介をしてくれる。


「アタシはミーア。このパーティーのリーダーで剣士をやっているわ。」

赤毛の猫耳女剣士がそう言う。

お尻に付いた尻尾が美しい。


「俺はバン! 戦士だ!」

熊はそう言って斧を担いでポーズを決める。

ちょっと臭い。


「私はフィリアよろしくね。」

青い髪の女性はそう言って回復魔法をかけてくれる。

傷口はすっかりきれいになくなってもう痛くない。


思わず手をグーパーしてみる。

うん。完全回復だ!


「リン……よろしく」

紫の帽子がそう呟いた。


「私は……」

そう言って自分の体を見る。


身体がちっちゃくなっている。

どこかの探偵?

何か薬でも飲まされたかな???


そう思い咄嗟に


「ここはどこ? ワタシはだアレ?」

記憶喪失を精一杯偽装してみた。


「多分……グラスウルフに襲われている時に頭でも打ったんだろう。かわいそうに……」

ミーアがそう言ってかわいそうな子扱いをしてきてくれた。


多少複雑な気持ちになりながらも仕方なくそれに乗っかることにする。


バンが魔物の解体作業をして残りの女性3人が質問をぶつけてくる。


「名前も何も覚えていないの?」

「気がついたら狼に襲われていて……」

「身なりからすると育ちのいい貴族のぼっちゃんっていう感じなんだけどね〜」


そう言われて私は自分の着ているものを見てみる。

腰に短剣とポーチが1つづつ着いている。


短剣を引き抜きミーアに渡す。

何かわかるかもしれない。


ポーチの中には不思議な感じのする赤色の石が5つ入っているだけだった。


「かなり良い剣だと思うよ。

紋章も入っているし……きっとアンタはどこかの貴族の御子息様だね」


そう言って短剣を返してくれる。


「それは魔石ね。その大きさだととても価値があるわね」

ポーチの赤い石を眺めているとフィリアが横から説明してくれた。


さっきの魔法といい、貴族やら魔石やらでどうやらここはファンタジーな世界で間違いないらしい。


「食事の準備をしてくるからアンタはリンと一緒に川で水浴びでもしてきなよ」

ミーアはそう言ってタオルを投げるとフィリアと共にバンの方へと行ってしまった。


紫の帽子のリンが無言で川の方を指差す。


そういえばさっきの狼のせいで顔は汗と涙と色々とでべちゃちゃだし、身体は泥やその他でベトベトだし、

正直気持ち悪い。

おまけに喉はありえないくらいにカラカラだった。


川へ行くと先ずは自分の今の姿を確かめる。

水面に映るその姿は……

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