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初めての転移!

食事休憩が終わると再び『シルバーレイク』の町を目指して歩き始める。


ラビットホーンの肉は冒険者に大人気と言うだけあって本当に美味しかった。


簡単に味を説明すると鶏肉の10倍味を濃縮させたような、とてもジューシーなお肉だった。


次も見かけたら絶対に狩ろう。


魔物の群れを避けて薬草の群生地で採取しながらも順調に旅は進んだ。


日が傾いてきた所でそろそろ本日のキャンプ地を決める事になった。


ミーアが先頭でそれに続いて私、フィリア、リン、最後はバンの順番で進んでいる。


ミーアが不意に立ち止まり崖の上を指差す。

「あそこに生えているのがマジックポーションの原料だよ。」


小さなきのこがたくさん生えている様に見える。

「アレって1ついくらなんですか?」

マジックポーションの価値がいまいちわからない。


「マジックポーションは貴族に人気のアイテムだから高級品なんだ。あれ1個で銅貨5枚はするね!」


マジか!?

1粒でよもぎ50個分か!?

アレ全部採ったらいったい幾らになるんだろう……


「まあ採れればだけどな!」

ニヤニヤしながらバンが言う。


「貴族位の魔力が有れば採れるかもしれないわよ」

イタズラにフィリアが笑う。


「空でも飛べなきゃムリ」

リンが空を指差す。


でも崖の上ならロッククライミングで登れるかもしれないし、上からロープを垂らして降りていく方法だってあるはずだ。


そう思いもっと近くで見てみたいたいと伝える。

「まあ近くに行けば分かるよ。」

そう言ってミーアは崖下に案内してくれた。


崖は脆かった。

土壁とでもいうのだろうか、手を掛けようにもボロボロと崩れ落ちてしまうし、若干の鼠返しにもなっている。


上から行こうにも崖は脆く崩れやすいし、上部は膨らんでいて足場に使える場所がない。

ロープを使って降りることは不可能だ。


確かにコレは空でも飛べない限り採取できない自然の宝物庫だ。


子供のこの身体なら体重が軽いから登れるかもと思い何度か崖上りに挑戦するが、壁がボロボロと崩れてしまい1メートル上にすら登れなかった。


「さあ、そろそろ諦めて本格的に今日のキャンプ地でも探さないと……」

そう言ってミーアが移動しようとする。


あそこに行けたら……お宝採取し放題なのにな〜

そう思い採取している自分の姿を想像する。


次の瞬間、目の前にたくさんのきのこが群生しているのが見える。


えっ??


思わず下を見下ろしてみる。

パーティーメンバーが自分を探してキョロキョロしている様子が見える。


「おーい!!」

思わず上からみんなに手を振った。


「助けて〜!!」

どうやって降りたらいいんだ?


「とりあえず素材全部採って来い!」

バンが叫ぶ。


下は数十メートルはあろう崖。

私は言われた通りに素材を集める。

多少色は違うけど、似た様なきのこやら何やらを適当に集める。

もしかしたらまだ知らないお宝素材が混じっているかもしれない。

全部採取し終えるとかなりの量になった。

着ているマントを脱いで風呂敷変わりにしてそれを包む。


「終わりました!」

後はどうやって降りるかだ……


「戻ってこれるか?」

ミーアが心配そうに声をかけてくれる。


「わかりませーん!!」

どうやって崖上に来たのかもわからないのに戻れる訳がなかった。


下でミーア達4人が何やら話し合いをしている。


「下で上手くキャッチするから飛び降りといでー!!」

ミーアが叫ぶ。


いや……流石にこの高さじゃ死んじゃうって……。

どんなに少なく見積もってもビル1個分以上の高さがある。


「魔法でフォローするから大丈夫ー!」

フィリアが励ましてくれる。


「しっかり受け止めてやるから安心しろー!」

バンが両腕を大きく広げる。


「……。」

リンが何かを言っているみたいだ。


辺りがどんどん暗くなっていく。

このまま夜になって真っ暗闇になったらそれこそ降りられないし、危険だ。


そう思い目を閉じでメンバーの元へとダイブした。


「うおおおおおおおーーーー!!!」

下から物凄い勢いの風を感じる。

どうやら魔法で落下速度を落としてくれているみたいだ。


身体が淡い光に包まれる。

補助魔法で防御力を上げてくれているのかな?


そして下ではバンとミーアが2人で協力して上手くキャッチしてくれた。


もう2度と飛びたくない……


そう思いつつもなんとか無事に地上に戻ることができた。

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