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お好み焼き屋 ~8~

スマホ・・・持ってる!?

そんなことを考えている時だった。


ピロリーン!ピロリーン!ピロリーン!


誰かの携帯が鳴りだしたのである。



「あ!!うちやわ!」


そう言って、自分のカバンをあさりだす前田さん。

すぐにカバンからスマホを取り出して、



「もしもし?」


通話を開始しだしたのであった。


何かあったのかな?


・・・


・・・


あれ?


前田さんって・・・


スマホ持ってないって言ってなかった?


あの手に持ってるのは?


というか、普通にスマホの操作で来ていたよね?


てことは・・・元々持っていた?じゃないと意外と慣れないと間違えたりするはずだもんね!?


・・・これって・・・


そんな疑惑がふつふつと湧いてくる。


前田さんは通話を切って、急に慌てだして、



「うちのおかんが病院に入院したんやって・・・

 大したことはないって話やねんけど・・・。」


「まじか!?すぐに帰らないと。」


「・・・うん・・・。」


複雑な表情をする前田さん。

前田さんとしては柊ともっと一緒にいたいっていう思いと、

母親が倒れたから、大したことはないとは言っても心配で

帰らないとと二つのことで揺らいでいるような感じだ。


まあ、そんな複雑な乙女心が現れた表情なんだろうな今の顔は・・・


だけど、柊はそんなことを言っている場合じゃないって感じで、

すぐに表にタクシーを止める。



「前田さん、お金持ってる?」


「いや、そんなに・・・。」


「じゃあ、これ使ってや!」


そう言って、柊は自分の財布に入っていた札すべて渡すのである!



「いや、そんな・・・。」


「急いで帰ってあげて

 お金も返さなくていいから。

 何かあった時にすぐ傍にいてあげないと!」


その柊の剣幕に圧倒されたのか、


「・・・・うん・・・。」


素直に返事をする前田さん。

安堵したような残念なような顔をして・・・


タクシーに乗り込んで、窓を開けてお礼の言葉とお詫びの言葉をいう前田さん・・・

それを優しい笑顔で見送る柊・・・


何か絵になるな・・・


俺も彼女とあんなシーンを・・・


そんなことを思いつつ、視線を元いた場所へと向けると

アタフタしているだけで何もできないオーケストラ部の面々と藤本が・・・


そこで俺は悟るのだ・・・


この差が、きっとモテるかモテないかの明確な差なんだろうな・・・



そんなことを思っていると、



「ついに前田さんもスマホ買ったんだ!」


何を暢気にそんな発言をしているんだ!藤本!


ダメだ!こいつのこの空気の読めなさが人として駄目なんだな!


そして分かれ!!


前田さんは元々持っていて、藤本というか、

オーケストラ部の面々に教えたくないから持ってないって言ってたことを!!


その差だよ!


その差がモテないんだよぉー!!


そう言いながら、なぜか俺の心にも言葉が刺さるのであった・・・


あれ?・・・おかしいな・・・

気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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