お好み焼き屋 ~5~
鳩が豆鉄砲を食ったよう顔・・・
一週間後・・・
「今日も行かないか森永!!」
「お好み焼き屋?」
「ああ!」
「そうだな・・・。今日も行くか。」
今日もまた藤本と共にあのお好み焼き屋に行く。
そして、俺はいつもの席に座って、いつもの肉入りのお好み焼きとご飯を頼み、
俺は棚にあるマンガを読みだして、藤本もまたマンガ読んでいた。
その後、授業を終えたのであろう学生たちが徐々にお好み焼き屋へと来るのであった。
その中に、なんと偶然にもオーケストラ部の面々もまた来たのであった!
しかも、なぜか俺達の横のテーブルにまた座る・・・
軽い挨拶をした後は特に話すこともない・・・
どうして隣の席にすわったんだよお前ら!?
めっちゃ疑問に思ったのだが、
俺は部外者なのでそのことを口に出すことは出来ない。
そんなことを思っている時だった!
「うわぁ~、めっちゃ人がおる!!
もぉ~!柊君が遅いねんから、こうなんねん!!」
その声に俺は思わず入り口へと顔を向ける!
“柊”という言葉のフレーズとその聞き覚えのある声に反応したのだ。
っていうか、お前も聞き覚えがあるんだから顔を上げてみろよ藤本!!
何、完全にマンガに没頭してんだよ!!
俺の視線に入ってきたのは、店内に入ってきた前田さんと
その後ろにいる柊の姿であった!
やっぱりか!!
「柊!?」
思わず俺は声を出してしまう。
それもそのはずである!
まずは柊はこの店によく来ることは知っている。
週に一、二度いく常連だと柊から話は聞いているからだ。
だから柊が来るのは分かる!
だけど・・・
なぜに前田さんと一緒に来てるんだ!?
いや、そういえば柊と前田さんは一緒のクラスだ。
それなら授業も一緒で同じ時間に終わるだろう。
それで一緒に夕飯を食べるということも想定できるのだが・・・
俺はものすごく気になる点があるのだ・・・
2人で!?
あんなに2人でお店に行くのを嫌がっていた前田さんと一緒に!?
当然、俺はもちろんオーケストラ部の面々が驚いた表情を浮かべる!!
って!いつまでマンガ読んでるんだ藤本よ!!
マンガ読むくらいな空気を読めよ!!
この空気の中で、よくマンガ読めるな!空気を読んで、入り口に視線を向けろ!!
・・・あ!そっか!!
俺があることに気づいた。
あとから別に人が来るパターンか!
さきにこの2人だけが来て、席取りをするってやつだな!
なるほど!それならわかる!
この店は小さいながらも結構繁盛している店だしな!
「・・・いらっしゃい、2人かい?」
え?
おばちゃん・・・声出すんだ!?
っていうか、俺達はいらっしゃいって言われたことないんですけど!!
え?何?俺達だって、週に一度は来てるはずだよ?
そんな俺達にはいらっしゃいの挨拶もないのに
何で柊には挨拶してるんですかね!!!
思わず2人のことから、店員のおばあちゃんの対応に意識が持って行かれる。
違った、今はそっちじゃない!!
ナイスだおばあちゃん!
色々言いたいことはあるけど、ナイス質問だ!
俺が気になることをズバッと聞いてくれた!
「2人です。」
・・・え?
2人?
前田さんと柊だけ?
・・・ほら、その言葉で、オーケストラ部の面々は鳩が豆鉄砲を食ったよう顔をしているよ!
もちろん俺も同じだけどさ!!
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。