お好み焼き屋 ~1~
関西風・・・ってお店が関西にあるのはなぜ?“風”いらなくない?
「ここのお好み焼き屋はねー!
豚肉が入ってないノーマルタイプが350円で、
豚肉を入れると450円、それとご飯50円、
おでんも一本50円と格安でやっている店なんだよ。」
「そうなんや!!めっちゃ来たかってん!
バスの中から見えててんけどな、なかなか女一人では入りにくいやんかー!」
「そうだよなぁ~!確かに簡単に女子一人で入れるような店じゃないよな~。」
藤本がオーケストラ部の女子である前田さんの意見に同意する。
その顔はいつも以上に笑みを含んでいた。
この笑顔・・・絶対にこいつ前田さんが好きなんだろう・・・
今日の夕飯は学校から徒歩3分ほどの所にあるお好み焼き屋に来ている。
どうして、この3人でここに来たかと言えば・・・
「ご飯作るめんどくさなぁ~。」
俺と藤本は同じクラスであるため、昼からある共通の授業は同じ時間帯に受けている。
更には同じ寮に住んでいるため、よく一緒に帰っているのだ。
今日も共通の授業を終えて、藤本と一緒に帰宅していたのだが、
授業が大変だったため、この曜日はいつもは家でのんびりご飯を作って食べていたのだが、
さすたにそんな気力もわかなかったのだ。
「だよなぁ~。」
俺の意見に同意してくれる藤本であったが、
「お前は自炊しないだろうが!」
「な!?するわ!」
「金欠の時だけだろう?
それも自炊って言ってもカレーやラーメンなんかのインスタント食品だろうが!」
「ふぐぐぐ・・・。」
「それを自炊とはいわん!」
「だ、だが・・・一応自らの手で作り上げているんだぞ!!」
「レンジでチンをか?」
「・・・お湯を注ぐ場合もある。」
「・・・で?」
「・・・すいません・・。」
「まあ、どうでもいいけどさ。今日は何か食べて帰るか?」
「バイトはないのか?」
「今日はバイトがない日だからな。」
「なら!俺が行きつけのお好み焼き屋に行くか!」
「ああ!前から言ってた安いお好み焼き屋か?」
「そうだ!早くいかないと食べれなくなってしまうからな。」
「へぇ~、そんなに行列ができる店なのか?
やっぱり安いとみんな来るんだなぁ~。」
「いや、違う。」
「え?じゃあ、なんで食べれなくなるんだ?」
「店員が・・・
高齢だからだ!!」
「・・・それは年齢的なものでか!!そんなに体調悪そうだったりするのか?」
「いや、婆だからいつぽっくりいくか分からないからな。」
「・・・お前、ホント失礼だな。」
「何をいう!真実だ!!」
「そうかもしれないけど、オブラートに包め。」
「・・・・オブラートに包む意味があるのか?」
「・・・そろそろ、お前の友達やめるわ。」
「いやいや!!ちょっと待ってくれよ!」
そんな時だった、
「藤本君!どこ行くん?」
急に俺達2人に声をかけてきた女子がいた。
その声にすぐに反応したのが藤本で、その声を聴いた瞬間から今までにない笑みを浮かべて、
「前田さん!俺達、今からお好み焼き屋さんに行くつもりなんだ!!
どうかな一緒に食べに行かないかい?」
流れるように誘う藤本。
・・・こいつこういうのには慣れてるんだな~・・・
「いいん!?今、ちょうと練習前に夕飯買いにいくとこやってん!」
「ああ、是非とも!!」
・・・俺の同意もなく決める藤本・・・まあ、お前らしくていいけどさ・・・
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。