たこパー ~7~
新手の断りかただ!!
「・・・森永・・・。」
俺の部屋の入り口に柊が立っている・・・
そしてその口調からすべてを知っていることが分かる・・・
「何も言うな・・・。」
「ああ・・。」
たぶん、御船さんから聞いたのであろう・・・
俺が・・・
フラれたことを!!
それで来てくれたんだろうな・・・
柊は優しい奴だ・・・
「まだデートに行く前だし、本気で好きになる前で良かったよ。」
「そっか・・・。」
そう!
俺は本当に食事に行くのを楽しみにしていたのだが・・・
昨日、ある一通のメッセージが届いたのだが・・・
“彼氏とよりをもどしたのでいけません”
マジかよ・・・
思わず二度見してしまったのだが、何も変わることはなく、
更に続けてメッセージが届いた・・・
“ごめんなさい”
それだけしか書かれていない2通目のメッセージが来たのであった・・・
まあ・・・傷が浅いうちに終わって良しとしようじゃないか!!
あれ?
今日は暑いのかな?
汗が・・・
目から汗が止まらいよ~~~!!!
ちなみに藤本の方ですが・・・
たこ焼きパーティーが終わって数日が経っても、
浮れた様子で俺の部屋に遊びに来ていた。
その日は柊もいたのだが・・・
「いやぁ~、たこ焼きパーティーは参加して良かったよ!」
「満足してくれたのなら良かったよ!」
「当然じゃないか!だって、あんな素晴らしい出会いがあったんだからな!!」
「それならよかったよ。」
「いや~、しかし、早く電話かかってこないかな~♪」
そんなことを言い出す藤本も俺達は一気に藤本へと視線を向ける。
「え?
あれ?
電話番号交換したんじゃないの?」
思わず聞いてしまうと、
「いや、あの時は・・・
電話番号を教えただけだぞ!」
「「え!?」」
俺と柊の声がハモるのであった。
「交換してないのか?」
「ああ。後で電話するってことで、俺の番号だけを控えてもらったんだ!」
「で、今だに連絡ないの?」
「ああ!忙しいのかな~。
確かにあの時にも、部活とバイトが忙しいとか言っていからな~。
だから、俺はいつでもいいって言ったんだけどな。
遠慮してる何って・・・いい心遣いができてるじゃないか!」
俺と柊の目があう・・・
合わせたくはなかったのだが・・・
ただ合ってしまったのなら、お互いが気づいたことがあっていることを確信する・・・
それは・・・
断られたんだということを!!
なるほどな・・・
相手の番号を聞いておいて、こっちの番号を教えない・・・か・・・
新手の断り方じゃないか!!!
頭いいな・・・
高田君と交換しているのだから、
スマホが使えないとかの断り方はできないしな・・・
全然角が立たない断り方じゃないか!!
まだまだ俺の知らない断り方があるものだな~・・・
今度、俺も嫌いな奴から連絡先を聞かれたら
連絡先を聞いて、相手に自分の電話番号を教えない方法をとるか!!
・・・そんなことがあることを夢見ながら俺は頭に刻むのであった・・・
ちなみに・・・
「藤本・・・
それは一生待っててもかかってこないぞ。」
柊はハッキリと教えてやる。
「・・・え?」
そんな柊をただただ呆然と見る藤本でした・・・。
ご愁傷さまです・・・
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。