初めての合コン! ~1~
初めての合コン!
「・・・私さ・・・柊君を連れて来いって言ったよね?」
今・・・
俺と森永は・・・
胸ぐら掴まれてます・・・
そして、壁ドンされてます・・・
体を壁につき当てられて・・・
女の子に・・・
それも・・・
お嬢様学校の女の子に・・・
天文部の合宿で知り合った女子大学のお嬢様と約束した合コンが
天文合宿を終えた、5日後に開催された。
それは天文合宿を終えて、帰宅した日曜日の晩、
俺と森永は森永の部屋でのんびりと過ごしていた時のことである。
プルルルル・・・
「な、なんだ!?」
前触れもなく音が聞こえてきたので慌てて音がする方をみると
何と俺のスマホが鳴っているではないか!
俺は慌ててスマホを覗き込むと、そこに表示されたのが・・・
「お嬢様から電話だ!!!」
「マジか!今、すぐに出ろよ!」
俺と森永はその表示を見ただけでテンションが上がる!
さっきまで疲れたな~といってグッタリしていたのがウソのようだ!!
俺はゆっくりとスマホに手を伸ばす・・・
よくよく考えてみれば、今まで、一度たりとも女子から
電話はかかってきたことがないのだ・・・
いや・・・
1人いたか・・・
母親が・・・
当然、ノーカウントだけどな!!
そんな緊張もあって、操作する指が震えてしまっていた。
横いるだけの森永も固唾をのんで見守る。
・・・お互い・・・
女子と電話で話したことなんかないからな・・・
震える指だったが、何とか正しく操作ができて受信でき、
「・・・もしもし。」
俺が恐る恐る声をかける。
こんなに女子からの電話って緊張するものなのかよ!!
喉がからっからなんだけど!!
「遅いんだけど、早く出てくれない?」
・・・現実が急に突きつけられた・・・
そう言えばそうだよ・・・
このお嬢様・・・明らかに厳しいんだった・・・
「・・・すいません・・・。」
とりあえず平謝りをするのだが、まだ何かブツブツと言ってくる。
何とかそれを耐え終えると、
「でさぁ、合コンだけど金曜日だから。」
「え?」
「き・ん・よ・う・び!」
「今週の?」
「それ以外何があるって言うの?」
「いや、ずいぶんそうきゅ・・・。」
そこまで言ったところで、
「じゃあ、宜しく。時間と店、決まったら連絡して。」
ツーツーツー
・・・切れた・・・
「何だったんだ?」
見るからにわくわくした感じで話しかけてくる森永。
「・・・合コンが金曜日にすることになった・・・。」
「まじか!?やったぜー!!」
「そ、そうだよな・・・。」
唐突なことで切り替えてはいるつもりではあるが、
完全には切り替え切れておらず反応が少し鈍い。
いや、相手の態度にも問題があってかもしれないが・・・
だが、ここから俺の頭はフル回転をしていくのだ!
そうだ!
別にあのくそブスはどうだっていいんだ!
あのくそブスの友達に俺達は期待しているのだからな!!
そして、そのお友達に会えるのだから期待はうなぎ登りだよ!
「で、相手は何人なんだ?」
「あ、聞いてない・・・。」
「じゃあ、聞いてくれよ!それにどこでするかも聞かないとな!!」
「そうだな・・・そうだよな!!このチャンスを逃してなるものかだよな!!」
俺は森永に言われた不備な点を確認するべく、電話を掛け直すのだが・・・
・・・
・・・
出ない・・・
「まあ、相手も忙しいだろうから仕方がないだろう。
とりあえずメッセージを入れておくか。」
そう思いながら、メッセージを入れておくと、なぜかすぐに返信が来る。
“4名”
“こっちの大学の傍”
「・・・端的だな・・・。」
「まあ、たらたらと長ったらしく書かれるよりいいんじゃないか?
それにあいつらならそんな性格だろ?」
「そうだな。
あのくそブス達とたらたらメッセージを交換るのも面倒だしな!
こんな事務的で十分だ!こちらの知りたかったことは十分に聞けてるし!」
こんなことを言っているのだが・・・
内心では・・・
正直・・・
森永が近くにいなければ悪態をついていたであろう!!
何様だ!?
このブスが!!
下手に出てお願いしてこいや!!!
っと!
だけど、親友の前でそんな姿をさらすわけにはいかないので
ここはグッと我慢をする!
俺、大人になったな・・・
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。