天文部合宿 ~11~
・・・友情は?
・・・完全に早川さんの手玉に取られている横の藤本。
確かに美人だし、こんな風に甘えられたら・・・
俺なら一発KOだ!!
まったく自慢できないけど・・・
良かった、柊がいてくれて・・・
もし早川さんに言い寄られていたら、
あの子とは一生交わることがない道へと引きづりこまれていただろう・・・
・・・いや、それもそれで・・・ありか・・・
こんな美人なんだし・・・
自分の意思の弱さが情けないけど、
それよりも男としての本能が勝ってしまうのは仕方がない・・・
そう言えばさっき言っていた早川さんの言葉はどういう意味だったんだろうか?
柊は逃げないって?
・・・まあ・・・
俺のことじゃないからいいか・・・
「ちょっとトイレに行きたいねん!連れていってや!」
「入り口までですよ。中には入れないですからね。俺は男ですから。」
「はーい!」
そう言って、柊は早川さんをトイレまで連れていくのであった。
・・・いや、藤本よ・・・
そんな苦々しい顔で柊達を見るなよ。
どんなに転んでもお前には絶対に回ってこないんだからな!
現実は厳しいんだ!!
しっかり現実をお互い見ていこう!!
それに俺達にはあの3人の女の達がいるじゃないか!
まずはしっかりと目の前にある獲物を狙うことが大事だろう?
「そうだったな・・・。だが、他の獲物がいるのに
狙わないのは男して恥だと思うぞ!!
それも・・・
あとちょっとで行けそうじゃないか!!」
・・・どこで行けそうだと判断したのかが俺には分からないが・・・
お前がそう感じたなら止めはしないぞ!
俺には分からない、お前のニュータイプの第6感が目覚めたんだろう・・・
それに従え!
そして、無様に散ってくれ!!
「しっかりアレだけ飲ませて酔わないってどういうことだ?
普通酩酊状態になるだろう?」
そこで俺に同意を求められても困るのだが・・・
まあ、ワインを4本ほど1人で飲んでるが、
足取りはしっかりしていたな。
ああ、もちろん気づいていたさ!
しっかりと柊の手を握って歩いている姿を見たし、
あそこの幅が狭い所もしっかりと避けて歩いていたからな・・・
しなだれているのは・・・
フリだということは理解しているよ。
それと・・・
俺は聞かなかったことにするからな!
“酩酊”
って言葉は!!
それは犯罪だからやめておけよ藤本!
捕まった時は俺は証言するぞ!
“絶対にやると思ってました”
そう証言するからな!
そうそう、モザイクがかけられた状態でよくテレビでみるだろう?
あの状態で俺はそうハッキリと証言してやるからな。
「分もわきまえずに早川さんに群がる虫はどうしたものかな・・・。」
大丈夫だ!
その虫の一匹はお前だからな!
駆除する時はお前も同時に駆除されるから!
それに彼氏みたいな感じで心配してるけど、
お前は彼氏じゃないからな!
そこは勘違いするなよ!
結局この後は柊達はこの席に戻って来ることはなく、
歓迎パーティーは徐々に人が抜けていくのだが、
朝まで大宴会が続いて行ったのであった。
俺達はもちろん朝まで騒いでるグループにいましたよ!
そう・・・
彼女が出来なかった組にね!!
横の藤本は憎々しい顔をしているけど、
まだ俺達は終わってないからな!っと励ますと
「そうだ!俺達にはあの子達がいる!」
そう嬉しそうな顔をしているしな!
ただ・・・
俺はお前を売ったんだけどな・・・
だから、今はお前の横で笑顔を浮かべておくよ。
まかせておけ!
お前が凹んだ時の言葉もゆっくり明日までに考えておくつもりだからさ!
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。