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天文部合宿 ~5~

ついに運命の人が!?

森永の昼食



俺の配属された班には女子が3人ほどいた。

ただ・・・

ちょっと女子大の子が2人いるだが、

めんどくさそうなんだけど・・・



女子大の2人はこの班に来るなり、



「はぁ~。」


大きなため息をつくのであった。



「外れじゃない?」


「ねぇ~、マジめんどくさい。」


・・・


たぶんだけど、この2人以外の全員が、


お前ら2人が外れだからな!!!


と思っただろうな・・・。



この2人のせいで空気が悪くなってしまった中で、

どこかの部長のような人が班のリーダー役を買って出てくれる。



「じゃあ、みんなで美味しいカレーを作ろう!」


そんな掛け声に対して、



「ってか、私カレー何か作ったことないし。」


「そうなんだ?調理実習とかはどうしてたの?」


「周りの子がやってくれるし。」


「今日は周りの子はいないから頑張ってみようか!」


「ムーリー、だってネイル剥げるじゃん。」


「それじゃあ、火おこしとかする?軍手をはめて薪を入れるだけだよ。」


「あ、無理。薪とかめっちゃ重そうじゃん?

 そんなの持てないしさ。

 それに男をみせるところじゃね?

 うちら、そんな男いたら超カッコいいと思うし。」


リーダー役・・・早くも心が折れたようで、

この2人には仕事を与えずに他のメンバーに仕事を振るのであった。


俺ともう一人、俺と同じ大学の女子と共に俺は野菜を切る係となる。



「はじめまして。佐藤って言います。4回生。」


「あ、はじめまして、森永です。1回生です。」


「柊君のお友達なんだよね?」


「はい。」


「今日は・・・下心で?」


笑いながら先輩に質問されて、



「・・・はい。」


「じゃあ、がんばらないとね。」


そう言って、どの子に彼氏がいないとか、

他校の女子生徒の好みなどを知っている範囲で教えてくれる佐藤先輩。



「ちなみに佐藤先輩は彼氏いるんですか?」


「いるわよ。」


ハニカムような笑顔を浮かべており、

残りの二人とは雲泥の差がる・・・


こういう人だと好印象だよな・・・


まあ、彼氏がいる人を選ぶようなことはないけど・・・


一緒に野菜を切って元に戻ると、

今だにかまどに火がともってはいなかった。



「火、つかないんですか?」


「そうなんだよ・・・。困ったな・・・。」


一応、煙は出るのだが、火は見えていない。

そんな光景を見ていたあいつらは・・・



「火も起こせないってなさけなくない?」


「マジでありえないわ。」


これ見よがしに言う。

・・・お前らがやれよ・・・


心の中でそう呟くのだが、本人に向かって言うだけの度胸は俺にはない。

どうしようかと思ったところで、



「どうした?」


ここで柊が現れた。

手には薪を持っており、



「あれ?お前、さっきまで米研いでただろう?」


「ああ、コメを研ぎ終えたから、今度はかまどを見てたんだよ。

 そしたら、薪が少なくなってきたから、取りに行って、

 ついでに各班にも配ってって言われたから配ってるところ。」


「・・・えらいな・・・。」


柊とは半年ほどの付き合いでしかないが、

こいつは人の嫌がることを率先してやる節がある。

寮でもトイレ掃除をしていたりもする。


こんな性格だからモテるんだろうな・・・


俺が女でも惚れるだろうし・・・



「で、火が起きねえの?」


「ああ、全然薪に火がつかないみたいで・・・。」


そこまで言うと柊はかまどの方を見に行き・・・



「これじゃあ、なかなか火がつかないですよ。

 ちょと僕がいじっても大丈夫ですか?」


「あ、うん。」


リーダーがかまどの傍から離れて柊が代わりに近寄っていき、

かまどに入っている薪を次々に抜いていったと思ったら、

組み上げ出して、今度は新聞や小さな枝などを入れていった。


その後は火をつけた新聞紙を組み上げた薪の中心部付近に入れて、

うちわで軽く仰いでいく。


最初のうちは煙が立ち込めていったのだが、

徐々に赤くなっていったと思ったら、



「「「おおぉ!!」」」


皆からの歓声が上がり、かまどからは火が起きたのであった、



「このまま、崩して必要なところまで火が届くようにしてくださいね。

 それで火が弱くなってきたら薪を入れていく。」


言いながら、組み上げた薪を崩していき、

薪も追加して行ってくれて、前面から火が起きていたのであった。



「ありがとう!」


リーダー役が嬉しそうにお礼をいう。



「いえ。こちら次の薪なんでつぎ足しに使ってくださいね。」


そういって、薪の束を一つ置いて、何事も無いように次の炊事場へと

薪の束を担いで歩いていったのであった。



「爽やかだね・・・。」


佐藤先輩の言葉に俺も



「ええ・・・まさに・・・。」


同意する。


そんなやり取りを見ていたのだろう。

やはりこの2人も反応する・・・



「マジで!?めちゃかっこよくない?」


「うんうん、めちゃ当たりじゃん!」


どうやらこの2人の心もしっかりと掴んだようだぞ柊!

その気持ちはわかる・・・



「やばい・・・濡れる・・・。」


・・・え?


思わずみんながその言葉を発した女子の方へと

視線を向けてしまう。


・・・何が?


という心の声と共に・・・

まあ、誰も言葉にはしないのだけど・・・


出来上がったカレーはなかなか美味しいカレーで

俺は思わずお替りをするほどであった。



「そう言えばお昼からは何をするんですか?」


佐藤先輩に聞くと、



「夕方までは自由時間だけど、興味ある人は天文台を見学すると思うよ。

 あとの人達はのんびりコテージで過ごしたり、

 女の子をナンパしたりするよ。」


「・・・そんな根性がありません・・・。」


「それじゃあ、彼女はできないわよ~。

 まあ、天文台の見学をしてみたら?

 それなら他にも女子達が参加すると思うし。」


「佐藤先輩達はどうするんですか?」


「私達は、夕方からのパーティーの準備をしなくちゃいけないのよ。」


「了解しました。ちょっと楽しんできます。」


俺は藤本を誘って天文台の見学を昼からすることにしたのだ。


ここで、またまた天使に会えるとは思っておらずに・・・



気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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