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天文部合宿 ~3~

カレーって作らないかな?

その後に行われた一同を介しての自己紹介なのだが、

100名以上いるため氏名と大学名、出身のみというシンプルなモノであったので、

俺は爪痕を残すことはできず、悔しい思いをするのであった。


・・・何か印象を残さないといけないのに・・・



そんな俺の気持ちを知ってか知らずか、



「藤本君、森永君!これからが大事だからね!」


部長がそんなことを言ってきたのが、すぐに分かる。


今度は全員でお昼ご飯を作ることになったのだが、

何とここで神が下りるのであった!



「じゃあ、みんなくじを引いてください!!」


部長が持ってきたくじを各部員が引いていく。


そこには1~10までの番号が書かれているくじで、

その番号で班に分かれるのだ。


番号はランダムにななっており、

各大学のメンバーが入り乱れての班構成となっているのだ!



「これって・・・。」


思わず部長を見ると、部長は力強くうなづき。



「ここで運が試されんだよ・・・


 誰と一緒になるかの!!」


この言葉に俺と森永だけではなく、

彼女欲しさに参加しているメンバーのテンションは一気にあがるのだ!


このくじによっては、もしかしたら女子ハーレムのような班に

入れる可能性もあるってことだしな!!


いっきに高まる期待!


俺はその右手に全身全霊を込めてくじを引く!!


“1”


多い数字だ!

トップバッターの数字だからな!


俺はその数字を見て、確信する・・・


神は俺に微笑んだと!!!



「森永何番だ?」


「俺は7番だ。」


ドヤ顔をする森永。

・・・確かに7という数字はラッキーナンバーと呼ばれる数字だな・・・



「1か・・・。」


「そっちは7か・・・。」


お互いに何とも言えない緊張感が走る。

たぶんだが、お互いいい数字を引いたなと思っているのだろう。


そんな俺と森永の間に喧騒な空気が流れている中、

柊は何も考えていないようにくじを引いく。



「柊、お前は何番だ?」


「4。」


「・・・不吉な数値だな。」


「日頃の行いじゃないか?」


俺と森永の息はピッタリで変な数字を引いた柊を攻めるのであった。



「・・・まあ、ご飯が食べれれば誰と組んでもいいけどね。」


そう言って、班ごとに指定された炊事場へと向かう柊。

その背中を見ながら俺は森永に、



「どっちに神が微笑むかな。」


「な~に、開始早々落とされたからな、これから俺はのぼるだけだ。」


お互いに激しい火花を飛ばしながら各々の炊事場に向かって行くのであった。


俺の指定された炊事場ではまだ誰も来ていない。


スレンダー美人が来ますように!!!


その心で願いながら待っていると、



「あのぉ~、ここってNo1でいいんですよね?」


後ろから可愛らしい女子の子が聞こえてきたので、

俺は勢いよく振り返りながら、


「ええ、ここはNo1ですよ。」


爽やかな笑顔をするのだが・・・


・・・おう・・・神よ・・・


来たのは・・・・


残念なイモ姉ちゃんだった・・・


まさに天文部ってイメージがピッタリの女子だな。


・・・俺の爽やかな笑みを返してくれ!!



だが!!


だいたい一つの班に10人以上のメンバーが集まるのだから、

あと8人以上このNo1に人が集まる!!


出だしが駄目でもまだまだチャンスはあるんだよ!!


・・・


・・・


神は俺には微笑まなかったようだ・・・


後から9人来たのだが、全員男という最悪の結果になったのである。

他の班には3人くらいの女子がいるのに・・・


そして、更に最悪なことがあった・・・


この班のまとめ役はいけ好かない、どこぞの大学のそこそこイケメンであり、



「この中でカレーを作ったことある人?」


微妙なイケメンが確認をするのだが、誰も手を上げない・・・


もちろん俺も料理なんかしたことがないので手を上げないのだが・・・


どうやら俺達の班は誰も料理をしたことがないという不運まで持っているようだ・・・


俺は実際初めて見たよ・・・


米を洗剤入れて研ぐバカを・・・



「あ、泡が!!」


そう言いながら班員全員で騒いでいる・・・



「人参とかって皮に栄養があるらしいじゃん!」


微妙な、本当に微妙なイケメンがそんな知識を披露して、

人参とじゃがいもの皮をむかずにざく切りにして鍋へと入れる。



「玉ねぎが目に染みて切れないわ!!」


そう言って、最後には1個のたまねぎを四等分したのみで

鍋に突っ込まれていた・・・


あれ?皮って剥いてた?


不安しかよぎらないカレーが今、煮込まれているのであった・・・


俺・・・


腹を壊すかもしれない・・・


身の危険を感じるカレーにただただ恐怖に震えるのであった。


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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