天文部合宿 ~2~
早速笑いの神が降臨します!
「じゃあ、関西圏天文部の合同合宿を始めます!」
どこぞの大学の部長らしき男が音頭を取って、天文部合宿が始まる。
今回参加しているのは7つの大学で、基本的には各大学は、
男女比が8~9:2~1といったところだ。
うちの大学は比較的女子が多くて、7:3の割合だ。
ふむ・・・こんなにうちの大学の天文部に女子がいるとは思わなかった・・・。
しかも理系よりも文系の子が多いせいか、
おしゃれな女子が天文部に数人いることに驚いたのである!!
・・・これは身内を狙った方がいいのでは?
そんなことを考えていると、遅れて来た女子大のメンバーが到着した。
「遅くなってすいません。」
・・・
・・・
いい!!
いいよ!!
お嬢様学校の女子大であるため、みんながみんな華があるのだ。
「・・・レベルが高くないか?」
俺が森永に漏らすと
「・・・ああ・・・正直、天文部って聞いていたから、
もっと田舎っぽい子とか、イモっぽい子とか想像してたけど・・・
まったく違うな・・・。」
ゴクリ
俺と森永は生唾を飲み込みながら女子大集団を見るのであった。
俺達の横を通った時に香るほのかな匂いに心を奪われながら・・・
「そっちは男子が多いな!!」
うちの学校の部長に急に声をかけてきたのは、
いかにもプロレスやっています!!
って感じの厳つい男だった。
「は、はい。こっちはいつもよりも合宿参加者がおおいですよ。」
「どうせ、下心がある連中ばっかりだろう?」
「ま、まあ、否定はできませんけど・・・。」
バンバンうちの部長の肩を叩いて笑うのだが、
うちの部長の肩、折れるんじゃないかな?と不安になってしまう。
しかし・・・何でうちの部長は敬語で話してるんだろうかな?
たぶん同じ4回生同士とかだろう?部長なら・・・
「そいつとか、女子大とかうちが来るからって参加した口じゃないのか?」
そう言って柊の方を指さす厳つい男。
「いや、柊君は入学式直後に入部してくれた子で、
全然、そんなことはないんですよ。」
「そうなのか?
あの見た目だからてっきり、ナンパ目的で来た連中かと思ったんだけどな。」
・・・なぜか俺の背中に冷たい汗が流れる。
「そんなことはないんですよ。
柊君はもともとは合宿を不参加しようとしていたくらいで、
柊君の友達が参加したいってことで一緒に参加したんです。」
「そうなのか?・・・それは本気の方だな。」
そう言いながら、その厳つい男は柊の方へと進んでいき、
「いや~、すまなかった。
見た目によらずに天文が好きなんだな!!」
「・・・星を見るのが好きなんで・・・。」
「うんうん!いいぞ!いいぞ!」
そういって、肩を叩こうとする厳つい男に対して、
するりとかわす柊。
そのためか厳つい男は再度肩を叩こうとしたところで、
「そんなに叩いちゃ駄目ですよー。」
そう言って、厳つい男の行為を止めようとする女子が現れたのであった。
・・・
マジ・・・
天使!!
俺が一目で見ほれるようなくらいの美人であった。
白いシャツとジーンズというラフな姿であるため
ハッキリと分かるのだが、スレンダー美人というのはこういうことだろう!!
決めた!!俺の狙いは彼女だ!!!
森永の方を振り返ると森永も口を開けて呆然とする顔をしており、
・・・もしかして・・・
と思っていると、
「あの小さい子・・・可愛いな・・・。」
「え?」
そう言われて俺はまたそちらの方を向くのだが、
スレンダー美人は身長170センチくらいはありそうで
決して小さくはない・・・
と、よく見るとそのスレンダー美人の横に
150センチくらいの小さな女子がいたのに気づく!!
こっちか!?
どうやら俺と森永では狙いが被っていなかったようだ。
あぶないあぶない・・・
そんな俺達の視線を知ってか知らずか、厳つい男が、
その小さい女子の方の頭をポンポンとしながら、
「こっちは俺の奥さんだから手を出すなよ。」
そう告げるのだった・・・
「「「奥さん!?」」」
皆からの驚きの子が響く中、2人は左手を見せてくれて、
「結婚してるんだよ。学生だけどな。」
開いた口がふさがらないとはまさにこの事であろう。
俺は呆然と2人を見てしまうのであった。
俺の横で実際は立っている森永だが、
俺には見えるぞ!!
崩れ落ちていく森永の姿が!!
出会って、1分で恋に落ちて、1分後に失恋する・・・
さすがは・・・
笑いの神に愛される男だ!!
まあ、励ましてはやらんがな!
俺はそれよりもこのスレンダー美人とお近づきにならねばならん!!
おおっと、それと他の女子達のチェックも済ませておかねばならんな。
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。