10連敗祝い ~3~
負けは急に降ってくる・・・
「もしかして、お姉さんたちも僕の話を聞いてました?」
そう声をかけると、
「うん!めっちゃおもろいな自分!」
もう一人の女性も『うんうん』とうなづいていた。
「ねえ、2人から見て、この藤本君って子はイケメンに見える?」
ここで岩崎さんが話に加わってきた!
グッジョブ岩崎さん!
これで女性の警戒心も薄らぐはずだ!
男から声をかけれたことでの緊張感も和らぐだろう!
「まったく見えへん。」
「見えへんなー。」
グハ!?
「は、ハッキリと言われますね・・・。」
思った以上にダメージを負ってしまう。
「いいやん自分!
マイナスからのスタートやねんから、
これ以上下がることはないんねんで!」
「なるほど!!そんな考え方もありますね!!
・・・
あれ?
マイナスからのスタート?」
「あ、ごめん間違えた!」
「そうでしょう!そうでしょう!」
「底辺からのスタートやねん。」
「おおぉっと、もっとひどいことになってますよー!!」
「ドンマイ!」
「軽い!言葉が軽い!そんな慰めいりませんから!」
「けど、イケメンやとプラスからのスタートやねんで?
それやったら、下がるだけやんか!
それに比べたらええやん!」
「・・・なるほど!そうですよね!!」
このお姉さんがたはイイことをいう!
その通りだ!!
マイナスからのスタートだと下がることはないのだから、
後はドンドン上がっていくだけだ!!
逆にイケメンだとプラスから始まるから下がることになるんだ!!
なるほどな・・・
ふふふ、柊や高田君よりも俺の方が有利ということか・・・
「じゃあ、これからお二人に対しても俺はチャンスがあるってことですね!」
そう!
底辺から始まったのなら、後は上にあがるだけだ!!
1人のお姉さんは・・・まあ、今風な感じ?
・・・いや、特に特徴がなくて・・・
まあ、初めての相手としては贅沢は言ってられない!!
そして、もう一人のお姉さんだが・・・
男の夢が詰まってる!!!
否が応でも目が自然とそこに注がれるのである。
ゆれ~る、おも~い、から~だ中~感~じ~て・・・
顔はまあ・・・普通だけど・・・
おおっといかん!
妄想にトリップしていたではないか!!
お姉さんがたが俺に何かを言っているのを聞き逃してしまった!
「すいません聞いてなかったです。何っていいました?」
「そもそも・・・
スタートラインにすら立ってへんけど、自分。」
・・・
・・・
あれ?
スタートラインにも立てない?
ど、ど、ど、と言うことでしょうか!?
「どういうこと?」
「だって・・・
好みじゃないと・・・
男として見れないし、
興味もわかないし、
スタートラインにも並ぶ権利もないねん。」
おおっとここでもすっぱりと切られたんですけど!!!
ゲラゲラと笑うお姉さん・・・女どもの声が聞こえるのだが、
まるでBGMぐらいにしか聞こえなくなった・・・
呆然とする俺に、ここの居酒屋の店長が優しく肩に手を当ててくれるのであった・・・
男の優しさなんかいるかぁーーー!!!
「あ!ちゃんと2連敗を追加してといてや。」
女どもからのなぜか告白もしてないのに
敗北宣言をかけらるのであった・・・
12敗
連敗更新記録は今だに止まらず!!!
ってか、告白もしてないのにフラれるってどういこと!?
しかもお代はなぜかこちらの席に回ってくるし!!
本日の戦果
1万4000円!
6人だったら安くついたな・・・
って、そんな戦果はいらんわ!!
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。