コンビニ店員 ~2~
ノリのいいお姉さんは好きですか?
はい!!!
そして一段落して、俺達の元へと来る岩崎さん。
手には家庭教師としての登録用紙を持っていた。
「・・・何で、こんな時まで持ってるんですか?」
「え?いつなんどき、家庭教師を見つけてもいいように常備してるのよ!」
「・・・用意がいいことで・・・。」
「事務所の模範生と呼んでよ♪」
「呼ばれてうれしいですか?
だって、まだ学生でしょう?」
「そーだよー。こう見えて4回生やからね~。」
「・・・どう見ても年上にしか見えませんけどね。」
「そこは嘘でもそんな事見えない!っていうべきちゃう?
レディーファーストって言葉知ってんねんやろ?」
ジト目で柊を見るので、柊が渋々、
「ソンナフウニハミエマセン。」
「気持ちいがいいくらいカタコトで言ってくれるね~。
柊君、来月の給料から1万円ひいとくから。」
「いやいや!おかしいでしょう!?」
「私は傷ついたんだよ・・・ほら、涙も。」
そう言って、目元をぬぐいだす岩崎さんだったが、
「からっからですけどね。」
「心がきれいな人しか私の涙は見えないのよ。」
「そうなんですか、大変ですね。」
「そうなのよ・・・だから、私が泣いていても気づかない人もいてね・・。」
「そうですよね・・・自分でも見えない涙ってどう拭いていいかもわかんないですよね。」
「・・・私の心が汚れているとでも?」
「いえいえ、光ってますよ!」
「そうでしょう!!」
「黒光りってやつですね!」
「今すぐ殺す!!」
拳を握って柊を殴ろうとする岩崎さんであったが、
どうやら俺の存在に気づいたようで、
「おほほほ、変なところを見せてごめんなさいね。」
「今更、取り繕って無駄でしょう。」
「・・・それもそうね。そろそろ書き終わった?」
「え、ハイ。」
そういって、記入用紙を岩崎さんへと戻しながら、
「ただ、写真はさすがにないのですが・・・。」
「大丈夫、藤本君。とりあえず・・・
チェキで撮っとく?」
そう言って、なぜかチェキを取り出す岩崎さん。
「何でチェキ!?」
「・・・ノリ?」
「いやいや、登録写真がチェキっておかしいでしょう!?」
「そう?関西人だったら、OKちゃう?」
「だけど、コレ、相手の親御さんに見せたりするんでしょう?」
「そだねー。だけど、おもろい奴はこいつ!ってなって、即採用やって!」
「いやいや、こんな人は無理ですって方が多いでしょう!」
「そんな愛嬌もないような大人になったらあかん!」
「いやいや、親御さんなら十分に大人ですやん!」
「あ、今の大阪弁はグッドやで♪」
「・・・そんなお褒めの言葉はいりません。
で、後日持って行ったらいいんですか?」
「うんや。今、スマホで写真撮っておけばいいやろ。」
そういって、スマホを取り出す岩崎さん。
「藤本君、壁側に寄ったって。」
言われるがままに壁側に寄って写真を撮られる。
「この写真を加工して、登録書に貼っとくから。」
そう言うと同時に、
「あのその写真僕にもくれませんか?」
そう言ってみる。
あわよくば・・・岩崎さんの連絡先を・・・
だが、俺の目論見はすでに岩崎さんによって看破されているようで、
「今、柊君に送っといたから、柊君から転送してもらってね。」
「何勝手に呪いの写真を俺に送ってるんですか。」
「呪い!?」
柊からのひどい言われように思わず反応してしまう。
「あはははは、友人のことをひどい言いよやねんな~。」
「違います!俺は柊とは・・・
親友だと思ってます!!」
「早くね?まだ2カ月ほどで親友って・・・。」
そんな柊に岩崎さんが、
「じゃあ、柊君はどう思ってん?」
「俺は・・・
チジンだと思ってます。」
「えぇ~!!」
俺が驚き、岩崎さんは笑う。笑いながら、
「知人~。」
「いえ、違いますよ!
チジンのチは・・・
恥ずかしいって感じです!
だから・・・
“恥人”です。」
「「そっち!?」」
俺と岩崎さんが同時にハモって、大爆笑に代わるのであった。
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。