イケメン イズ ゴッド! ~1~
気弱なイケメン高田君登場!
3組にはイケメンがいる。
その彼とゴールデンウイーク中に行った買い物の話である・・・
「森永君、お待たせして申し訳ない。」
俺の姿を見て腰低く俺にお詫びを入れてくれる高田君。
時間を見るとまだ5分前である。
「いやいや、まだ集合時間の5分前だし。謝る必要はないよ。」
「じゃあ、行きますか。」
「うん、いこう。」
俺達2人はなぜか服を買いに行く約束して、
そして授業を終えて・・・今に至る。
物腰柔らかな高田君は一緒にいても全然嫌な感じがしない。
・・・まあ、俺の周りの連中が癖が強すぎるだけだろうけどな・・・
「それでどこに行くの?」
「百貨店で服を見てみたいんだ。」
「へぇ~、いつもそこで買うの?」
「いや、買わないよ。普段はユニクロとかかな。」
「俺も一緒だよ。」
何だか親近感がわいてくるイケメンだ。
百貨店の男性用フロアに上がって、いざ各店を周っていく。
ちなみに俺達2人ともが初めての百貨店のため
どんな風に見ていいのかがいまいちわからない。
そのためか・・・
通路を歩きながら、
「お!アレいいんじゃないかな?」
「いや、あっちの方がいいんじゃないかな?」
2人で通路から指をさして言い合うだけで・・・
一周していた・・・
「・・・このままじゃあ、見てるだけで終わるね?」
「・・・そうだね・・・。」
・・・2人が無言で見つめあう。
そう、ここでお互い分かっているのを確認し合うのだ!
お店に入らないとダメってことに!!
「・・・行くしかないよね。」
「そうだね・・・。」
2人はついに意を決して、通路から一歩、お店側に入って行くことを
覚悟するのであった。
そして、いざ通路から一歩踏み入れようとした時である。
「いらっしゃいませ。どういったものをお探しですか?」
急に店員さんが後ろから話しかけてくれるのであった!!
俺達はビックリして何を言ったのか分からない言葉を言って、
その場を立ち去ってしまうのだった・・
俺達には・・・
百貨店の壁は高い!
「どうしようか?」
「どうする?」
ここで買い物をするのか、
それとも別の所に言って買い物をするべきなのか・・・
ただ、ここでの買い物は今の俺達にとってはハードルが高い・・・
「ここは仕方がない・・・。」
「?どうしたの、森永君?」
「柊を呼ぶか。」
あいつならきっと百貨店でも買い物しているだろう。
藤本は・・・ちょっと無理かな。
それから数分後には柊は来てくれたのである。
「早いな?」
「ああ、この近くの塾で後で講師をするから、この辺りに来てたんだよ。」
「・・・家庭教師をして、更には塾の講師までしているのか?」
「いや、本当は家庭教師だけやってたんだけどね。
先々週、臨時で塾の講師をしたんだけど、
その時にどうやら生徒から分かり易いと評判になって、
次の週から週一で講師をやることになったんだよ。」
「なるほど・・・。
だけど、お前と交代した講師はショックだろうな。」
「・・・お前のクラスにいるよ。」
そこで柊から言われた名前は・・・
確かにうちのクラスにいるな・・・
あいつ・・ショックを受けただろうな・・・
そんなことを思うのだが、たぶん俺は慰めたりはしないだろう。
だって、男だし・・・女子なら・・・そりゃ~、いい情報を得たと思って
即行動!!・・・は、出来ないな・・・俺の性格上・・・
「で、どこの店で買い物するの?」
「いや・・・それもまだ決めてない。」
「あ、そうなの?じゃあ、とりあえず見に行こうぜ。」
柊の後ろを俺達はついていく。
柊は店員さんに声をかけられても気にすることなく、
店内を物色していくのであった。
そして、店内を一通り見て、気に入るものがなければ、
「ありがとうございました。」
店員さんにお礼を言って、出ていくのであった・・・
何気に柊ってコミュ力高いな・・・
その後、一軒のショップっでどうやら高田君が、
気に入ったジャケットが見つかったようで、
試着をしようとするのだが、ディスプレイされていたモノにサイズがない。
「高田君、サイズは?」
「Lなんだけど・・・。」
「すいませーん!これのLサイズっておいてあります?」
「あぁ~これですね・・・。ちょっと確認してきます。」
すぐい店員に聞いていくれる。
店員さんもすぐに探しに行ってくれたのであった。
「・・・柊君って、普段からこういうところで服買ったりするの?」
「バーゲンの時だけ買う。
あとは、たまに見るけど、こいうところで買わず、
ユニクロとかH&Mとかで似たようなモノを探すよ。
普通には買えないからね~。」
「そうだよね。
俺もこのジャケットが半額になってたから、買えそうと思ったけど、
普通の値段じゃ買えないね~。」
柊と高田君が話している間に店員さんが戻ってきて、
「すいません、このジャケットはここにあるMとLLしかないですね・・・。」
「そうですか・・・ありがとうございます。
だって、高田君。どうする?Lないなら別の店でみようか?」
「あ、いや、一応、MとLLを着せてもらっていいかな?
もしかしたら着れる可能性もあるし。」
「そうだね、店によってちょっとずつサイズも違うしね。
すいません、試着してもいいですか?」
「ええ、どうぞ。」
そういって、店員さんが奥まで案内してくれて、
試着室へと俺達を連れて行ってくれる。
高田君はおどおどしながらもジャケットを持って、入って行き、
俺と柊は試着室の前で試着が終わるのを待っている。
・・・やっぱりこういう時には役に立つ男だ・・・
その後、ジャケットのMを着たけど、やっぱり小さくてパツパツになり、
LLだとサイズが大きすぎて不格好になった。
「・・・やっぱりだめだね。」
苦笑する高田君に、
「仕方ないね。すいませんありがとうございました。」
柊が店員さんにお詫びを言ったところで、
「何かここまで付き合わせてしまって申し訳ないです。」
店員さんに謝る高田君。
すると近くにあった、シャツを取って、
「これ買おうかな。」
そんなことを言い出すのであった!?
柊と店員さんが驚いたのは言うまでもない。
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。