うどん屋さんの店員さんに恋をする! ~2~
柊!!しっかり聞けよ!!!by森永
家に帰っても忘れることがなかったその笑顔を・・・
その後の一週間片時も忘れることはなかったのだ・・・
そして今日、また会える!!!
その思いを胸に一週間を頑張ってのうどん屋なのだ。
「いらっしゃいませー!」
その日もまた同じ店員さんが俺達を案内してくれた。
俺は嬉しい気持ちで後をついて行き、通された席に座った時、
「気にいっていただけましたか?」
何と店員さんが俺のことを覚えていてくれていたのだ!!!
その言葉だけで天にも昇るような気持ちなっていく!
「はい!」
俺が全身全霊を込めて返事をすると、
驚いたような顔を浮かべたがすぐに笑顔に戻って、
「良かったです。」
そう俺に笑顔を向けてくれたのであった。
その後の接客でも笑顔で接してくれる店員さん。
思わずその行動に見とれていると、
「学生さんですか?」
急に俺達に話かけてきたのであった。
俺と柊の顔を見ながら。
その首を交互に振っての仕草がまた可愛らしい!!
「そうです。」
柊が短く返すけど・・・
そうじゃないだろう、柊!!!
ここは逆に質問をしないとダメだろう!!!
せっかく話かけてくれたんだぞ!!!
「店員さんは学生ですか?」
俺は・・・
心の中でそんな言葉を返したのであった・・・
だって、俺女の子と話したこと何ってほとんどないからね!!
そんな俺がそんな切り返し出来るわけないじゃん!!!
だから、柊!もっと空気を読んでくれよ!!
俺のこの思いをしっかりとさぁ!!!
だけど・・・
俺の思いは柊には届かず・・・
柊はそれ以上の言葉を書けることはなかったのであった・・・。
だが、神は俺を見捨てることはなかったのである!!!
何と、
「私も学生なんだよー。」
店員さんの方から話を続けてくれるじゃないですか!!!
「どこの学生?」
っと心の中でつぶやく。
「名前何て言うの?」
「歳は何歳?」
心の中でのつぶやきは止まることはなかったのであった。
「高校生?」
おお!!柊!!やっと質問してくれたか!!
さあさあ!ドンドン聞いていこうぜ!!
「あはははは、未成年だけど、一応専門行ってるんだけどね~。
そんなに童顔かなぁ~?」
「そうですね・・・童顔でしょう。」
「そうだけどさ~、自分だって童顔じゃん!人のこと言えないって!」
そんな会話を柊が繰り広げる中で、俺の心の中では・・・
名前聞けよ!!
どこの専門学校か聞いてくれよ!!
ってか・・・
連絡先聞いてくれよな!!!
その思いは・・・
結局通じず・・・
その後、店員さんは他のお客に呼ばれて違うテーブルに行くのであった・・・
ショックを受けつつ、食べ終わると今度は別の店員さんが回収に来て、
お茶を置いて去っていったのであった・・・。
柊に言いたいことがたくさんあるけど・・・
何か女々しくて言えない・・・
大人しく会計を済ませて帰ろうとした時であった。
結局会計も別の店員さんがやってくれて、
「ありがとうございました!」
その言葉で見送られて、外に出た時のことである、
「ちょっとまって!!」
何とあの店員さんが外に出てきたのであった!
その手には紙を握っている!?
もしかして・・・
これって・・・
期待が一気に高まっていく中!!
「今度来た時の割引券だよー。」
アウチ!!!
連絡先じゃないのかよ!!
「ありがとうございます。」
柊は笑顔で割引券を受け取り、俺も受け取る。
ただ・・・落胆は大きいのだけど・・・
「じゃあ、またね~。」
すると店員さんが手を振ってくれたのである!
ふ・・・
不意打ち過ぎる!!!
俺、これだけで1週間頑張れます!!!
なかなか大変な一週間であったけど、
あの店員さんのバイバイの映像が俺の中で励みになって
一週間を乗り越えることができるのであった。
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。