二股は大変! ~3~
お姉さん・・・
「じゃ、じゃあ、お姉さんの方なんだが・・・。」
「そっちも何かあったのか?」
柊に対して、俺は自分スマホを開いて、画面を見せる。
「ああん?」
柊が俺とお姉さんのメールを覗き込んで・・・
「宛先不明で返ってくるようになったんだ・・・。」
「・・・ご愁傷さまです。」
「いや、ちょっとまて!
俺の宛先が間違っているだけだろう!
だから、俺は柊に確認してほしかったんだよ!!」
「いやいや、今までそのアドレスに送れてたんだろう?」
「ああ、もちろんだ!
俺は常に返信で返してたからアドレスを変えることはない!」
「じゃあ、アドレスが間違ってることはないだろうに!!」
「だけど!返ってきてるんだから、間違っているって事だろうに!!」
「ちがうわ!!
メールを・・・
拒否ってるだけだろうに!!」
「拒否!?
そ、そんなバカな・・・。」
「いやいや、そのセリフがバカなだよ・・・。
どうして分かんないんだか・・・。
まあ、会社のメールに大量に送られてもら困るしな。」
「そっちか!?」
「いや、そうだけど、根本が違うからな!
今、じゃあ、個人の携帯に送ればって思っただろう?」
「ああ!!」
「それも違うぞ!
そもそも会社のメールで迷惑だったら、
個人の連絡先を教えているだろう?普通なら。」
「・・・教えるのを忘れてた?」
「いやいや、違うから!」
「ああ!教えてるつもりでいた?」
「いやいや、ドヤ顔されてもそれも違うぞ。
何でそんなに前向きな回答しかでてこないんだよ!」
「じゃあ、分からんわ!!!」
「なぜに分かんない!?
ハッキリ言えばフラれたんだよ。」
「なぁ!?また俺はフラれたのか!?
告白も、ましてやお姉さんとデートもしないうちに!!」
「・・・御船さんとはデートしたみたいに聞こえるけど?」
「一緒にランチを食べに行ったぜ。」
「ドヤ顔されてもな・・・
それみんなで行ったんだろう?」
「だが、一緒にランチは食べた。」
「いや、まあ、ランチは食べたけどさ・・・。
それをデートとは藤本以外の100人に聞いたら100人が
デートではないって答えるぞ。」
「な、なんだと!!!・・じゃあ、俺は無駄金を払ったって事か・・・」
「?え?御船さんの分も払ったのか?」
「いや、自分の分だけだ。」
「紛らわしい言い方すんじゃねえよ!!
それは普通だろうが!
自分の食べた分は自分が払う!」
「だからだよ・・・
あんな下らん集まりで食事しても全く楽しくないのに
お金を払ってまで一緒にいたんだぜ!」
「・・・お前のオーケストラ部の仲間だろうに・・・。」
「だが、彼女でもない。」
「うん、これ以上は無駄な会話になるから、
実情が分かってくれたのならこれで会話は終了だ。」
「そんな無理やり打ち切るなよ!」
「だって、結論は出たんだし、いいだろう。」
「まあ、そうだな・・・。
なかなか二股は難しいってことが分かったぜ!」
「いや、だから、二股は出来てないから!!!」
柊が呆れたように俺にツッコミを入れるのであった。
世の中、三股、四股も当たり前って俺のバイブルに書いてあったのに
こんなに二股が難しとは思いもよらなかったな・・・・
まあ、だけど俺も学んだ!
次こそ二股をしっかり成功させて、三股への道を切り開くぜ!!
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。