運転免許合宿 ~3~
教習所には女神がいた!
「嵌められた・・・。」
「何がだよ?」
俺は合宿1日目を終えて、柊に電話をしたのである。
ウキウキ気分で合宿場へと向かった。
そこは、まあ、辺鄙なところにある合宿場であることは事前に分かっていたのだが・・・
近くのコンビニまで徒歩30分というなかなかサバイバルな
状況であるこも分かっていたのだが、
それでもどうせ合宿場で3食付きで、飲み物も飲み放題なんだし、
コンビニなくて大丈夫だろうと思っていた。
いや、まあ、なくても当然大丈夫なのだが・・・
「合宿にはな、俺と同じ時期に入った人が20人ほどいたんだ。」
「へぇ~、意外と多いな。」
「まあ、週に二回入ってくるのだから、一回に20人は多いと思うけど・・・
いや、本題はそっちじゃない!」
「じゃあ、何だ?」
「女性もな5人ほどいたんだ。」
「おぉ!じゃあ、良かったじゃん。」
「よくなーい!!
だってな・・・
ピグモンやカネゴンみたいな奴しかいないんだぞ!!!」
「・・・まあまあ、失礼な発言だけど?」
「何をいうか!的確にとらえてるわ!!」
「・・・逆に藤本も同じことを言われてるかもしれなぞ。」
「なんだと!!その時はシバク!」
「・・・何って、自己中心的な発言してんだよ・・・。」
「俺は自分第一主義だからな!
それでな、5人が5人そんな感じなんだよ・・・。
今日見かけた中には女性を見かけてないしな・・・。」
「そうなの?5人しかいないのか?」
「わからん。」
「じゃあ、明日の楽しみは教習所で女性を探してみたらいいんじゃないの?」
「・・・なるほど!その通りだ!」
「・・・何で気づかないんだよ・・・・。」
「今日のピグモンとカネゴンでちょっと頭が侵されていたから・・・。」
「いや、本当にその発言失礼だぞ!」
「だけど、柊のおかげで明日からの楽しみが出来た!
明日も頑張れそうだぜ!!じゃあな!」
「いや、なんって自分かっ・・・ツーツーツー。」
よーし!明日は早起きをして頑張るぞ!!
女性探索を!!
「おはようございます。」
神は突然現れた・・・
朝、宿泊所でおばちゃんから出された朝食を無言で食べた。
まあ、調理のおばちゃんには期待はしていなかったが、
予想通りだとちょっと気持ちもなえてしまう。
そんなちょっと憂鬱な気分ではあったが、
柊の言葉を思い出して俺は楽しみにして教習所へとむかったのだ。
そしたら・・・
入り口開けたら・・・
女神が舞い降りたのであった・・・
「おはようございます。」
俺はキリリとした顔で挨拶をする。
そして、書類を渡して、確認してもらい、
「教習頑張ってくださいね。」
「はい!任せてください!」
女神の言葉に即返答したのであった。
彼女の名前は、
“越智”さん
書類を確認してもらっている間に、胸についている名札を見て名前を確認する。
更には左手薬指を見て、指輪がないことも合わせて確認した。
よし!まだ結婚していない!!
さっきまでの憂鬱な気分が今では晴れやかな気分に変わっていた。
ちょっと茶髪なのがいただけないが・・・
まあ、それは付き合ってから直せばいいだろう。
せっかくの長いキレイな髪なのだから
やっぱり黒髪が一番だ!
スタイルは・・・ちょっと貧乳なのが減点だな。
俺は受付の向かい側にあるカフェスペースでコーヒーを飲みながら、
越智さんを眺めていた。
しっかしよく働くな・・・これはプラスポイントだな。
俺のためによく尽くしてくれるだろう。
彼女を見ながら評価を下していく。
総合得点89点!
やっぱり学生とは違う社会人としての魅力がいいな・・・
「・・・てなことがあったんだ。」
「何で勝手に採点してんだ?
特に藤本の彼女でもないんだろ?
何、上から目線で黒髪にするとかいってんの?
しかもスタイルがっとかって・・
まずは・・・
お前のたるんだ腹から直してこい!!」
柊との電話では辛辣な言葉が返ってきた。
「まあ、気にするな、俺の嫁には決まってるからな。」
「いやいや、決まってないからな!
まだ何も始まってないし!!
何より・・・
始まる可能性を微塵も感じないわ!!」
「いやいや!それはおかしいだろう!!
可能性がないって!?」
「断言しといてやる・・・
ないから!」
「そんな決めつけるなよ!!
可能性は無限大だ!
誰にでも平等にチャンスはある!
だから、当然俺にもある!」
「いい言葉だけど・・・
それが自分は当てはまると思わない方がいいぞ。」
「くぅ!!今に見ておれ柊!!俺が彼女をゲットして、見返してやるからな!!」
「まあ、期待せずに待っておくよ。」
何て奴だ!!
俺には無理だというのか!!
今に見ておれ・・・
俺は次の日から行動を開始するのであった。
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。