テニスサークル ~4~
「あれ?藤本は?」
「ああ、今、2人で店から出ていったよ~。」
一応、俺の声は聞こえているんだな。スマホは弄ったままだけど・・・。
っていうか、2人で出ていったってどういうこと!?
え?あいつがギャルと!?
・・・
っというか、それってホテルに向かったってこと!?
ええ!?それって・・・
あいつが一歩大人になるってこと!?
俺が驚いていると、そこに座っていたギャルが、
「ねえ、私らも抜けようよ。」
「・・・え?」
「もういいっしょ?どうせ飲みに来たわけじゃないっしょ?
することするためにこのサークルに来たんでしょ?」
そう言いながら、右手で、人差し指と中指の間に親指を入れた形を
俺の方へと突き出してきて、
「やることやりにきたんでしょ?」
そう言ってニヤリと笑うのであった。
「・・・え?いや?へ?」
「別にとぼけなくっていいって!ここにいる大半の連中がそうなんだしさ。」
そう言って、立ち上がると俺の方へと歩いてきて、
俺の腕に腕を絡ませて来るのであった!!
「じゃあ、行こうか♪」
そう言われて俺は一緒に店から出ていくのであった・・・
「とりあえずホテルに行くけど・・・その前にもうちょい軽く飲まない?」
「あ、ああ。」
今だに現実をうまく受け止め切れていない俺!!
っていうか・・・
こんなに事がうまく運んでいいのかよ!?
え?だって、結構可愛いぜ?この子?
そんな子に俺の初めてを奪ってもらっていいんですか?
「どうしたの?まだ緊張でも知ってんの?」
「い、いやぁ~こんなことになるなんて・・。」
「っていうか、それ狙いでテニサーに来たんでしょう?」
「・・・。」
「大丈夫よ、みんなそのつもりなんだしさ!
っていうか、そんな緊張してたら出来ないよぉ~。
やってる時に、立たないって!」
「・・・。」
「あ!?もしかして・・・童貞?」
「え?いや?そ、それは・・・。」
「マジか!?私テクニシャンだから、あっという間に出しちゃうからねぇ~。」
そう言いながら、右手の指で輪を作って、それを上下に動かして見せるギャル!
そして、舌をペロッと出したかと思えば、唇を舐める。
・・・ああ・・・こいつ本当にエロイわ・・・
その仕草を観ただけで思わず息子がピクピクと反応してしまうのだ!!
「まあ・・・そんなに緊張してるのなら、もうちょい飲みに行こうか♪」
「え?あ、まあ、うん、いいよ。」
そう返事をする前にすでに腕を引っ張られて繁華街へと連れられて行くのであった。
そして、連れらて来たのは・・・
「・・・ここ?」
「そう!ここの5階だよ。早く行こう!」
そう言って、俺の手を引いてビルの中へと入ろうとした時だった!
「おらぁ!!シャキシャキあるかんかい!このボケ!!」
そう言って、ビルの中から、2人の男が出てきたのである!
1人は完全にどこかの気弱なサラリーマン風の男、
もう一人は・・・完全にヤクザ者だ・・・
そんな2人が俺達の傍をすれ違った時に、
「おぅ?客か?」
「そーでーすー♪」
「そっか、俺はちょっとこの客と一緒に行ってくるわ。」
「はぁ~い♪」
それだけを話しして、その男二人は歩いて行くのだが、その行き先は・・・・
消費者金融の看板のある建物なんですけど!?
・・・
こ、これって・・・
俺は生唾を飲んでしまう・・・
「ねぇ~、早く飲みにいこうよぉ~。」
そう言って、俺を引っ張るのだが、その力が先ほどまでと違って、
ものすごく強くなっているのであった!!
コレ・・・ダメな奴だ!!
そう俺が思った瞬間、俺はそのギャルの手を振り払って、
ダッシュで走り出したのである!!
後ろからギャルの罵声が聞こえてくる!!
「止まれや―このボケ!!!」
そんな罵声を浴びながら俺は一心不乱に走るのであった・・・
止まったら・・・
止まったら・・・
確実にやられる!!!
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。