テニスサークル ~2~
「ところで何でこんなに他校の生徒が多いんだ?」
「インカレサークルだからだろう?」
「それにしてもさ、女子の人数が多い気がするんだけどな・・・。」
俺の疑問に藤本も何でだろうと疑問が湧いていた。
「まあ、だけど・・・。」
「ああ・・・。」
俺と藤本はお互いを見つめながら、うなづく!
「「関係ないな!そんなこと!
女子がいっぱいいて、選び放題ってことが大事だからな!」」
俺と藤本の意見は見事に一致するのであった!
「どうするよ、飲み会の時に女子に囲まれたらさ!」
「・・・大丈夫だ藤本!そんな夢は現実には起きないからな!」
「な!?起きたらどうするよ・・・。」
「どうするって・・・。」
「・・・どうしよう・・・。」
「どうするよ・・・。」
テニスを結局することもなく、俺と藤本はそのまま飲み会へと参加している。
そこまでは想定内だったのだが、飲み会の席が想定外なのだ!!
「どーもー♪」
「なになにこの子ら?」
俺達の席の前には2人のギャルが座ってきたのである!!
俺も藤本もこのタイプを相手にしたことがないためか、
どんな風に切り返したらいいのかが分からないでいると、
「あれ?うちのクラスの子らじゃない?」
そう言って、山田さんが俺達の席の傍を通りかかりながら、
声をかけてくるのであった!
「ああ、山田さん!」
知った顔がいるとホッとしてしまう。
思わず山田さんの名前を呼んでしまうのだが、
「何してるの?」
「いやぁ~、俺達初めてテニスサークルに参加して、
そのまま飲み会に参加しているんだよね~。」
「そうなの?」
俺と山田さんの会話を聞いた、前に座っているギャルたちが、
「山田、知り合い?」
「うちのクラスの子達だよ。」
「マジで!?じゃあ、この子ら頭いいんだ!?」
「そうだよー。」
「じゃあ、今のうちにつばをつけとく?」
「いいねー!」
・・・ギャルたちが山田さんの言葉を聞いて、
どうやら俺達をターゲットにすることを決めたようだ・・・
まあ、たぶん冗談なんだろうけど、この手の人間のテンションがよくわかりません・・・
「じゃあ!」
そう言って、山田さんが立ち去って行くのだが・・・
俺あることに気づいていたんだ・・・
そしてそれは最後まで言われなかった・・・
それは・・・
俺と藤本の名前を言わなかったことだ!!
絶対に山田さん俺達の名前を知らないぞ!!
それともう一つ!
俺は見逃さなかったからな!
山田さんが・・・
俺に名前を呼ばれた時に、訝しげな顔をしたことを!!!
同じクラスって分かっているのに、
何で名前を俺が知っていることを不快に思うんだよ!!!
え?そんなに俺って不快を与える存在か!?
・・・
何だろう・・・
目から汗が出てくるんだけど・・・
そうだ!こんな時は飲もう!!飲んで忘れよう!!
結局、俺たちの前に座ったギャルたちは、そのままその席に座って
飲み会が始まっても一緒にいるんであった!!
「それで俺と藤本は同じ県の出身者なんだ。」
「「・・・へー・・・。」」
・・・
「君達は?」
「「・・・へー・・・。」」
・・・
あれ?
俺質問したのに返答がおかしい気がするんだけど・・・
それとスマホから全然手を離さないんですけど?
・・・ええっと・・・
そっか、現代っ子は確か食事中もスマホをいじるとか!!
って、俺も現代っ子だよ!!
だけど、俺はスマホを扱わないぞ!!
っていうか、そんなに俺達との会話は退屈なのかよ!!
・・・
「俺、ちょっとトイレに行ってくるわ。」
「お、おう!早く戻って来いよ!」
藤本が返事を返してくれるのだが、その声は完全に不安を帯びている・・・
俺がいなくなってこの空気の中にいるのが嫌なんだろうな・・・
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。