男が惚れるキッカケ ~森永編パートⅡ~
男はねぇ・・単純なんだよ!!いいじゃんか!
「あれ?森永君、眼鏡は?」
その日は普段話したりしない小山さんが俺に急に話しかけてきたので驚いてしまう。
ただ驚きながらも、
「ちょっと壊れてしまって・・・。
今日の夕方に眼鏡屋さんに作りに行こうかと思ってるんだ。」
「ええ!?授業不便じゃない?」
「そうなんだけど、ほら、今日の授業って出席とるじゃん。」
「ああ・・・そうだね・・・。
分かった!!
じゃあ・・・
今日は私が傍にいて、ノート見せてあげるね!」
そう言ってくれた小山さん。
そして、この発言を実行してくれるのである。
次の授業でも隣に座ってくれて、ノートを見せてくれる。
お昼はさすがに一緒にいることをお断りして、
俺は友達と小山さんは小山さんのお友達とご飯を食べるのであった。
午後からの授業でも俺の傍にいてくれる小山さん・・・
同じクラスになって3カ月ほど経過して分かった・・・
この子ってこんなに優しかったんだ・・・
結局、授業を終えて眼鏡を買いに行くのにも同行してくれた。
彼女が実家からの通いというのもあるけれど。
「今日はありがとう!」
「うんうん、森永君のお役に立てたのなら良かったよ。」
一応、お礼にといって食事に誘ったが、
「そんな大したことしてないよ。」
そう言って、断られるのであった。
「今日のアレはなんだ、森永?」
今は俺の部屋にいる。
俺が部屋に帰るなり、藤本が俺の部屋に来たのである。
「アレってのは・・・小山さんのことか?」
「そうだ!!いつの間にあんなに仲良くなったんだよ!!!」
「いやいや、たまたまだ!
今日眼鏡を壊してて、それで不便だろうからって
ノートを見せてくれてたんだよ!」
「それだけじゃないだろう!!
あんなの普通は彼氏彼女とかがやるだろう?」
「そう思うよなー!
俺もそう思ったんだよ!!
どうして、こんなに優しくしてくれるんだって!!」
「・・・それってやっぱり・・・・。」
「そうだよな・・・俺もそう思うんだ・・・・。」
俺と藤本が共に唾を飲み込む。
やっぱり俺の気のせいではないようだ・・・
それはそうだろうな・・・
俺だったら、ただのクラスメイトが眼鏡が壊れたからといって
あんなに優しく何かしないよな・・・
ノートを取って、見せてくれたりしないよな・・・
1日中隣の席に座ってくれたりしないよな・・・
そう!
その結論は・・・
小山さんが俺のことを好きだと言うことだ!!!
「やっぱり、小山さんって俺のこと好きなんじゃないか?」
「・・・面白くないがそうだろうな・・・。」
本当に歓迎していないようで苦々しい顔を浮かべる藤本。
ホントに俺に彼女が出来るのが嫌なんだろうな・・・
しかし・・・
どうしても・・・
顔のニヤケが止まらない!!
「く!!勝ち誇った顔をしやがって!!」
藤本の言葉にも全然腹が立たない。
だって・・・
ついに俺にも春が来たのだから!!!
「まあ、頑張れよ、藤本。」
「くぅ~、上から言いやがって・・・。」
「そりゃ~そうだろう!だって、小山さんは俺のことが好きなんだぜ!
これで俺にも・・・
春が来たからな!!」
今まで全然範疇外であった小山さんか・・・
まあ、見た目は悪くないし、
あんなに優しいのなら付き合ってもいいかな。
ああ!!明日が楽しみだ!
この日は、藤本からいろいろ言われたが、まったく気にもならなかったのである。
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。