新入生歓迎会(二回生):空手部 ~2~
俺達の新歓コンパは、自治会室のスペースを借りて行われる。
やっぱり土曜日にどこもやっているようで、
スペースがなかなか確保できずに
狭いスぺ―スのここしか空いていなかったらしい。
料理は学食に頼んで作ってもらったケータリングで
まあ・・・味は美味しい!
そりゃ~、天文部みたいに出来立てとはいかないけど・・・
天文部のたこ焼き・・・
あれ良かったな・・・
みんなで作りながらやると話題にもなって
結構盛りやがったしな!
来年の空手部の新歓コンパではやろう!!
二回生といえ、一番したが俺達2人のため
一生懸命2人でセッティングする。
「とりあえず何人分用意しとく?」
「うん?料理が一応20人前なんだから、
20人分のセッティングをしておけばいいんじゃないか?」
「そうだな!」
俺ともう一人で机を並べて20人分のセッティングをしていく。
気がつけば開始時間の10分前になっていたのであった!
「ギリギリ間に合ったな・・・。」
「結構時間がかかるんだな・・・。」
たぶん初めて2人で準備してたので、
思った以上に時間がかかることを痛感するのであった。
だけど、準備できたし、とりあえず先輩方と新入生達を待つばかりだ!
俺達は、いつもの飲み会の時と同様に、
先輩達が入ってくる入り口のところで、
腕を後ろに組んで、立って待つことにした。
すると、1人の先輩が室内に入ってきたので、
「おおおぉぉーーーーーす!!」
頭を後頭部が先輩に見えるまで下げ、
大声で挨拶をする!
「おう!お疲れ!」
先輩のその言葉が返ってきて、頭をあげるのであった。
「準備万端だな~。あとはどのくらい人がくるかだな・・・。」
「「おっす!!」」
「お前たちの所に連絡あった?」
「「おっす!!いいえ!!」」
何事もまずは、“おっす”と返事をしてから、その後に回答をつけるのだが
空手部流の挨拶であった・・・
「ああ、今日は、普段話している感じでいいぞ。
じゃないと新入生達を威圧してしまうだろう?
そうしないように気をつけないといけないからな~。」
「「おっす!」」
思わずいつも通りの返事をしてしまったため
苦笑しながら、これからは止めろよと先輩に注意されてしまった。
その後、来た先輩にも同じことを言われて、
今は普通に話している。
さて、あと5分で開始時間だ・・・
今のところ新入生達は・・・
0人!?
・・・本当に来るのだろうか・・・
一抹の不安を覚えてしまう・・・
先輩達も来なかったらどうしようかと不安を感じているようだ・・・
無言で時間を待っている・・・
・・・
あと3分・・・
まだ2分しか経過していないのか・・・・
長い・・・
この待っている時間が異常にながいんだけど!!
・・・
あと2分!!!
誰か・・・
誰か来てくれ!!!
・・・
・・・
あと1分!!!
この時になるとメンバー全員が意気消沈になっていた・・・・
やはり・・・
空手部には誰もこないのかと思ってしまったのだろう・・・
俺は去年のことを思い出す・・・
確か俺が新歓コンパに来た時は、誰もいなかったためか
ものすごい歓迎を受けた!!
そうだよな~・・・
わざわざ大学に入って、暑苦しい空手部なんかに入ろうとは思わないよな・・・
俺だって、入ろうとは思っていなかったけど、
まあ冷やかしに来て、あまりの先輩達の歓迎ぶりに
思わず入ってしまった口だからな・・・
せめて一人!
一人だけでも来てくれ!!
希望は女子!!!
・・・
それだけは譲れない!!
潤いが必要だ!!何事にも!!!
実際に空手をしなくて、マネージャーでもいい!!是非とも入ってくれ!!!
すがるような思い出祈りを捧げる俺!!
その時だった!!!
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。